漠然としたやる気が湧いて出てきた

やる気の無いまま勉強することに嫌気が差して、どうにかモチベーションを上げなければと躍起になる毎日。

もういっそのこと勉強なんてやめてしまえば楽になれる。

わずかなやる気も溶けてしまい、吹っ切れて数日。
よくわからないやる気が湧いてきた。

気持ちのいい目覚め、美味しい朝ごはん。
体中から活力がみなぎくるのを感じる。

休憩をためらって、それでも休憩

休憩を入れてしまうとだれてしまうから、あまり休憩は入れたくなかった。

しかし、少しぐらい良いだろう。そう思ってとった休憩はとてつもなく長いものになった。

休憩時間は科学の時間

休憩部屋に入ると、受験生の一人がホワイトボード（黄緑色）に向かって何かを書いていた。その周りにはオーディエンス。

化学式を書いていた。聞こえる苦悶の声。

気づくと、私も一人の観客になっていた。

人の勉強に立ち会って

彼女の暗記法が、私のそれと大きく異なっていたわけではない。

ただ、楽しそうだった。いや、楽しかった。

彼女がボードに文字を書き出すと、私は彼女よりもはやく単語を覚えようと一生懸命になった。

問題を出した。

特に勉強をしようという気はなかったが、ここ数日で一番の学びだったことには違いない。

受験勉強のこともそうだが、それだけではない。

ライバルの存在がこんなにも自分を駆り立ててくれるとは思いもしなかった。