アートシンキングは、前提から見直すことで、パラダイムシフト(=オープンイノベーションを起こす)方法だ。
前提から見直す、とはどういうことか、帰納法との関連性、また演繹法との対比の中で、解説を進めていきたいと思う。

帰納法も演繹法も、ビジネスシーンで使うようで使わない言葉ランキングトップ10に入ると思っているので、まずは、それぞれの言葉について振り返るところから始めたいと思う。そして、この二つは、思考を進める順番が逆だ。

帰納法とは?>
様々な類似の事例を観察し、そこでの発見を元にして、一般的法則や原理を導き出す推論法のことをさす。
(例)
事例1…北海道のウニは美味しい
事例2…北海道のエビは美味しい
事例3…北海道のカキは美味しい
→北海道の海産物は美味しい

演繹法とは?>
一般的かつ普遍的な前提をもとに、そこから確実に言える結論を導き出す推論法のことをさす。
(例)
前提…北海道の海産物は美味しい
→北海道のウニは美味しい
→北海道のエビは美味しい
→北海道のカキは美味しい

帰納法について、北海道の海産物の例はとってもわかりやすいと思う。けれども、アートシンキングで使う帰納法はもう少し難易度が高くなる。帰納法の中には思考のジャンプの距離があり、このジャンプの大きさが大きいほど難易度が上がり、その人がどれだけ深く世の中を観察しているかがわかる。


難易度の高い帰納法は、時代や文化を観察し、洞察を得る際に必要となる。例えば、事例1…ポケモンは日本で生まれた
事例2…デジモンは日本で生まれた
事例3…ドラクエは日本で生まれた
→人間と他の生物との共存の文化は日本で生まれた

となる。
そして、この帰納法で得た解を仮説とし、思考を進めていくことが大切だ。


また、演繹法を進めていく際には、前提とした内容に主観が混じらないように気をつける必要がある。しかし、どこからが主観でどこからが客観になるのか、その線引きは難しい。数値的根拠や業界の権威からのお墨付きがあるレベルが究極求められる。

VUCA*と呼ばれる今の時代に置いて、前提やルールは常に早い速度で変容を遂げる。そんな中で、一般的な前提、普遍的な前提の定義も難しくなっている。そんな変化に柔軟に対応していく思考法が、アートシンキングなのだ。

*Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)の4つのキーワードの頭文字をとったもので、現代の状況を表現するもの

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