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【バトルアリーナBEST32】鬼修羅型グレンモルト「王」解説

はじめに

バトルアリーナ2024 WINTERで使用した【グレンモルト「王」】について解説します。
大会戦績は後2勝で決勝トーナメント進出のところで負けてしまいベスト32でした。

1次予選
FINAL STAGE:5-1
2次予選
ダブルエリミネーション:4-0
シングルエリミネーション:1-1

デッキリスト

《龍世界 ドラゴ大王》《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》を採用した鬼修羅型です。
デッキの安定性と環境デッキの対応力を追求して調整した結果、この形になりました。
緑は18枚全て序盤にマナブーストできるカードを採用しています。

デッキタイプ選択理由

23.5弾環境は雑多環境なため、純粋にデッキパワーと安定感が最も高いと感じた【グレンモルト「王」】に決めました。

2次予選当日のランクマッチの統計

鬼修羅型にした理由

《二刀龍覇 グレンモルト「王」》は1枚で勝負を決めるカードパワーを持つ一方で、《終末の時計 ザ・クロック》《秘拳カツドン破》や門系などのトリガーをギミック内でケアできないのが弱点です。
これらのトリガーを盾に仕込むデッキとして【UK】【祝門】【天門】が存在しており、使用率の高さから別のフィニッシャーを用意して対策する必要があると考えました。
そこで《龍世界 ドラゴ大王》《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》に加えて《希望の絆 鬼修羅》を採用するのが最も効果的だと判断しました。
まず《龍世界 ドラゴ大王》《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》を立てることが上記の3つの対面に有効です。
また《希望の絆 鬼修羅》を採用することでこれらをサーチ・早出しすることができます。
これにより雑多環境の中で《龍世界 ドラゴ大王》《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》のような使う対面が限られるカードの枚数を抑えた上で、状況に応じて大型クリーチャー3種を使い分けることが可能になりました。

採用カードピックアップ

《希望の絆 鬼修羅》×3

強い点

  • 《二刀龍覇 グレンモルト「王」》のサーチ・早出し手段が増える

  • ビクトリー or コスト10以下クリーチャーの少ない枚数での運用が可能になる

弱い点

  • 単体性能が低い

  • GJの勝敗に依存する

《怒英雄 ガイムソウ》経由で出し入れして2回+次のターン素出し1回の計3回GJ効果を使用するのが主な使い方になります。
よく使う動きは以下の2つです。

  1. 《怒英雄 ガイムソウ》で《希望の絆 鬼修羅》 を出し《二刀龍覇 グレンモルト「王」》に繋げることで《無敵剣 プロト・ギガハート》によるトリガー1枚ケアした《無敵王剣 ギガハート》龍解

  2. 《怒英雄 ガイムソウ》で《希望の絆 鬼修羅》 を出して入れして《龍世界 ドラゴ大王》or《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》をサーチしつつ踏み倒し

選択肢を広げられるカードでなるべく手札に来て欲しいですが、単体性能と被った時のバリューを考慮して3枚採用にしました。

《フェアリー・ライフ》×4
《爆砕面 ジョニーウォーカー》×4

2、3ターン目にどちらも動ける事が広い対面で有効になりやすいため、2コストブーストは8枚採用としました。

  • ビート対面全般→2ターン目に動ける方が《怒英雄 ガイムソウ》着地まで耐久しやすい

  • 【黒単ワルボルフ】→《爆霊魔 タイガニトロ》着地前に手札リソースをマナに変換できる

  • 【祝門】→4ターン目バーニング銀河→5ターン目《怒英雄 ガイムソウ》の後攻捲り

特に2コストブーストと《フェアリーの火の子祭》がくっついた場合、4ターン目以降に《フェアリーの火の子祭》が複数回り、一気にマナが伸ばすことができるのが強力です。

《ライフプラン・チャージャー》×2
《爆剣・チャージャー》×2

2ターン目ブースト後の動きを安定させることと緑の枚数を補うため、散らす形で2枚ずつの採用にしました。
《ライフプラン・チャージャー》は色以外は《爆剣・チャージャー》の上位互換ですが、他のブーストカードと異なり手打ちすることで赤マナに変換することができません。
序盤に複数枚抱えるとマナ武装達成が難しくなってしまうため2枚が丁度良いと判断しました。

《英雄奥義 バーニング銀河》×3
《無法のレイジクリスタル》×4

除去トリガーとして採用したのは《英雄奥義 バーニング銀河》×3《無法のレイジクリスタル》×4の計7枚です。
ランクマッチ最大母数のミラーマッチを強く意識して《二刀龍覇 グレンモルト「王」》に有効であるものから選定しました。

《英雄奥義 バーニング銀河》はマナ武装を達成していないと《無敵王剣 ギガハート》を破壊できないものの、ドラグハートや【祝門】の4コストクリーチャーを手打ちで除去できる汎用性を評価しています。
またマナ武装達成していれば《無敵剣 プロト・ギガハート》+《無敵王剣 ギガハート》の装備でも除去が可能になります。

《無法のレイジクリスタル》は赤の除去トリガーの中で、ビート対面に最低限の仕事をしつつ《天命讃華 ネバーラスト》《リュウセイ・イン・ザ・ダーク》といった制圧クリーチャーを退かせるのが偉いです。
除去トリガー7枚の中で《無法のレイジクリスタル》を多く採用したのはギリギリ手打ちを狙えるようにするのとガチンコジャッジの勝率を上げるためです。

この2つのトリガーを組み合わせることでミラーマッチにおいて、早期に《二刀龍覇 グレンモルト「王」》に走られたら《無法のレイジクリスタル》、《無敵剣 プロト・ギガハート》+《無敵王剣 ギガハート》の準備をしたら《英雄奥義 バーニング銀河》が有効トリガーになり、相手に裏目を残しておきやすくなります。

《邪帝斧 ボアロアックス》 《我臥牙 ヴェロキボアロス》

【祝門】【黒単ワルボロフ】【白単天門】等、ブロッカーが入っている対面に対して、打点数で無理やりリーサルまで押し込むことができるようになります。
この使い方が不採用のドラグハートと比べて使用頻度が高いと考え、超次元ゾーンの8枠目として採用を決めました。
尚、今回の構築においてはマナに落ちたクリーチャーを引っ張れる唯一の手段になります。

元々の盤面が0での最大打点計算
1.《二刀龍覇 グレンモルト「王」》:2打点×2
2.《銀河剣 プロトハート》
3.《無敵王剣 ギガハート》→《最強熱血 オウギンガ》 :3打点
4.《我臥牙 ヴェロキボアロス》:3打点
5.《二刀龍覇 グレンモルト「王」》:2打点×2
6.《銀河剣 プロトハート》※
7.《無敵王剣 ギガハート》
計6回攻撃 14打点
※2回目のバトルに勝つタイミングなら《覇闘将龍剣 ガイオウバーン》でも良いです。

不採用カードピックアップ

《熱血提督 ザーク・タイザー》
《龍覇 グレンリベット》

雑多環境を勝ち抜く上でマッドネスカードはピーキー寄りだと判断しました。
【白抜き4Cビッグマナ】は環境全体での立ち位置が悪く、2次予選時点で使用率が低くなると考えており、主にマッドネスを期待できるのは【黒単ワルボルフ】と【祝門】の2つに絞られます。
その上で《熱血提督 ザーク・タイザー》はクリーチャー総数が少なくマッドネスを成功させてもバリューが低いです。
《龍覇 グレンリベット》は素出しの性能は高いものの、鬼修羅ギミックによる《龍世界 ドラゴ大王》《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》での制圧を狙う今回の構築とは相性が良くありません。

《暴龍事変 ガイグレン》
《偽りの王 ヴィルヘルム》

鬼修羅のギミック採用に伴い、従来の構築に入っている《暴龍事変 ガイグレン》《偽りの王 ヴィルヘルム》と入れ替える形にしました。
《暴龍事変 ガイグレン》は《二刀龍覇 グレンモルト「王」》と同じく単体で勝負を決めるスペックを持つものの、ケアできないトリガーの範囲が大きく被っており、弱点のカバーにはなりません。
《偽りの王 ヴィルヘルム》はこのカードででなければ解決できない場面が少ない中で、《暴龍事変 ガイグレン》同様に弱点のカバーには繋がらないと判断しました。

《熱血剣 グリージーホーン》《熱血龍 リトルビッグホーン》

盤面処理は《将龍剣 ガイアール》《覇闘将龍剣 ガイオウバーン》の2種で間に合っています。
面処理だけで《無敵王剣 ギガハート》龍解を狙う動きも限定的です。

《始原塊 ジュダイナ》《古代王 ザウルピオ》

今のND環境ではこのカードでなければならない場面が少ないです。

  • 【赤単】→《二刀龍覇 グレンモルト「王」》を出せたらリーサルで良いです。《ボルメテウス・ホワイト・フレア》が入ってる場合でも最初の2点以外有効トリガーになりません。

  • 【リキッドピープル】【墓地ソース】→ヴィルヴィスビート、キューブリックの裏目が残ります。

《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》 《天命讃華 ネバーラスト》

【青白MAS】に特に有効で《英雄奥義 スパイラル・ハリケーン》を封じることができます。
しかし《希望の絆 鬼修羅》が全体バウンスのケアに繋がり、《天命讃華 ネバーラスト》なしでも【青白MAS】には十分優位に戦えると考え不採用にしました。

《不滅槍 パーフェクト》《天命王 エバーラスト》

除去耐性面で《熱血星龍 ガイギンガ》に劣ります。
強い点として以下が考えられますが《我臥牙 ヴェロキボアロス》よりも使用頻度は少なかったため不採用にしました。

  • 《終末の時計 ザ・クロック》をトリガーした時のブロッカー

  • リーサル失敗した返しのの《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》のケア

  • 《古代王 ザウルピオ》《チャケの応援》を無視したリーサル

各対面プレイング

対面毎のGJ勝率※の参考値を載せておきます。
GJ勝率と相手の有効トリガーを踏まない確率等を照らし合わせて《希望の絆 鬼修羅》を経由するべきか判断していきます。

※この値はシュミレータを用いて本構築と対面のサンプルリストのGJを10000回行った際の勝率になります。
サンプルリストはX等に上がっているリストを用いて算出しているものもあるため詳細な内容は省略させていただきます。

【グレンモルト「王」】

GJ勝率:57.8%

《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》を出した上で《二刀龍覇 グレンモルト「王」》でリーサルに行くのが理想です。
【グレンモルト「王」】に採用されている除去トリガーは多種多様で全てのトリガーをケアするのは難しいため実質有効トリガー2枚にできるのが望ましいからです。
《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》が絡まない場合、先に走れるか・有効トリガーを踏めるかの単調な試合展開になります。

【黒単ワルボロフ】

GJ勝率:63.8%

《爆霊魔 タイガニトロ》に手札をまとめて持っていかれる都合上、《怒英雄 ガイムソウ》+《二刀龍覇 グレンモルト「王」》は狙いにくいです。
そのため10マナの早期到達を目指し、トップ・盾からの《二刀龍覇 グレンモルト「王」》でリーサルを狙います。
【黒単ワルボロフ】は《無敵王剣 ギガハート》を装備した《二刀龍覇 グレンモルト「王」》を止める手段を持ち合わせておらず、ブロッカーで耐久して返しのターンに面処理を狙うことになります。
《最強熱血 オウギンガ》で出すドラグハート・クリーチャーは次のターンにリーサルまで行けるかとトリガー踏んだリスクを天秤にかけた選択をするべきです。

【祝門】

GJ勝率:47.4%

こちらが最速で走れるターンと【祝門】《偽りの星夜 オレオレ・ダークネス》の着地ターンがそれぞれ5ターン目と被っており先攻有利になりやすいです。
《龍世界 ドラゴ大王》《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》を早出しするのが安全な勝ち筋ですが、パーツが揃わなければ《二刀龍覇 グレンモルト「王」》でも最初の2点でタップトリガーを踏まない限り《無敵王剣 ギガハート》の龍解までは行くことができます。
《二刀龍覇 グレンモルト「王」》の攻撃中に《ウェディング・ゲート》→《偽りの星夜 スター・イン・ザ・ラブ》を踏んだ場合は《我臥牙 ヴェロキボアロス》を経由して無理やりリーサルまで押し込みます。

【UKパンク】

GJ勝率:赤青56.8%

《龍世界 ドラゴ大王》の早期着地を狙います。
《トンギヌスの槍》で山下に送られてしまっても《希望の絆 鬼修羅》で再度呼び出すことが可能です。
ただ相手に猶予を与えると《秘拳カツドン破》手打ちによる大量展開をされてしまうので注意が必要です。
《龍世界 ドラゴ大王》は相手のトリガーケアにも繋がるため《怒英雄 ガイムソウ》から直接出して、分割リーサルを狙うのもありです。

【白単天門】

GJ勝率:52.7%

《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》の着地を狙います。
それまでは盾には行かず、相手のリソースを絞りながら《天命讃華 ネバーラスト》《天命王 エバーラスト》《蒼華の精霊龍 ラ・ローゼ・ブルエ》の3種に詰まないように除去に回ります。
《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》着地後に相手が出せるのはこちらの盤面に干渉できないクリーチャーのみです。
トリガーで反撃リーサルされない打点を作り、盾に行きます。

【シータビッグマナ】
【白抜き4Cビッグマナ】

GJ勝率:シータ57.8% 白抜き4C 56.4%

ハンデス有無はあれど方針としては同じで《無敵剣 プロト・ギガハート》と《無敵王剣 ギガハート》を装備した《二刀龍覇 グレンモルト「王」》で4枚中の有効トリガーを1枚ケアしたリーサルです。
《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》は《ドンドン吸い込むナウ》で簡単にバウンスされてしまうため《希望の絆 鬼修羅》で一直線に踏み倒して出すほど有効になりにくいです。

【青白MAS】

GJ勝率:61.0%

《怒英雄 ガイムソウ》+《希望の絆 鬼修羅》+《二刀龍覇 グレンモルト「王」》の形を目指します。
《希望の絆 鬼修羅》が《英雄奥義 スパイラル・ハリケーン》、《銀河剣 プロトハート》がスパーク系統をケアしており、トリガーを仕込まれても乗り越えることができます。
さらに相手の除去トリガーはバウンスしかなく、GJ敗北などでリーサルに失敗したとしても次のターン再度トライが可能です。

【ビートダウン】全般

共通して《怒英雄 ガイムソウ》+《二刀龍覇 グレンモルト「王」》まで耐久できるように動きます。細かいプレイングは省略します。

おわりに

バトルアリーナ後のランクマッチ環境の【グレンモルト「王」】は圧倒的ヴィルヘルム型が主流です。
トリガーの採択も《炎獄スクラッパー》《ボルメテウス・ホワイト・フレア》が中心で、自分の考えが環境終盤の結論と離れており少し悔しい気持ちです。

ちなみに今使うのであれば【シューゲイザー】【UK】意識で《龍世界 ドラゴ大王》を増量するのはありだと思っています。

今回の記事を通じて鬼修羅型の使用者が増えたら嬉しいです。
ここまで読んで頂きありがとうございました。

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