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単独首位になったら、心配なこともある 今治対鹿児島第9節

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん
こんにちは、仙太郎です。

https://youtu.be/QRWgAxonPX0

ここから二連戦は四国遠征のアウェイ二連戦。最初の相手は今治です。上位につける今治とアウェーで戦う。簡単な試合ではありません。

先発メンバーは左SBに薩川選手が戻ってて、ロメロ・フランク選手も出場停止明けで戻ってきました。またしばらく怪我で戦列を離れていた右SBの星選手もベンチ入りしています。

前半に関して言うと鹿児島の右サイドから攻撃されることが多く、いつ失点してもおかしくない状況でした。右SBで先発していた渡邊選手が裏のスペースを使われたり、1対1になったときもスピードで負けてしまい突破されることが多かったと思います。スピードだけ見ると渡邊選手は少し難があります(もちろんいい部分もあります)。

渡邊選手が入れ替わられた場面。DFラインとGKの間に広大なスペースがあり今治の攻撃は加速した

オフサイドになりましたが、前半3分にシュートされたシーンが一番象徴的でした。今治のトラップが少し長くなり、これに渡邊選手が反応してボールを取りに行ったのですが、入れ替わられて決定的なパスを出されました。実はこの時、この画像には写っていませんが、今治の選手がライン上に1人いて、今治が2対1の場面だったんですね。数的不利な状況の時に飛び込んでかわされると、相手が完全にフリーな状態になるのと相手の攻撃が加速してしまうので、ここは慎重なプレーが求められる場面でした。ボールを奪いに行くこと自体はいいのですが、かわされたのであればファールをしてでも止める場面だったと思います。結果的にこの時は、すぐさまGKとCBの間にパスを通されて、ゴールネットを揺らされてしまいました。

右サイドの守備が不安定になると、五領選手が戻ってきて守備をせざるをえず、結果的に前戦の選手の数が足りなくなります。前半に失点しなかったのはかなり幸運だったと思います。なので後半頭から星選手を投入して欲しいと思っていましたが、交代なしで後半が始まります。

ただ大嶽監督も思いは同じだったようです。後半56分に満を持して星選手投入です。大嶽監督がここまで交代を引っ張ったのは、怪我明けの星選手を長い時間プレーさせたくなかったのでしょう。しかしその思いは悪い形で現実になります。星選手が入ってDFラインが安定したと思ったのですが、73分に(多分筋肉系の)怪我で交代となってしまいます。ここで本来CBの井原選手が投入されます。この後は押し込まれる時間が長くなりましたが、何とか1点を守りきって勝ちました。ただ星選手がまた長期離脱となると痛いですね

ビルドアップの部分ではGK白坂選手からパスをつないでいく意志が見られました。後半はロングボールを蹴る場面もありましたが、これはリスク管理と言うことで致し方ない部分もあります。白坂選手のビルドアップも改善しています。以前よりシンプルにプレーしているように見えます。具体的に言うとパスを受けた際に、難しい事はせずに、フリーの広瀬選手や岡本選手にシンプルにパスをする場面が多く見られました。当たり前ですが、ビルドアップの能力としては、白坂選手よりこの2人の方が上手いですから、これは当然のプレー選択となります。

相手のFWが狙っているときでも、勇気を持ってショートパスをつないでいたのは、今日の収穫です。ただ前半8分のように白坂選手のパスをカットされる場面もあり、まだ不安定な部分はあります。この時はオフサイドになり助かりましたが、決定的なピンチでした。

この日はオフサイドに助けられました。もちろんオフサイドを取りに行っている場面もあるのですが、そうでなくて決定的なピンチをオフサイドで助けられた場面がありましたね。幸運も味方しました。

白坂選手は今日も素晴らしいセーブを見せてくれました。特に後半66分のピンチは見事でした。これ画面上では白坂選手がボールに触ったか確認できないのですが、ボールがポストを叩いた後にガッツポーズしていたので、ボールに触れていたのだと思います。

相手がシュートモーションに入っているとき、準備が完了し、両足がついていて反応できる準備ができている白坂選手。

白坂選手が素晴らしいのは、この画像を見ていただくとわかるんですが、相手がシュートするときにキッチリと止まって準備ができていることです。だからシュートを打たれた瞬間に反応できます。これはプロでもできない選手もいますからね。

得点した場面は木村選手のCKから有田選手が前で競ってボールを後ろにそらして、そのボールに広瀬選手が反応してゴールしました。前半終了間際にロメロ・フランク選手が決定的なシュートをした場面もそうでしたが有田選手は自分で得点を取るだけでなく、周りの選手を活かす判断が素晴らしい選手ですね。

相手DFを2人引きつけて、スペースに走り込んだロメロ・フランク選手にヘディングでパスする有田選手

上の画像は前半のロメロ・フランク選手が決定機を迎える場面ですが、有田選手は相手のDF2人が自分についてきていることを見てロメロ・フランク選手が有利なポジションにいると判断して、走り込んできたロメロ・フランク選手にヘディングでパスします。結果的にロメロ・フランク選手が外してしまったのですが、有田選手の素晴らしいプレーでした。

有田選手がそらしたボールに反応する広瀬選手。きちんと赤点線丸のスペースを空けておいて、ボールに詰めている。マークしている選手はボールを見ているが、広瀬選手を見られない絶妙なポジショニング

得点の場面、広瀬選手はキッチリと自分がシュートを打つスペースを前に残しています。なので広瀬選手をマークする選手は広瀬選手とボールを同時に見る事ができていません。ボールを見れば広選手を見ることができず、その後ろから広瀬選手が飛び込んでのゴールでした。

米澤選手の早い判断からの五領選手へのパスが、CKからのゴールを生み出した

得点したCKの前のプレー。今治のトラップミスから米澤選手がボールを受けて、すぐさま右サイドにいた五領選手にパス。大きなスペースがあった五領選手はそのままシュートして、そこからのCKからの得点でした。この米澤選手の素早い判断からのパスがこのシュートのキープレートなり、そこからのCKからの得点でした。

課題としては、リードした後ゲーム終盤に押し込まれる時間帯が多かったことです。これは最近のゲームでは多く見られます。どうしても守備の意識が強くなりすぎて、有田選手以外が下がりすぎるのでクリアしても、ボールを取られて連続して攻撃されることが多くなります。この試合も2人のCBを中心に守りきりましたが、ボールを奪ったらボールをつないでカウンターしたいところですが、今の状態だと前線に人が足りないので厳しいですね。追加点を取れないまでもせめて相手陣内にボールを運んでボールポゼッションを安定させたいところです。

ゴール前で守備をする鹿児島。ちょっと下がりすぎだと思うので、もう少しバランスのいいポジショニングをしたい

画像は89分の守備の場面ですが、ゴール前に鹿児島の選手が(白坂選手含めて)10名います。これでは有田選手以外は全員ゴール前にいることになりボールを奪っても、ボールを前進することは難しくなります。

あと心配なのは、以前も話していましたが、メンバーがある程度固定されてくると怪我が心配なのですが、この日も星選手だけでなく、五領選手も78分に左の太ももとの裏(ハムストリング)を手で押さえながら交代していきました。ハムストリングの肉離れだと仮定すると、プレー時間が長く負担が重なり肉離れになったと思われます。星選手も筋肉系の怪我だとすると同じ原因が考えられます。星選手は半端ない運動量でしたからね。そういう意味では薩川選手も心配です。これは長いシーズンを考えると、もう少し選手を休ませながら起用する方法を考える必要があると思います。ただ今の鹿児島がこの2人のSBがいることを前提にプレーを組み立てているので、2人がいないと厳しいのは重々承知の上です。

もうひとつ心配なのが、最近のナンワエナジーさんのスポンサー撤退でしょうか。これでいきなり鹿児島の活動が止まるわけではありませんが、2番目に大きなスポンサーですから経営に影響がないわけがありません。せっかくクラブが好調なだけに、余計に心配になります。

そしてこの週末の試合が終わり、鹿児島は首位となりました。暫定ではなく単独首位です。今の時点では順位は特に気にはしませんが、単独首位って言葉の響きがいいですねww。しかしこれだけ負けずに勝ってやっと首位と言うのは、なかなか厳しい戦いです。これがまだあと25試合も続くと考えると気が遠くなりそうです。なので順位には一喜一憂せずに、(選手と同じく)目の前の試合に集中していきたいと思います。

それでは次は(天皇杯が22日に入るので)29日、四国遠征二連戦の讃岐戦でお会いしましょう(なので来週はこのブログもお休みになります)。
「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

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