口のまわりのスキンケア
口のまわりの湿疹って一番悩みのタネかもしれません。
スキンケアで定期的に診ていても、口のまわりだけなかなか治らないという子は多いです。
それもそのはず、口のまわりはそもそも外気にさらされていて暑い寒いの影響をうけますし、よだれでかぶれたり、食べ物がついてあれたりします。
今回はそんな悩ましい口のまわりのスキンケアについて考えていきます。
まずスキンケアの王道は、「汚れを拭き取って保湿」だと思います。
口のまわりのケアも原則はそれで、よだれや食べ物を拭き取ってその後保湿を繰り返します。
よだれや食べ物をスタイやガーゼタオル、手口ふきなどで拭き取ることは多くの方がしていただいてますが、拭き取ることで乾燥しますのでそのあとの保湿が大事です。
お風呂では石鹸やボディーソープで口のまわりを洗って、お風呂あがりには保湿剤を塗って下さい。
保湿剤はコレがいい!というのは特にないのですが、ワセリンが使いやすいのではと思います。病院でも処方できますし、ドラッグストアでも手に入れることができます。
唇にも塗ることができて、口の中に入っても問題ないので使いやすいです。
出先であればベビーワセリンのチューブなどを持ち歩いて、拭き取ったあとに塗ってもらうといいかと思います。
ワセリンは回数の制限はありませんので、何度ぬってもかまいません。
ワセリンによる保湿は基本「予防」です。
保湿だけでも良くなることはありますが、赤くなった湿疹の「治療」にはちょっと弱いです。湿疹として治療が必要なときはステロイド軟膏を使うことが多いですが、とびひやヘルペスウイルスの感染の場合は治療がかわりますのでまずは医師に相談してください。
治療が正しくできていれば湿疹は1-2週間もすれば落ちつくことがほとんどです。それでもずっと続くときは治療を見直さないといけませんし、何度も繰り返す時は「予防」の強化が必要でしょう。
汚れをきれいにする。保湿する。湿疹があれば治療でしっかりおさえこむ。そのあとくりかえさないように、保湿して予防する。
この繰り返しは口の周りだけでなく、慢性的な湿疹の治療全般にあてはまる原則です。
食後にいつも口の周りが赤いということがありますが、よだれによるものか食物アレルギーの可能性があります。
特定の食物で毎回症状が出るようでしたら、アレルギーについて医師に相談してください。
どんな食べ物でも症状が出るようでしたらよだれによるものでしょう。
食べる前にワセリンを口のまわりに塗っておいて、よだれが皮膚につかないようにすると症状は出にくくなります。
プラス普段から保湿がなされていて皮膚のバリアが強い子は、よだれによる症状も出にくいので、そういった意味からもまずは保湿が大事だと思います。
※ちなみに、ステロイド軟膏は口の中に入ることを心配して控えめにしがちですが、湿疹はまずしっかり塗っておさえこんでしまうほうが長引かなくすみます。唇のあれがひどい時にステロイド軟膏を使うこともありますし、少々口の中に入っても問題はないでしょう。
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