見出し画像

20日後にウィーンに行くのさ。[国際学会のプログラムについて]

こんにちは!今日も暑いですね!20日後にウィーンに国際学会に行く人です。国際フィン・ウゴル学者会議という、5年に一度開催されている学会です。本当は2020年に開催の予定でしたが、コロナの影響で、2年延期され、今年の8月21日〜27日にハイブリッドで開催されます。


上のリンクは学会Webページのものです。パスワードなどで保護されているものではないので、こちらで紹介しても問題ないでしょう。

国際学会に馴染みのない方のために、国際学会のプログラムについて書こうと思います。

レジストレーション
早い話が受付ですが、国際学会で参加者も多い場合がありますし、ここで旧知の仲の研究者に会ったり出来ますので、最初からワクワクする部分でもあります。ま、その辺りは国内の学会と同じでしょうけど。

学会の名前入りのバッグ(最近はトートバッグが多い)に、各発表の要旨が冊子にまとめられたもの(予稿集)やお土産(ボールペンなど)が入っていることが多いです。参加者証とかランチチケットとかもあったりします。

プレナリー・トーク(全員参加型の講演)
Plenary talkをどう訳していいか本当はよく知らないんですが、基調講演とでも訳しておきましょう。日本人の参加者とは「プレナリプレナリ」言ってます。

国際フィン・ウゴル学者会議は、フィン・ウゴル系民族の言語や文化に関する人文学を扱う学会で、通例4〜5日間くらいの長さです。開会式の後は基調講演があり、また毎日のセッションはたいていこのような全員参加型の講演で始まります。「業界」の重鎮のスピーチで始まることが多いですが、必ずしもフィン・ウゴル関係がメインの研究者でないこともあります。

講演の言語は、大抵は英語ですが、ロシア語、ドイツ語も許容されます。前回、オウルでの学会の際は、それまでであればドイツ語で講演したであろう、大物の研究者が英語で講演をしたので、仲間内でちょっと話題になりました。

分科会
通常は2年ほど前から研究発表のテーマ受付が始まり、あわせて特定のテーマに沿ってそれぞれの研究成果を持ち寄る「シンポジウム」のテーマの募集も始まります。

歴史、文学、言語学のように大まかに分科会に分り振られて発表をすることになりますが、終日、あるいは数日間にわたって、同じテーマの発表を聞いてディスカッションを行うシンポジウム形式の場合もあります。

レセプション/ディナー
日本語で言うなら「懇親会」でしょうか?コロナの折ではありますが、ヨーロッパは、すでに日本とは行動基準が異なっていることもあり、ウェルカムレセプションとホイリゲ・レセプションが予定されています。

ホイリゲは、オーストリアの食文化の一部分をなすといわれる、ワインの新酒を楽しむ居酒屋?のようです。8月末ではまだ新酒ワインはないと思うのだけれど、そこはどうなるんだろう?なんて思っています。ホイリゲ・レセプションには参加希望を出しています。国際学会によっては、別料金を取るところもあります。また、2005年にロシアのヨシカルオラで開催された際には、全部で3回もレセプションが開かれました。ほんと、どんだけ飲むのが好きなんだか。

エクスカーション
遠足、ですかね?半日くらいの観光旅行の場合もありますし、行った先で、その日のセッションを行う、なんていう場合もあります。2010年にハンガリーで開催された時には、コースが複数あって、最終的に全てのバスがブダペストに戻ってきて、大きなレセプションがありました。

今回は、27日に催されるそうですが、私はうっかりして27日に帰国する航空券を買ってしまったので、残念ながら参加できません。でもウィーンには、2013年に行って、ウィーン出身の友人が下町を一緒に歩いてくれたので、何ヶ所かは「観光」したことがあります。だから、今回は参加できなくても泣きません(笑)。

その他
今回は、月曜日(学会初日)の夕方に、ロシアの研究者との研究協力について、ディスカッションする機会が設けられるようです。私が専門とするのは、ロシアで話されている言語ですから、大いに気になりますし、心配が尽きないテーマでもあります。今回は、ここで他国の研究者たちの話を聞くのを楽しみにしています。

日々の分科会は、大抵午後5時には終わるので、その後は街に出て、ご飯を食べたり、お酒をいただいたりすることになります。コロナの折ではありますが、気をつけつつ、土地の食文化に触れたり、お土産を買ったりしたいと思います。

さて、以上、国際学会のプログラムについて、でした。非常にざっくりとした紹介でしたが、5日間も何やってるんだろう?という疑問にお答えすることができたかと思います。

トップ画像は、2015年にフィンランドのオウルで開催された第12回の学会の開会式の時に、スクリーンに投影されていた、フィン・ウゴル諸民族の旗を集めた画像です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?