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でべそのお話

お子さんのでべそでお悩みの方は意外と多いかと思います

でべそは基本的に美容的な問題で

見た目以外にはとくに困ったことにはなりませんが

将来周囲にからかわれるのではと心配される親御さんは多いのではないでしょうか

「でべそ」は医学的には「臍ヘルニア」と「臍突出症」を含みます

まず臍ヘルニアですが、

日本人では約4%に発症し低出生体重児にやや発症しやすいといわれます

生後2~3週後にへそのおが取れたところが写真のようにドーム状に膨らんできて

2~3ヶ月に大きさは最大になります

自然な経過として通常は2歳までに90%が自然治癒します

しかしそれ以降は自然によくなる可能性は低く

治療は手術しかありません

手術のタイミングはどうかといいますと

乳児期には周囲からからかわれることもないので

急ぐことはないかと思いますが

少なくとも3歳以降で、

美容的なことが問題として出てくる

小学校くらいにはに治療されるのがよいかと思います

一方で手術治療以外に対策はないのか? ということになりますが、

綿球などで圧迫する方法が試されています

ヘルニアの部位に綿球をあててテープで固定して圧迫します
(その他にも色々方法はあるようですが割愛します)

これには賛否があり

小児科の教科書には圧迫法で臍ヘルニアは改善しないと書いてありますが

効果があるとして圧迫法を推奨する先生もおられます

圧迫法を推奨する派からは、最近

「臍突出症の予防になるから圧迫法をしましょう」といわれています

臍突出症とは臍ヘルニアが自然治癒して、ドーム状の膨らみはなくなるものの

へその部分の皮膚が伸びきってしまってしわしわの皮が残ってしまうものです

これも美容的な問題があり、コンプレックスの原因となります

この臍突出症も治療は手術治療となりますが、

綿球等による圧迫法で皮膚の伸びをおさえることで

臍突出症の予防が期待できるといわれています

皮膚が伸びる前にしないといけませんので

圧迫法をするならできるだけ早い段階でするほうが、効果は得られやすくなります

圧迫法は

綿球を固定するテープによる皮膚のかぶれなどの問題や

その治療効果を疑問視する声もあって、

全ての小児科でしているわけではありませんので

ご希望される場合は、圧迫法をしている小児科を探していただく必要があるかと思います。

私はどうしているかというと

こちらから積極的にはすすめていませんが、ご希望があった時には

このブログに書いたようなことを説明して、了承していただいたうえで

行っています。

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