径の大きさにこだわる感覚に
違和感がなくなった時に
身についた知識と経験を思う
いつまでたってもあの人と私の
それぞれにあるはずの円の
その重なりを思う

大好きだった憧れの人を
そばに感じたら嫌いになるかも
どれくらい遠いのか
不確かは夢がある
健やかで丸い顔をしていられる
線が破線ならば風通しの良い
日本家屋の縁側だろう
二重線ならばきっと窒息する
雨粒が路に落下すると
夥しい数の円は重なって波立つ
雨粒が人であると
論文に書いてある
○は脆い
○危うい
球型の星の上で
丸をこさえては壊す
滑らかな表面を愛でる
○はいつか消え去る
○い霊魂になって
回る続けるまで
径と丸と球を
せっせとこさえる
互いの円を見えたふりしながら
径の大きさにこだわる
意味のない話だ

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