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「秘密の森シーズン2」笑わない主人公再び

【2021年7月視聴】

ヴィンチェンツォ」があまりの衝撃で疲れ果て、その後ロスっていましたが、放置していた「秘密の森シーズン2」を何気に観始めたら、またはまってしまいました。
じわじわとくる謎解きに、あー次が気になる―となって、後半は一気見してまうやつです。

これね、シーズン1もそうだったけど、笑いなし、ロマンス全くなしで、事件や人物関係をつかむまでは、つまらんーと思うのだけれど、すこーしずつすこーしずつ、点がつながって、謎が解ける快感。伏線が多過ぎて、あれなんだっけ?となるけれど、後半は静かにぐいぐい押してきて、全て伏線が回収されてスッキリ!これはお見事。

もともと主人公のファン・シモク(チョ・スンウ)が幼い頃の脳の手術の影響で感情を失ってしまったという設定なので、表情にあまり変わりなく、笑わない、愛想もないから、前半はとにかく淡々と進んでいきます。
ペ・ドゥナ扮するハン刑事がどくどくの女っぽくない可愛らしさがあり、1シーズンからのいきさつも踏まえ、今回は対立する構図でありながらもシモクの理解者であり、絶妙な間合いで陰で支えてくれています。

1シーズンではペ・ドゥナさんはカジュアルなショートボブでそれが役柄にも合っていていいと思ってたのに、今回はロングヘアで登場したのが違和感で、なかなか受入れにくかったのだけれども、それにも意味を持たせていました。さすがの深いストーリー設定。

とにかく最初は設定が複雑過ぎて、よく分からんーとなるけれど、頑張って観てください。
伏線だらけなので、飛ばさずに、、、7話過ぎたくらいから、だんだんと謎が解けてきて、最後の2話くらいであーそうだったのかとスッキリします。
事件についてはスッキリするのだけれど、幾ら不正をただしても、それはたくさんある不正のうちにの1つであって、権力の前では個人の正義は無力なのかなーと観終わった後の虚無感。
世の中って正義が絶対ではなくて、結局こういうもんなんだろうと思うとほんと、虚しいね。

ヴィンチェンツォ」の後に何観よーという方におすすめの期待を裏切らないしっかりしたサスペンスです。
おすすめ度は★★★★ぐらい?

【その後のつぶやき】
強い刺激はないけれど、しっかりできた見応えのあるサスペンスなので、大人の方には特におすすめです。
当時「愛の不時着」「梨泰院クラス」が大流行した後で、一通り韓ドラの王道ラブコメを観尽くした人に、ちょっと暗めで、ロマンスなし作品が韓ドラの次のトレンドとして、「マイ・ディア・ミスター」と「秘密の森」が紹介されていました。
今の韓国の社会を深く知ることのできる2作品です。

主人公が幼い頃の脳の手術の影響で感情を失ってしまったという設定のため、笑いのシーンがないものの、お相手役のペ・ドゥナのひょぅひょうとした演技に救われる「秘密の森シリーズ」、ラブコメや復讐物に飽きたら、ぜひ観てほしいと思います。

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