「お父さん、雨あがりの宮迫はどうして謝っているの？」男の子に聞かれたら、なんて答えればいいだろう？

男の子はお笑いが大好き。お笑い番組のアメトーーク！も大好き。

誰もが認める才能で社会的な地位と名声もある立派な成人。そんな大人が、声を詰まらせながら、悲痛な表情で、涙を流しながら、会見をしている。男の子には理解できないだろう。

まず今日、こういった会見の場所を、この機会を与えていただき、みなさまにお集まりいただいたのは、何よりも詐欺の被害者の方々、そのご家族、親族の方々に、とんでもない不快なつらい思いをさせてしまっていることを、お詫びさせてください。本当に申しわけありませんでした。

冒頭、まず詐欺被害の関係者に謝罪した。

そして世間のみなさん、我々のことを応援してくださっている方々、とんでもないとり返しのつかないほど迷惑をかけてしまっている関係者の方々、そして不快な気持ちにさせてしまっているすべてのみなさまにお詫びさせてください。本当に申し訳ありませんでした。

次に、視聴者やファンに謝罪。

今回、このような大きな騒動にしてしまったのは、僕の保身からくる軽率なウソから始まっています。そのせいで後輩たちも巻き込んでしまいました。今回の騒動の全責任、すべての責任は僕にあります。僕のせいです。本当にすいませんでした。

そして、（金銭を受け取っていないと）嘘をついたこと、そのことで同席していた後輩芸人達も騒動に巻き込んでしまったことを謝罪。

ウソはよくない。正直に生きなさい。まさに正論だ。男の子にも胸を張って言える。でも、どうだろう？その罪は、30年も貢献してきた会社から一方的に契約を解消され、自分たちで手作りの記者会見の場を用意しなければならず、涙ながらに大勢の記者と視聴者の前で謝罪をしなければならないほどのものなのだろうか？男の子にウソとはこれほどの大罪なのだと教えてもよいものだろうか？

今回の騒動で焦点となっていたのは、闇営業と反社会勢力とのつながりの2点。

それはもう会社に言わなあかんということになり、その足で2人会社に行きました。そしてHG、ガリットチュウ福島くんと合流し、吉本興業社員2人、吉本興業の弁護士さん2人、計8人で。それが6月8日のことです。金をもらったと、会社が発表するのはそののちの24日です。間が空いています。それは僕たちがそのときに社員、弁護士、すべて金額など言いました。

会社にウソの報告をしていたことは問題。しかし、直営業そのものは会社も認めている。フライデーのスクープ記事が掲載されたのが6月7日。その翌日には会社に金銭を受け取っていたことを報告している。1ヶ月以上も経過した7月19日の契約解消に直接つながる理由ではないようだ。

僕はそのとき、入江くんが反社会的勢力とつながっていたかどうか、被害者の方々から奪い取った金を受け取ってしまっていたというとんでもない過ちを考えもせず、「付き合いがどうなのか」だけを確認しました。「そんなのはないです」と。

3年前の記憶ですが、写真を撮った記憶はうっすらあります。当時その店に、中学の同級生と行きました。日付はおそらく違う。僕はトイレに行き、出たところを「写真を撮ってくれ」と頼まれて、ただ撮っただけです。

会見では反社会勢力とのつながりをきっぱりと否定している。

さて、困ったぞ。男の子の質問に答えることができなくなってしまった。嘘はよくない。でも、これだけの罪にあたるとは思えない。

会見の冒頭、詐欺被害の関係者へ謝罪の言葉があった。詐欺グループがいて、詐欺の被害者がいるのは事実だろう。その詐欺事件で集めたお金からギャラが支払われていたのかもしれない。これは罪なのか？男の子にわかりやすく説明する自信がない。この詐欺グループのひとたちが着る服、住む場所、食べるもの、それらに支払うお金も同様なのか。洋服屋さん、不動産屋さん、飲食店のみなさんも犯罪者だと知らずに商品を販売すると罪となるのか？宴会で芸人に支払われるギャラだけが特別なのか？

確かなことは、嘘をついてしまったこと。そして、本当のことを世間に公表するまでに1ヶ月以上もかかってしまったこと。そして、その間に騒動が大きくなってしまったこと。しかし、謝罪会見を開いた、男の子が大好きな芸人さんに、すべての罪と責任があるのだろうか？

嘘はよくない。でも、小さな過ちは誰にでもあること。その過ちに気付いたあとにどのような行動ができるか。これが大事なことだと男の子には伝えたい。でも、自信がない。世の中は理不尽なものだと植え付けるような、こんな会見。

できれば、「ほら、あのとき会見した芸人さん、あのときはツラかったけど、正直に自分の過ちを認めて反省したおかげで、今はこんなに活躍してるね。」といった未来を男の子に見せてあげたい。