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slackで日報を書かず、wikiで日記を書く。

最近、日記を書くようにしている。

1ヶ月前、会社で週に1回くらいは何を学んだか、日報を書くようにしようじゃないかという、Working Agreementを決めたのだった。週1くらいなら書けるだろうし、リモートワークだとお互いの様子がテキストにならないと全く分からないので、一つ取り組むと良いんじゃないかと気軽に考えていたのだが、この1ヶ月ほぼ毎日書いている自分が居る。これは意外だった。

まずちゃんと書いておくと、冒頭に書いたとおり私が書いているのは日報ではなくて、日記だ。会社での書物なので、社内の人に読んでもらうことを念頭に置いているものの、誰かに「報せる」ことをファーストに書いてはいない。むしろ自分がいつどういうときに何を思ったかの、思考のアウトプットの方に比重がある。日報だと、ちゃんと書かないとね感が指を止めてしまいやすいのだけど日記だと心が軽い。

日記はWikiに書くようにしている。これもいろいろとテキストサービスを利用したものの、結局Wikiが一番性にあった。これは嗜好によるものだろう。まず、slackにポロポロと思ったことの断片を残すのと違って、思考を蓄積できている感じがする。一般的なテキストストックサービスと違って、自分でストックの構造が決められる。最近のサービスはたいていタイムライン型だが、タイムラインだと結局自分が考えたことがどこかに消えてしまう感覚がある。情報の保管の仕方を自分でコントロールしたい欲が私は強いらしい。

Wikiは、crowiのフォークのGrowiを使わせてもらっている。なぜGrowiを使っているかというと、投稿時に加えて、コメントのslack通知ができるから。日常のインフラはどうしてもslackになるのでここに情報が流れてこないとまず見ない。メールとか個別の通知機能なんかより、簡単にslack通知が出来るほうが有用。

書き方も、続けられるコツなんだと思っている。完成した文章を投稿する、という考え方を捨てる。一日の出来事はだいたいいくつかの文脈があるはずで、文脈ごとにセクションを分けて、現実の時系列にほぼ沿って、その都度セクションを書く→投稿→通知という書き方をしている。例えば、午前中あるプロジェクトのスクラムイベントを実施した。その後10分15分くらいで、4-5行の文章を書く。午後から、人と会った。その後、2-3行の文章を書く。といった感じで繰り返す。一日終わる頃にはそれとなく良い感じの日記が完成している。

投稿の度にslackに通知されるので、slackにダラダラ書くのと同じ。こちらのほうがストック出来ていることでの、情報を出力、蓄積することへの少しだけ愛着みたいなものが芽生える。せっかく残せるなら、少しだけ丁寧に書き残しておこうか、という。この微妙な違いが、slackに投稿していた内容を別のところにまとめストックしてくれる方式よりも、おそらく書いている内容に差が生まれるはずだ。

日報を書けない、続かない理由は、まとめて文章を書く、すなわち、うまい具合に文章をまとめないといけない、という心理的ハードルが高いからだ。会社で日報を書くとなると、実際のところ暗黙的に「ちゃんと書いたものを共有しろよ」が互いに働きやすいだろう。無理やり苦しみながら書いて誰にも読まれないより、雑だけどslackのつぶやきよりは丁寧に仕上げている、自分のために書いた文章のほうが、言うまでもなく有用だ。そして、自分にとって役に立つ情報は、周囲にとっても何らか得られる可能性がある。

そもそも現実におきる雑多なことをきれいに整理して、他人が理解できるようにまとめるのは容易なことではないのだ。そこに1時間も2時間も費やすほど、1日は長くない

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