ぱぱしょーの離乳食体験記

「うちの子母乳ばかり飲んでいて、離乳食全然食べないんです」

「離乳食をあげようとすると、口を真一文字に閉じて全然受け付けません」

「せっかく作った離乳食も食べないのでほとんど捨ててます。イライラします」

離乳食を食べないことに対する悩みは多いです

我が家の第一子も母乳ばかり飲んで、離乳食をほとんど受け付けなかったため頭を悩ませました。

”こんなに食べないのに、栄養状態は大丈夫なのか?”

”自分が作る離乳食がおいしくないのか?”

そんな不安を感じ

我が子が口を閉じたり、ごはんを吐き出したり、投げ捨てたりすると

自分の子育てを否定され

責められているような気持ちになり

”自分はダメな親なんじゃないだろうか?”というネガティブな感情がふつふつと芽生えました

近い月齢の子の離乳食がさくさく進んでいることを知ると焦るしあせる

街中で出会うおばちゃん達から何気なく

「そろそろ離乳食かしら?」などと問われた時には緊張が走り

街の子育て広場の保健師さん(保育士さん?)からは

「ホントはお腹すいてるんじゃないかしら?もっと食べさせないと!」

とより追い打ちをかける指導がとびだすなど、

とにもかくにも

離乳食というものは時として母親(父親)を追い詰めるものであるということを

親になってはじめて実感した

我が子は1歳をすぎてからまともに離乳食を食べだしましたが

体重増加不良や、貧血など身体的な問題はありませんでした

今では食事は普通に食べて、健康に育っています

あの時の悩みはなんだったんだろう。。今では思います

「離乳食がすすまない」と感じたことがあるかtwitterでアンケートをとってみたところ

下記の結果になりました

47%の人が「遅れている」と感じたことがあるようです。

つまりこれは推奨されている基準どおりにすすまない場合は、少なくないということは言えると思います

>離乳食がすすまないことは割とありふれたことでがっかりすることはないと思います

我が家は、離乳食をほとんど受け付けない子でした

スプーンがやってくると口を真一文字にして受け付けない

口に入れても、吐き出す、顔を背ける。。。。

色々と悩み、育児書や栄養士さんのアドバイスをもとに様々な対策をしました。

①スプーンがあわない?
・・シリコン製にした時に少し食べた気もするが続かず。

②そもそもスプーンがダメ?
・・・指に乗せて食べさせてみたが効果なし

③食事が楽しくない?→親が横で楽しそうに食べる見本を見せる。
・・・楽しそうに笑うが、食事はすすまず。

④味がいや?
・・・ダシの味が好きなので、ダシの味を中心にしたら、少し食べたかもしれない。
調味料をいつもより多く使用した時は多少マシだった。試しにベビーフードを使用したが、劇的な効果はなかった。

⑤形態がいや?→おもいきって、ゴックン期から、モグモグ期にしてみる。
・・・「そもそも食事を口に運ばれるのがいや」という根本的な問題は解決せず、効果なし。

⑥食べたら褒める。
・・・楽しそうな雰囲気にはなったが続かず。

⑦試しに第三者が食べさせてみる
・・・最初は食べたが、その後続かず。

⑧おっぱい好きすぎ?→母乳を少しまぜてみる
・・・とくに効果なし

特に有効な対策はありませんでしたが

振り返ると、食事の味や雰囲気が問題だったのではなく、

母乳をよく飲んでいて、体重増加も問題なかったので

赤ちゃんとしては「栄養足りてるし、離乳食イラネ」という状態だったのではと推測しています

1歳前から体重増加が横ばいとなり

1歳すぎから母乳では栄養が足りなくなったのか、少しづつ離乳食が増えていきました。

振り返ると、我が子の場合母乳をとてもよく飲むので、栄養としては足りていて

教科書どおりの離乳食開始5ヶ月が赤ちゃんのペースに合っていなかったのではないかと思います

古い本ですが

松田道雄著「育児の百科」にはこう書かれてます

「毎年100万以上の赤ちゃんが満1歳をむかえ、離乳している。そのやり方は千差万別である」と

離乳食がすすまないことのつらさは

”このままずっと食べないんじゃないか?”

”「いつ」食べるようになるかわからない”

という終わりなき離乳食の旅をさまよっているような感覚になることかもしれません

でも

離乳食がすすまないことで私のもとに相談に来た患者さんも

最終的には皆食べるようになっています

色々道草はするが、必ずゴールのある旅なのだと思っています。

食生活はそもそも個別性が高く

みんなが教科書どおりに進めるのは無理なのかもしれません。

授乳が赤ちゃんが欲しがるままに与える「自律哺乳」が基本であるので

「離乳」も赤ちゃんが欲しがるままに与える「自律離乳」(そんな用語あるのか?)の考えでもよいのでは?と考えています

離乳食は栄養法の「手段」であるので

そのすすみぐあいはどうあれ、

栄養の「目的」である体の健康が保たれていれば

基本的には問題ないと考えています

<まとめ>

・離乳食が遅れていても、それは子育てが間違っているからではなく、赤ちゃんの個別性によるものである。

・離乳食は最終的には皆食べるようになっている。

・離乳食が進まない場合でも、体の健康が保たれていれば基本的に問題ない。

参考文献
①厚生労働省:「授乳・離乳の支援ガイド」
②WHO(世界保健機関):「Complementary Feeding(補完食)」
③上田玲子(監修):離乳食大全科(主婦の友社)
④ウィリアム・シアーズら:「シアーズ博士夫妻のベビーブック」
⑤松田道雄:「育児の百科」(岩波書店)

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