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叶わなかった恋心のこと

私はよく、本当によく、人を好きになります。

それはもともと恋に限ったことではないのですが、その思いが長く続いて、どんどん募ってしまったら、恋みたいな気持ちになることも。
そしてその相手は、年上の大人、もっといえば先生であることが多いのです。

私はまだ学生で、学校という社会しか見ていないから、大人っぽくて素敵で憧れるような人は必然的に先生ということになるのでしょう。

そしてこの夏もまた、1人の先生に憧れを抱きました。以下の文章は、夏休みに入って先生に会えなくなった当初、思いを拗らせて書いたものです…。

✱✱✱

好きだとか無責任に言えたらいいな。

いつもいつも叶わない恋をして、失恋もしないままに気持ちが消えるのをひたすら待つだけ。
今回の恋は、勉強漬けの毎日を支えてくれるキラキラした淡い想いだったなあ。話しただけで、目が合うだけで嬉しいだなんて、子どもみたいな、素敵な恋をした夏だったなあ。
あの先生とはもうきっと会えないだろうから、しばらくしたら忘れてしまって、また新しい恋をするのかな。寂しいな。

奥さんと子どもさんのお話をする幸せそうな顔が好きでした。その幸せを邪魔する気持ちなんて全くないから、あなたを素敵な人だって思っていたことを、私のひと夏の淡い恋心を、どうか許してください。
幸せな毎日をありがとう。先生が私を見てくれたその一瞬が、私にとって大切な大切な思い出なのです。

本当は好きだって伝えられる関係で出会いたかったけれど。
この夏のことなんて忘れてしまってもいいから、どうかどうかそのままで、素敵な人のままでいてください。

✱✱✱

こんな具合で1人で勝手に拗らせているから、勿論告白なんてしないし、周りの誰にも話さない。

自分でも、これが本当に恋なのかはわかりません。素敵な人だな、というこれくらいの気持ちはみんな、恋とは別に募らせているのかもしれません。あまり大勢の人に囲まれずに生きてきたので、私はそういうこともよくわからないのです。

こういう短い恋(かどうかもわからない何か)をたくさんして、たくさん忘れて、時々思い出して切なくなりながら、私は生きてきました。
あの人たちは今、家族と幸せに暮らしているかな。

だけど、
短い恋もいいのだけれど、ずっとそうも言ってられないよなとも思うのです。
いつか、私と結ばれるべき素敵な人にきっと出会えますように。
それまでは、これまで出会った大好きな人たちとの思い出に、私の心を支えてもらうことにします。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございました。


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