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【ウラン・ウデ🇷🇺】ロシアの仏教寺院、イヴォルギンスキー・ダツァンに行ってきた!!

一度写真を見てからずっと行きたかったイヴォルギンスキー・ダツァン(Иволгинский Дацан)に行ってきた。

なんと言ってもこの映え方よ。これはそんじょそこらの仏教寺では見られませんでしょ。

右上の鳩がいい感じ🧚

グーグルで「ウラン・ウデ」と検索すると真っ先に出てくるこのお寺は、ロシア国内最大級のマニ教寺院。

ブリヤート共和国という、自治共和国の首都であるウラン・ウデの郊外にある(ちなみにイヴォルギンスキー・ダツァンは厳密にはウラン・ウデ市にはなく、ヴェルフニャヤ・イヴォルガ村というところにある)。

↑前回のあらすじ

1,アクセス

調べると公共交通機関でも行けるそうだが、これがなんとも時間がかかる(その代わり値段はタクシーよりもめちゃくちゃ安い)。市内から行くとバスとマルシュルートカで2時間近く。130番バスで1時間10分くらい揺られて、「イヴォルギンスク村」というバス停で下りる。その後「ヴェルフニャヤ・イヴォルガ-イヴォルギンスク」と書かれたマルシュルートカに乗って30分・・・🙃

時間に余裕があれば良いかもしれないけど、基本初めての場所で長距離移動すると不安でお腹が痛くなる私はすぐにタクシーを選択した🙃🙃

タクシーの道中、ロシアとは10年くらい関わりがあるのにクワスを飲んだことがない、というと運転手のおじちゃんが「それはいかん!」と急に路駐。戻ってきた時には1.5Lのペットボトルいっぱいに詰められたクワスとプラスチックの使い捨てコップを握りしめていた。

まじでその辺の道ばたで売ってたクワス(квас)

勧められるがままに飲む。これ、アルコール入ってない?と聞くと「入ってないからその辺の道ばたでも売ってるんだよ。ドライバーでも飲めるんだからね😉」とおっちゃん。おそるおそる飲んでみると出来損ないのコーラみたいな、美味しいのか美味しくないのかよく分からない味だったけど、クソ暑い日だったから一口で生き返った気がした👼

「え、何これ。めっちゃうまいやん」と言うと、おっちゃんは嬉しそうに「そうか、もっと飲め」となみなみ注いでくれた(2杯目はもうあんま美味しく感じなかった。ごめん、おっちゃん)。

ちなみにタクシーだと片道1,000ルーブルで乗せてもらえた。私は往復代と待ち時間を込みで3,000ルーブル(チップ込み)払ったが、これが功を奏した(?)のかあとで棚ぼた展開に迎えられた笑

2,イヴォルギンスキー・ダツァン

ぐちゃぐちゃ話す前にまずは写真を見てほしい。

よく見ると模様もすごく細かい
お供え用のリボンを私も購入

色鮮やかなリボンが巻かれていてすごく映える。青空とのコントラストも相まって、本当に良い写真がたくさん撮れた。

以前、イルクーツクを訪れた時にも途中で何度か色鮮やかなリボンが巻かれた場所を見た。これはブリヤート人の聖地で、それぞれのリボンには意味があると現地の人が教えてくれたけど、きっとここもそうなんだろう。

イルクーツクの岸壁。
目の前にはバイカル湖が広がっていた

最初にここはロシア最大の仏教寺院、と書いたが、観光地としても機能しているのか今もロシア国内外からたくさんの人を呼び込んでいるようだ。でも村にはこの寺院以外観光スポットと呼べるような場所は何にもない。道ばたには座り込んでいる牛しかいない。でも何もないことはきっとお坊さんの卵たちにとって煩悩を打ち消す、という意味で正しいことなんだろうな。とか思いながら入り口をくぐった。

入場は無料で女性だから頭を隠しなさい、とかそういうのも一切ない。あるとすれば必ず入ってから時計回りに参拝していくこと。参拝中は各所に置かれたマニ車を回すこと。これくらいだ。

マニ車には大きいモノ、小さいモノ、派手な色合いのモノ、シンプルなモノ、鳥がついているもの、単体でドシンと居座っているものまで本当にバリエーションが豊かだった。

なんだこれ、可愛すぎるやろ配色
これはマニ車っぽい
チベット文字が刻まれている

ここでさっきの棚ぼた展開の話をしよう。

3,000ルーブルで買収した(←言い方)タクシーの運ちゃんが「ダツァンに行くなら、いとこが近くに住んでるから案内させよう。別にプロのガイドでも何でもないし、お金なんて取らないよ🙆🏻‍♂️✨」と言う。

え、いやさすがに急すぎるでしょ、と思ったのもつかの間、ダツァンが見えてくるやいなやすぐにいとことやらに電話をかけるおっちゃん。そしていとこも5分後には家の前で立って待ってるというね。

いや、てか家ここ??ダツァンまで徒歩30秒やん、てとこに住んではるいとこ氏は快く案内役を買って出てくれた。

おっちゃん、フォルム可愛すぎんか

おっちゃんたちは普段ブリヤート語で会話しているらしいけど、私の前では私が理解できるようにロシア語で雑談からお寺に関する話まで一生懸命してくれた。マジ、いい人に恵まれた。

願いの叶うパワーストーン

お寺の中では撮影はできないので写真はないけど、基本的におっちゃんたちの真似をして参拝した↓

1.被り物をとって正面に進み、マニ車を回す。

2.米やお金の山が正面の台座にあるのでつまみ上げててっぺんから振りかける作業を三回繰り返す。

3.適宜(本当は全部の仏像様の前でしなきゃあかんのやろけど。。)少額でいいのでお布施をして、頭を下げる。

4.仏像様の前から立ち去る時には、おしりを向けず、後ろ向きに歩いて退出する。

5.出入り口にヤカンがあれば中の水を男性は右手を上にし、女性は左手を上にした状態で注いでもらった後、少し飲み、頭をぬらす。

6.出入り口付近に傾斜のついた板と木でできた取っ手みたいなのが二つあれば、取っ手を持ったまま、ちょうど腹筋ローラーみたいに体を伸ばして起こす。

7.出口を出たら後ろ向きに三歩進み、お辞儀する。

このやり方が正解かどうかはさておき😂

おっちゃんのいとこはお坊さんの顔見知りが多いのか、しょっちゅう挨拶に行っていた笑

ところで真面目な人はこれを一日108回するんだとおっちゃん。日本にも除夜の鐘ってのがあって、年越す前に108回叩いて煩悩消すんだよって言ったら、シンパシー感じるねって笑ってた。

この日は僧侶たちがモンゴルからやってきて何かの儀式をやる日だったらしく、いつもよりも早く特別な御堂を閉めてたらしいけど、いとこ氏のおかげで中に立ち入ることができた。

その御堂こそが私がまさに見たかった場所。

そこにはダシ=ドルジョ・イチゲロフというかつてダツァンでラマを務めた人の生き仏がある。

厳しい修行を乗り越えた彼の肉体が安置されているのだけど、とても死んでから100年近く経っているようには見えないくらい、綺麗な状態だった。未だに爪や髪の毛が伸びるそうで、時々お弟子さんたちが整えてあげているんだと。ミイラ処理はもちろん、ホルマリン漬けなんてもってのほか。本当に修行の成果で即身成仏したんだそうだ。

3,帰路

じゃあ一通り見たし帰ろうか、と言っていとこ氏を家まで送ると突然の着信。

曰く、「ヨメが茶でも飲んでいけって言ってるから帰ってこい」だそうだ笑

すでに1kmくらい進んでいたけど、引き返すという。君もおいでというので、ありがたくついて行くとこのごちそうである。

真ん中のманты(肉まんと小籠包の間の子)ほんっまに美味しかった、、、!

今思えば女一人で土地勘のない辺鄙な大地にあるお寺見たさに、タクシーをチャーターできたのも、おっちゃん2人と連れだってお寺を参拝できたのも、ましてやおうちにお呼ばれして茶をしばけたのも、いろいろラッキーすぎんか、私???と思う今日この頃だけど、職場の人や親に怒られたのは当然の話。

それでも結果オーライ、本当に良い経験をさせてもらったウラン・ウデにはたくさんの感謝しかない。

またいきたいなぁ。

Снова увидимся!

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