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クラスでバカにされていた春日部東生が明治大学に受かるまでの軌跡

「人生の逆転劇」なんていう夢物語のエピソードはよく耳にしますが、実際に起こることは滅多にありません。

しかし、パラリアの卒業生の佐々木さんは、高校2年生の時にクラス最下位だったにも関わらず、その後パラリアで猛勉強して、見事、明治大学に合格しました。

そんな佐々木さんのエピソードをパラリアトークにお呼びして語っていただきました。

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パラリアトークとは、大学生や社会人をゲストにお呼びして、
幼少期から現在に至るまでを詳しくうかがいます。

その時々のゲストの意思決定の理由を知ることで、
今後の大学選びやその先の将来の描き方に想いを巡らします。

ゲストの人生の歩き方を垣間見ることで、自分の歩き方を少しずつ模索していきます。
人生の先輩方から、人生ベースで視野を広げる場が、パラリアトークです。

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浅見:今回のパラリアトークのゲストは、パラリア卒業生の佐々木君です。佐々木君、自己紹介をお願いします。

佐々木:明治大学の理工学部に通っている佐々木と言います。コンビニの店員と、IT企業の広告・マーケティングのインターンをしています。

浅見:ありがとうございます。では小学校の頃から伺いたいのですが、小学校の頃はどんな生徒でしたか。

佐々木:小学1年生の頃はすごく真面目な子でした。ですが、ある日お風呂で急に「人気者になりたいな」と思い始めて(笑)

人気者になるにはどうすればいいのかなって考えたら、「ムードメーカーになればいい」と思ったんです。

2年生になってからは、みんなに挨拶をして、手を挙げ、笑いを取ってムードメーカーになりました。そのおかげもあってか、2年生の後期に学級委員にクラスの人からの推薦で選ばれました。それ以降はクラスではムードメーカーをやっていて、毎日楽しかったです。

また、兄が入っていた影響で、3年生からは野球クラブに入りました。4年生になってから、学年別の大会があるのですが、大会でキャプテンが必要だったときに、僕がキャプテンになりました。5年生と6年生のキャプテンも僕がやっていました。

浅見:学校でも野球でも中心人物っていう感じだったんだね。

佐々木:そうですね。楽しかったです。

会場:

浅見:小学校の頃、勉強はどのくらいやっていたの?

佐々木:勉強はバリバリやっていました。100問の漢字テストはすぐに覚えて、次の難易度の漢字テストをどんどんやっていました。ただ、国語の読み取りテストと聞き取りテストだけは本当にできませんでした。1問も解けない時がありましたね(笑)

浅見:小学校の頃は勉強をかなりやっていたのね。中学は地元の中学にそのまま進学したんだっけ?

佐々木:そうですね。私立の中学とか、何も考えずに地元の中学に進学しました。

浅見:どうやら小学校が終わったら中学校があるらしい…みたいな?

佐々木:本当にその通りです(笑)。でもみんな中学受験とか考えないですよね。

浅見:ここに中学受験した人何人いる?

会場(何人か挙手)

浅見:まって(笑)、なんで今、挙げようとして下げた(笑)

パラリア生:中学受験の勉強はしていたのですが、諸々の事情があって、受験できなかったので…。

浅見:なるほど(笑)。佐々木君は中学に進級してからは何をやっていたの?

佐々木:野球部に入って、毎日野球をしていました。

浅見:それなら1日のスケジュールは「学校に行き、野球をして、寝る」みたいな感じ?

佐々木:中学1年生から塾に入っていたので、部活の後は塾がありました。

浅見:なぜ1年生の頃から塾に通っていた?

佐々木:親から行けと言われて…。ほとんど強制ですね。親が勉強に関しては後悔させたくないという思いがあったらしくて、塾に通わせていたらしいです。

浅見:なぜ親の考えを佐々木君が知っている(笑)。 「なんで塾に行かないといけないの」って直接聞いたの?

佐々木:「なんで塾に行かせてくれるの」って聞きました。

浅見:ということは、勉強はそんなに嫌いではないってこと?

佐々木:そうですね。

浅見:勉強をやらされてる感じとかはなかった?

佐々木:やらされてる感か…。そう感じていたのは学校の授業中だけでした。家でやるときは自分で色々、工夫して勉強していたのでやらされてる感じはなかったです。

浅見:じゃあ勉強に取り組むときは「勉強始めるか!」と思ってやり始めていた?

佐々木:….?

浅見:例えば、俺の場合だと「いかにゲームの時間を最大にするか」を目標に掲げていて課題に取り組んでいたんだ。そういう勉強する「きっかけ」みたいなものが知りたいなと思ったんだよね。

佐々木:中学校になって、明確にテストの順位が出されるようになってから「勉強できたらかっこいい」と思い始めて、それが勉強の原動力になっていました。

浅見:ちなみにこの中で「勉強できたらかっこいい」が勉強のモチベーションになっている人いる?

会場:(何人か挙手)

パラリア生:ないと言われれば嘘になります。

浅見:それ以外の人って何をモチベーションにしている?

パラリア生:親からの圧力です。それと、学年で1位になれば1万円みたいな、お金を貰えるっていうのもあります。

浅見:なるほど(笑)。中学生で1万円は大きいな(笑)。ほかは?

パラリア生:高校生クイズとかを見たり、色々なことを知っていくにつれて、知識が広がるのが面白いなと感じているので…。

浅見:勉強が趣味みたいな感じかな。

浅見:佐々木君は中学での成績はよかった?

佐々木:そうですね。上位10%に入るくらいは。

浅見:高校の志望校はどこだったの?

佐々木:元々は越ヶ谷高校だったのですが、距離を調べて遠いなと思ったので、家から近い春日部東高校にしました。

浅見:高校に入ってから部活はどうしたの?高校では野球をやっていなかったよね?

佐々木:そうですね。続けようと思ったのですが、どうしても先輩たちが怖くて…。そう思っていたときに、体験にいったハンドボール部が和気藹々とやっていて「ここなら楽しく、自分で考えながら部活ができるかもしれない」と思ってハンドボール部に入りました。

浅見:なぜハンドボール部に体験に行こうと思ったの?

佐々木:中学の授業でハンドボールをやっていて、興味があったからです。

浅見:勉強はどうだった?

佐々木:高校1年生の頃はとっても頑張っていました。先生から「中学の勉強と高校の勉強は違うから、中学の時に成績が良くても、高校から悪くなったりする人がかなりいるから気をつけて」って喚起されたので、勉強を頑張っていました。

1年生の秋くらいに「春日部東高校から東京大学って多分出てないよな」と思い、東大を目指すようになりました。実際はいたんですけどね(笑)

浅見:小学1年生の時に「ムードメーカー」になりたいって思ったり、急に東大に行きたいって思ったり、そういうのはどこから思いつくの?

佐々木:お風呂に入っている時ですね。お風呂に入っている時って暇だから、今後の人生とかについて考えるんです。そして、次に何が必要なのかなって考えました。

春日部東高校に行くだけよりも、塾にも行って勉強する方が合格する確率が上がるのではないかと思って、親に「東大に行きたいから塾にいかせてください」とお願いしたんですが、「やめときなさい。まだ早い」と言われて…(笑)

浅見:それで佐々木君はどうしたの?

佐々木:意気消沈しました(笑)。「東大に行けないなら、勉強しなくていいや」と思い、勉強はせずにゲームだけしていました

それからずっとゲームをしていたので、2年生の終わりの頃に親にすごく心配されました。なので「図書館みたいな勉強できる場所が欲しいので、探してください」とお願いしました。

浅見: 親に探してもらったのね(笑)

佐々木:そうですね(笑)。 親からパラリアのことを教えてもらった時に、パラリアにはすぐに行きたくなりました。

浅見:まだ、誰も入会していないときにパラリア来たよね(笑)。パラリアに入って何か変わったことある?

佐々木:生活リズムです。ゲームをする時間がなくなりました。それまではゲーム中心の生活だったので、生活の中心であるゲームがなくなったことは辛かったのですが、パラリアの勉強方法が斬新だったので勉強は楽しかったです。

浅見:どういうところが「斬新」って感じた?

佐々木:最初に言われた「英単語1500語を1ヶ月で覚える」とかです。普通の塾だと、そんなことは絶対に言わないので(笑)。それに春日部東高校は「1日5個づつ覚えていきましょう」という覚え方で、それが「普通の単語の覚え方」と思っていたので、パラリアでの勉強は斬新と思いました。

浅見:他にパラリアに入って変わったことはある?

佐々木:友人の僕に対する接し方です。

浅見:入る前はどんな感じだったの?

佐々木:入る前は「馬鹿野郎」とか言われてましたね(笑)。実際に馬鹿だったんですけどね(笑)

浅見:友人の接し方が変わったのはいつから?

佐々木:数学でクラス1位を取った時からです。発表されたときはクラス中が静まりかえりました(笑)

(これがその時の答案用紙。120点満点のテストで、115点を取り、クラス最下位から1位に)

浅見:それから学校もいやすくなったんだっけ?

佐々木:そうですね。それから学校で「勉強教えて」と言われることが増えました。それに「どうやったら、成績上がるの?」と聞かれたりして「ガントチャート(計画表)が大事だよ。使う?」って言うんですけど、中々理解してくれなくて…。むしろ参考書を聞いてくる人が多かったと思います。

浅見:一番最初の面談の時の志望校って芝浦工業大学だったよね。

佐々木:本当は東京都市大学だったんですけど、勇気を出して、芝浦工業大学って言いました。それで浅見さんに「本当に芝浦工業大学でいいの?」って言われたときは本当に驚きました。

浅見:その時点では本当にどこに行きたいのかわからなかったからね(笑)。 それで「東大は目指さないの?」とか「早稲田を目指さないのは何か理由がある?」とかを聞いて、明治大学となり、最終的に早稲田になったよね。

パラリアではかなり勉強を頑張っていたと思うんだけど、辛くなかった?

佐々木:精神的にはきつくなかったんですが、目がショボショボしたりして、体力的にきつかったです。むしろ「あれだけ頭が悪かった僕が早稲田に受かったらすごいのでは…!?」と思い、早稲田を目指していたことにワクワクしていました。

浅見:夏の終わりくらいから、英語が少しづつ上がり始めたよね。どんな風に勉強していたの?

佐々木:パラリアを最大限活用したいという思いはあったので、エンドレスに勉強をしたいというのは、入会当初から思っていました。受験生って寝る間も惜しんで勉強していたりするので、他の受験生と差別化し、勉強の質を高めようと思い、眠たくなったら寝たりしていました

あとは、歩きながら発声をして覚えたり、Youtubeで勉強法の動画を見た後に、その勉強法をすぐに実践していました。

浅見:他にパラリアでのオススメ活用方法ってある?

佐々木:24時間日記を予定表にすることです。今思うと、それができていた自分がすごいと思っちゃいます(笑)

(24時間日記とは・・・その日の時間の使い方を把握し、何に使っているかわからない時間を、次の日に有効活用するための日記。これをすることで、自然と時間を意識するようになり、勉強の質も上がる。)

浅見:その予定表通りに勉強していたよね。時間通りに勉強をするのって何かコツがあったりするの?

佐々木:予定に対して柔軟な対応をしていたからだと思います。教科によっては「これは終わらないな」と分かるときがあって、そのときにハードルを下げることが大切だなと思います。

本当は3周やらないといけないところを、2周にするとか。そうすると、予定通りにはいってはいないけど、達成感はあるんですよね。

浅見:10月くらいから急に英語が上がり始めたよね。

佐々木:そうですね。Z会の『ディスコースマーカー英文読解』という参考書をやり始めてから、点数が一気に上がり始めました。

浅見:「本当で早稲田に入れる」って実感が沸き始めたのはその時からだっけ?

佐々木:10月とか11月あたりです。数学の手応えとかはかなりありましたね。

浅見:模試の点数も良かったよね。そして、志望校決めるときに家族問題あったよね。

佐々木:志望校を決める時期になって、模試の結果を見せて、自分の志望校を親に言ったら「なんで早稲田や明治受けるの?」とか言われましたね(笑)最初に第一志望校だった芝浦工業大学を滑り止めで書いても「本当にそれでいいの?」って何度も確認されました。

浅見:そして、芝浦工業大学と明治大学受かったよね。

佐々木:芝浦工業大学が受かったときは一安心しましたね。明治大学は「特待生かな」って思うくらい余裕でした。違いましたけど(笑)早稲田も受かると思っていたんですけど、ダメでした。

浅見:そのときは成績もかなり良くて、東工大も狙えるところにいたから、かなり悩んだ末に、センターを受けるために、それまでやっていなかった化学の勉強を10月から始めたからね。あれはかなりチャレンジしたよね。明治大学の合格後の周りの反応はどうだった?

佐々木:祖父母がかなり驚いていたのが嬉しかったです。

浅見:確か、浪人して東大を目指すというのもあったよね。早稲田に受かったら早稲田に行って、早稲田落ちたら浪人して、東大を目指すっていう。なんで結局、明治大学に行ったんだっけ?

佐々木:それもお風呂で考えた結果なんです。東大に行っても明治大学に行っても、やることをきちんとやっておけば、将来に差はあまり出ないのかなと思いました。

むしろ、明治大学の方が東大よりも自分のやりたいことをやる時間が確保しやすいのかなと思って、明治大学に行くことにしました。

浅見:佐々木くん、お話ありがとうございます。最後にいつも通り、ひとりづつ共通点・相違点・感想をシェアしてください。

パラリア生:Sさん:共通点は、今の時期の成績と数学の勉強法がすごい似ていたところです。なので、他の教科の勉強法も、モデルケースとして参考にしたいです。

相違点は、僕の中では「説明するときは、論理的に組み立てて説明しないと相手に伝わらない」という意識があるのですが、そこが違うなと思いました。

感想は、論理的に話すところと、感覚でざっくり話すところのバランスが絶妙だなと聞いていて感じました。

浅見:自分との共通点は一旦ゲームに夢中になると、沼にハマったみたいに抜け出せなくなるところ。でも、ゲーム以外のことで忙しくなったりすると、すぐに辞めれるからそこは近いと思った。相違点は勉強が好きなところかなあ。自分はあんまり好きではないから(笑)

それと、目標を早稲田にしたときにワクワクして、自然に勉強ができたっていうところも相違点。自分はワクワクすることをするようにはしているけど、やっぱり「頑張ってる」って思っちゃうから、そう思えるのはすごいと思う。

感想は、「卒業生がこうして関わってくれるのはすごい嬉しい」ということ。

他にも共通点として「志望校や今の時期にやっている勉強」や「小学生の頃にムードメーカー」だったことなどが挙げられました。

相違点として「言語化をあまりしないところ」や「パラリアのことを聞いたときの心境が真逆だった」などという意見があり、とても学びの多いパラリアトークだったと思います。

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佐々木さんの話を聞いていると、どんな逆転劇にも「未来を見越して、何かの策を打つこと」が必須条件だなと思いました。そう考えると、逆転劇というのは、それまでの努力の積み重ねが成果となって現れたものなのではないかと思うようになりました。

それが受験勉強だったら、入試という形ではっきりと現れるだけで。
入試も結局はどれだけ勉強していたかが大切となってくるなと改めて思わされたパラリアトークでした。

Text by 佐藤 みちたけ



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