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晩酌用「パーソナルカウンター」のすすめ

老舗居酒屋の厨房を囲む、無垢の一枚板カウンター。
どーんと存在感があって、酔客たちの手で何十年も研磨され続けて角が取れ、たっぷりと酒を吸い、そして毎日ピカピカに磨かれる。
結果そのお店の宝ともいえる、神々しくすらある存在となり、そこでお酒を飲ませてもらえることが本当に嬉しく、ありがたいと感じます。

グラスやおちょこなんかをトンッと置いた時の、どっしりとした天然木ならではの重みのある音。
いつまでも撫でていたいようなスルスルとした触り心地。
これって自宅のテーブルでは絶対味わえないもんだよなぁ、なんて思ってたんですが、先日ふと「ホームセンターかなんかでそれなりの板さえ買ってくれば、雰囲気くらいは味わえるんじゃね?」と思い立ちました。

お酒を楽しむことへの意地汚さだけは人一倍僕ですから、その日の仕事帰りに「東急ハンズ」へ直行。
かなり迷ったけど、無事ちょうど良い板を見つけることができました!

いぇ〜!
すでにいい予感がするぞ!

選んだのは栗の木で、お値段は900円。
最初「クリミミツキ」っていう謎の木かな? と思ったんですが、「栗、耳付き」つまり、栗の木に樹皮が付いた状態って意味だそうです。
さらに立派なヒノキ板なんかも手頃な値段であって迷ったんですが、大きさが倍くらいあって、それで作るともう、ちょっとした普通のカウンターになってしまうので諦めました。
いつか出世したらああいうのでカウンターを作れる男になりたい。

この木を選んだ一番のポイントがここ!
もともとの木が持つ絶妙なカーブが、お酒を取る時に右手首をそっと乗せるのにぴったりそうだなって。

パーソナルカウンターはテーブルに乗せて使うつもりなので、あまり高さがあると不便そう。
とはいえ、板のままだと味気ない。
ほら、下に隙間があってこそのカウンターじゃないですか。
というわけでそれを再現するため、小さな木のブロックを4つ購入。
同じ栗の木が良かったんだけど無かったので、色が似てる適当なやつを(すいません名前忘れました)。
これはひとつ30円でした。

このように、ただ木工用ボンドで貼っ付けただけ。
あとは一応気持ち程度、全体にヤスリをかけておきました。
これ以上簡単な日曜大工はないでしょうね。

以上、材料費約1000円、全行程10分程度で、天然木無垢材一枚板のパーソナルカウンターが完成!
さっそく使ってみると……

うお〜!!!!!
これは楽しい!!!!!

テーブルにそのままお酒とつまみを置いた時と、あきらかにワクワク度が違います。
あと、味も一段階アップしたように感じる!

自宅での晩酌に「お盆」を使い、そこにおつまみの小鉢をいくつか並べて、テーブルから隔離された自分だけの世界を作って飲む、というのは良くある楽しみ方ですが、その豪華版といった感じでしょうか。

「何をどう配置するか?」を考えること自体がすでに楽しく、また「カウンター上に乗るだけの分量」を意識することで、創造性も刺激される気がします。
ほら、クリエイティブの世界って、どんな道具でも自由に使えるより、制約の中で作られた物の方が人を感動させたりしますもんね?
自分でも何を言ってるのかよくわからなくなってきましたが。

とにかく楽しいことは間違いない!
そして、自宅なのに不思議と背筋が伸びてしまい、過剰飲食抑制の効果もありそうです。

こんな酔狂なことを真似してみようって方はそういないと思いますが、僕は以外と本気でおすすめしますよ。

刺身を盛ってみてもまた良かった。

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