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シティベスト4までの軌跡


こんにちは!5月26日に行われたシティリーグシーズン4でベスト4にランクインしたペーパーと申します。今回はシティリーグで使用したデッキがどのようにして完成したのかを解説していきたいと思います。

この後デッキ画像→解説の流れで説明していきます。途中でほとんど変化のない状態のデッキがいくつかありますが、それぞれその1枚の変化に意味を持たせているので是非読んでいただけると嬉しいです。また、今回はデッキが完成するまでの経過の解説になるので少し雑な説明があると思います。なのでデッキ自体の解説や立ち回りを参考にしたい場合は別の記事を書いていますのでそちらをどうぞ。前置きが長くなってしまいましたがどうぞ!

原点

ダブルブレイズ発売後、環境はこれまでのピカチュウ&ゼクロムGX(以後ピカゼク )やサーナイト&ニンフィアGX(以後サナニンフ)などのタッグチームからレシラム&リザードンGX(以後レシリザ)やゾロアークGXを使ったデッキ(以後ゾロアーク系統)、ズガドーン単(以後非エクズガドーン)など様々なデッキ形態が上位にランクインするようになりました。中でもダブルブレイズに収録された溶接工、炎の結晶の影響もあり、炎タイプ主軸のデッキが多く見られました。そこで友人とグレイシアGX(以後グレイシア)が溶接工を使って1ターンで技を打てるようになればワンチャンあるのではという会話をしたことで生まれたのが上の画像のデッキです。シンプルにグレイシアを1ターンで起動できるように水エネルギーと溶接工の形を作りつつ、それをアシストできるようにジラーチやエネルギーにアクセスできるカードを詰め込みました。また、イーブイからの進化で炎エネルギーとも相性がいいブースターGXも火力の出るアタッカーとして採用しました。この段階ではまだまだ欠陥だらけのデッキだったので不要なパーツを除外した構築が次のようになります。

不要カードの排除と必要カードの補充

はじめのデッキを回してみて明らかに不要なカードを削減するところから始めました。ダブル無色エネルギーは貼るターンがないことや、ブースターGXとの相性が悪いことからすぐに不採用となりました。また、ぼうけんのカバンの枚数が過剰だったことで、後半の手札が腐りやすかったのでそれを解消するために枚数の削減を行いました。そこで余った枠にともだちてちょう、レスキュータンカを採用しました。また、炎エネルギーとの相性がいいヒートファクトリーを採用したことにより、炎エネルギーの消費が激しくなることを考えて炎の結晶を採用しました。このデッキを回してみてともだちてちょうやレスキュータンカがあることでサポートやアタッカーの枚数に余裕が生まれた。また、ヒートファクトリーの採用によってドローが進みやすく、早くデッキの圧縮ができるようになった。しかし、アタッカーに非GXのポケモンがいないため、フーパで詰んでしまうことなどが課題に挙げられた。そこで次の段階へ移行します。

圧縮に寄せた形

1つ前で早く圧縮することができるとうまく立ち回ることができることがわかったので、少し過剰に圧縮に寄せた形にしました。それと同時にフーパやアローラキュウコンで詰まないようにどちらも1撃で倒すことができるブースターを採用しました。このデッキでは、ダートじてんしゃやおとりよせパッドなどの消費できるカードを増やす代わりにネストボールやぼうけんのカバンなどを減らして圧縮に力を入れました。その結果、ジラーチスタートした時、イーブイを並べることが出来ず、溶接工でジラーチにエネルギーをつけないといけない状況が生まれた。また、ダートじてんしゃによって必要なカードをトラッシュする選択をしなければならない状況が生まれてしまった。

別路線のアプローチ

グレイシアの火力不足がどうしても気になっていたので、ジラーチを火力不足を補うサブポケモンに変えた形に挑戦してみた。2種類のゲンガーの特性でグレイシアのポーラースピアGXの火力を瞬時に底上げすることができるようになったが、ジラーチが抜けたことによりデッキが止まってしまうことが多くなった。また、ゲンガーラインに枠を割きすぎて必要パーツが外れてしまったことで特定の対面で確実に負けてしまうようになった。そのためこのデッキ案はジムバトルで使うことなく廃案となってしまった。

スカイレジェンドの登場

色々とデッキ案を試しているうちに拡張パックスカイレジェンドが発売された。※ジージーエンドが発売されてからは以前の構築にリセットスタンプが入るかどうかだけの変化だったので省略。新弾バトルに参加するためにファイヤー&サンダー&フリーザーGX(以後三鳥タッグ)をデッキに入れて、雷エネルギーがあれば技が撃てるので合わせてサンダースGXを入れてその他微調整を加えたデッキがこのデッキだ。以前からグズマを使うターンがなかったので、外して代わりにリーリエを入れて溶接工が引けなかった時のドローをアシストできるようにした。また、三鳥タッグが中盤1ターンで技を起動させることができるようにエネルギー付け替えを採用した。ここでアタッカーの数が増えたことやリーリエが入ったことでともだちてちょうやレスキュータンカが不採用となってしまったがこれが間違いだった。必要だと感じることが多かったのでブラッシュアップしつつ不要なカードを必要なカードに変えていった。

ベンチバリアのミュウの採用率の上昇

三鳥タッグのスカイレジェンドGXを警戒する人が増えて特性「ベンチバリア」を持つミュウを採用する人が多くなった。それに伴ってミュウをピンポイントで狙撃するためにグズマを再び採用した。また、一度は不採用となっていたともだちてちょうなどを不要なカードと入れ替えで元に戻した。この時点でエネルギーの比率が安定してきてこれ以降ほとんどエネルギーの比率を変えることはなく、最終的な形もこの時と同じ枚数である。このデッキでジムバトルに出たところ、見事優勝することができた。しかしこのデッキ自体は完璧ではなく、まだまだ上を目指せると思い更なる調整をした。

カプ・コケコ◇

ジムバトルで優勝できることができたので、ここからは微調整をしていきました。カプ・コケコ◇は特性によって雷エネルギーを加速することができるポケモンで、これがあることによって場にエネルギーが1つもない状態からでも1ターンで三鳥タッグが起動することができるようになりました。また、最速では後攻1ターン目からスカイレジェンドGXを打てるようになったので理想ムーブができると後攻1ターン目でバトルを終わらせることができるようになりました。初手でなくてもいつでもトラッシュから1エネルギー分加速することができるのは魅力的で、溶接工で1エネルギーしかつけられなかった場合でも3エネルギー貯めることができるようになったのは大きいです。

対サナニンフへのメタ

対サナニンフに当たった時にアセロラやまんたんのくすりに対して相性が悪く、1撃で260ダメージ出すことができなかったので一度だけその火力を出すことを実現するためにククイ博士を採用しました。三鳥タッグにハチマキをつけてククイ博士を使ってトリニティバーンを使うと260ダメージが出るのでサナニンフを1撃で倒すことができるようになりました。また、微妙に足りなかった火力を有効に活用できる妨害札としてブリザードタウンを採用しました。これによりほかの相手にも少し足りない火力を調整する必要が少なくなり、安心して2確を狙いに行くことができるようになりました。しかし、まだまだ不利なことに変わりなかったのでさらに対策を考えました。ここでトキワの森が1枚巨大なカマドに変わっていますが、これは溶接工で確実にエネルギーを2枚つけるために有効に働く札なので採用しました。ここでスタジアムの比率が安定しました。

対サナニンフへのメタ②

特性「かいしゅうふうじ」を持つバリヤードを採用することにより、アセロラを使わせない状況を作ることができるようになりました。ここでブリザードタウンと合わせるとHPが残ったサナニンフがアセロラで回収できず、さらにブリザードタウンによって技が打てない状況を作ることができるようになりました。これによりククイ博士を使って無理やり1撃で倒しに行く必要が無くなり、ちゃんと溶接工で後続の準備をしながら戦って行くことができるようになりました。しかし、まんたんのくすりで回復されてしまうという弱点やカプ・コケコ◇、バリヤードなどと初手でスタートしてしまうと弱いポケモンが増えてしまったことにより安定性が欠けていってしまいました。また、ポケギアを1枚変えてしまったので、サポートに触りづらくなってしまったことも反省点です。

バリヤード解雇

バリヤードを外してポケギアの枚数を戻しました。2つ前とほとんど同じ構築になりました。以前と違ってポケモン入れ替えを1枚あなぬけのひもに変えました。こうすることでグズマが使えなくてもサナニンフなどのベンチ展開しないデッキに対して擬似的なグズマの役割を果たすことができました。バリヤードを外したことで初手のスタートが理想的になりやすくなりましたが、どうしてもまだカプ・コケコ◇でスタートしてしまうことがあり、その場合は理想的な動きがしづらい展開となってしまいました。また、ほとんどグズマを使っていないのに2枚も採用していたことで必要なパーツが手札に来づらい状態も続きました。この時点で既にシティ直前の木曜日でした。ここから2日でさらに調整していきました。

過去に戻る

このデッキでやりたいことをピン差しで詰め込んでいたことでデッキが空回りしていたことに気づき、一度回っていた頃に戻りました。しかし、全て戻すのではなく、スタジアムやエネルギーなどバランスが安定している部分はそのままに不便に感じた部分をもっと欲しいと思ったパーツに変更してスッキリさせました。その結果使う場面がなかったグズマや使う場面が限定的なカプ・コケコ◇は外してアタッカーからジラーチに引き継げるポケモン入れ替えを増やしました。擬似的なグズマの役割を果たせるあなぬけのひもだけで充分だという判断でこのような形になりました。一人回しをした結果以前のようにスムーズな動きをすることができるようになり、使うタイミングを考えるカードが減ったことにより長時間回しても疲れにくくなりました。しかし後少し足りない部分があると感じたので土曜日の夜に最後の調整をしました。

完成形:シティで使用したデッキレシピと同じです

最終的に完成したデッキになります。最後まであなぬけのひもが引っかかっていました。こちらが入れ替えたいタイミングであなぬけのひもが手札にあると使ってしまう傾向があり、使うと相手はこちらが苦戦するポケモンを出してくることが多く、逆に利用されてしまうことが多くありました。これをうまく解決する方法が見つからず、最後まで悩んでいました。擬似的なグズマの役割ができるカードはポケモンキャッチャー、カスタムキャッチャー、カウンターキャッチャーなどがありました。しかしカスタムキャッチャーは枠が足りず、ポケモンキャッチャーは運が絡んでしまい、カウンターキャッチャーはサイドを先行していくこのデッキと相性が悪いと考えていました。ここで行き詰まってしまっていたのですが、グズマを使いたいタイミングをピックアップすると、すぐに解答が得られました。ベンチバリアのミュウがいる時、アローラベトベトンがいる時、ベンチを引っ張るとポケモンを複数枚倒せる場合の3つの場面でグズマを使いたいと感じました。この中で、はじめの2つに関しては出されるとこちらの攻撃がうまく通らず、相手にサイドを先行されることが多いことがわかりました。また、3つめに関しても終盤にサイドをまとめて取るための行動パターンになるので相手にサイドを先行されていることもあります。これらを踏まえるとカウンターキャッチャーがこのような場面でグズマの役割を果たせる最適なカードだと判断しました。ここでデッキの調整を終了し、あとはデッキを信じて戦いました。

最後に

このデッキを作り始めてから約3ヶ月で多くの変化を続けてきましたが、最後に納得できるデッキに収めることができました。これからミラクルツインが登場してさらにこのデッキは改良を重ねていきます。JCSでもこのデッキの改良版を使おうと思うのでこれからもこのデッキの進化を楽しみにしていただけると幸いです。ここまで読んでくださりありがとうございました!

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