カタログギフトのベストチョイスって


人生初のカタログギフトを手に入れた。噂では聞いたことがあったけど、実際に自分が選べる日がくるとは思ってもなかった。思ってた人なんかいるの。いないよね。

知らされ方が良かった。
家に帰ったら机の上に郵便物が置いてあって「アマゾンかな?」って一瞬思うも、よく見ると全然違う。見た目から察するにでかめの本。とすると、私でありえるものとしたら、乃木坂の写真集のアザーカットが今更届いたか、もしくは銭湯関連でツイッター応募してたやつが発送をもって当選とかえさせていただかれたかのどちらかだ。
と思って宛名を見るとバイト先から送られている。んん??身に覚えがない。
リビングでびりびり破いて開封すると「~~〇〇周年記念で皆さまに~」との文字。

おっと!?

これはもしや!?

そして出てきたカラー写真まみれの図鑑。

「この中からお好きなものをお選びいただき」の文字。

うっはぁー!
カタログギフトだぁ!!!
ええ!!!バイト先、こんなことしてくれる感じ一切だしてなかったのに!!!なんだよ急に!!

親がいる手前ここまで私の顔と声帯は一秒も動いていないが、心は興奮だった。なんだろうこの高揚感は。この中から何でも選んでいいよっていう宣言の強さというか。

こんな具合のサプライズだったもんだからカタログギフトの第一印象は百点はなまる大合格。

興奮冷めやらぬ私。

よし。一回落ち着け、と自分に言う。私の良いし悪いところだ。
大体こんなん全員に配られてるわけだし、一人あたりの単価なんてたかが知れてるはずだ。期待しない方がいい。

めくる。

まずはトップページにお勧めのギフト一覧。
高級そうに見えるはちみつ、小じゃれたグラス、普段買わないようなビスコッティ―ニ。
いらないけど全部欲しい。こういう時一人暮らしだったらもっと選ぶ喜びが増えたんだろうなぁって思う。はちみつとか好きだけど、置いといても夕飯に活かしたりできないし、朝ごはんでひたすら食うにしても平日は時間ないから使わないし。うーん。洋菓子はたまに差し入れでいただけるからわざわざ頼まないとして、グラスもいらないしなぁ。
気づけばいらないものを排除し、何が一番ほしいか考え始めている。

おそらく二択だ。
本当に必要なものを手に入れる

普段絶対買わなそうなものを手に入れる
だ。

男性ファッションのところで財布を発見。ずっと買い替えようと思ってたんだよなあ。
リュックもいい。ただデイバッグはあるし、サコッシュはちょうどいいやつ載ってないなぁ。
アウトドアグッズも魅力的だがやる予定がないので却下。美容系やチケット系を通り越してグルメゾーン。ハンバーグとかステーキとか、果物とか。まぁわざわざ頼まないでもいいよなぁこれで。

一通り見終わって、貧乏性で薄知識の僕はベルトやバッグの値段をアマゾンで調べ出す。安物なら自分でお金をためていいやつを買うべきだ。
して、結果としてはどうやらこのカタログの相場は3000円らしい。そうなるとケチな私は意地でも3000円以下のものは購入したくない。ポータブルシェーバーとか欲しいけど2400円くらいだから却下。
段々二択が崩れてきた。

本当に必要なものを手に入れる(本当に3000円で手に入れていいやつ)か
普段絶対買わないものを手に入れる(その商品の相場が3000円もしくは、3000円なら高価に分類されるもの)

の二択になった。
3000円のダウンコートなんか絶対欲しくないもん。
でも3000円のシャーペンだったらだいぶいいよね。

で、しぼった結果、
・プレス式コーヒーメーカー
・小型キーボード
・ホットマッサージャー
・パンチングボール
・低周波マッサージ
・日本酒
このどれかだ。

コーヒーメーカーとかあれば夜な夜なコーヒー飲める。これは前からちょっと企んでた。ただ結局作るのに5分くらいかかるらしくてへこんでる。
キーボードは部屋で夜な夜な何か弾けるし、小道具として使えそう。予定がないから踏み切れない。
ホットマッサージャーは多分いらないんだけど、あったら使いそう。
パンチングボールはまじでいらないけど1週間は楽しめそう。絶対邪魔。
低周波マッサージはきっとライブの企画とかでも使えるし、Tiktokとかでも使えるかもしれない。ただ動画の稀有度でいったらパンチングボールなのよ。
日本酒はいいよね。どれがおいしいかいまいち知識ないからわからないし、家でお酒飲む習慣が自分にないからあんまりうまく消費できなそうなとこだけ不安。

はぁ。
こういうの決められない性格なんだよなぁ。
決めたら決めたで今後もその方針にしようってなって頭使わなくなるし。劣化。

いやでもこれだけ悩めるって本当に楽しい。
悩みすぎて一回お肉にしようかなとか、映画にしようかなとかの時間もあったもん。行かない広尾のカフェとか。
この時間だけで十分ギフトだよ。は?

あれこれ考えてみたものの、折角ならギャンブルしたいと気づく。
実用性があるのもいいけど、失敗した方が豊かだ。得るものが多い気がする。
となると普段一番頼まなそうなものを頼むっていうのがいいのかもな。どうせ無料だし。
そうしよう。
ベストチョイスが出た。
まさか二択じゃないとはな。

よし、そうと決まれば一番頼まなそうなものを決めるためにもう一度カタログを見よう。

もう一度で済むかなぁ。

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