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「D.P.2 脱走兵追跡官」兵役とバンタン、いろいろ考えちゃうよね

D.P.2 脱走兵追跡官」全6話。
こちらは2021年のシーズン1から続くシーズン2になります。

韓国独特、日本にはない兵役のいろいろがテーマなので、当然内容が重く、他国の者には到底分かり得ないエピソードばかりなのですが、そういうことを置いておいて、人間として考えさせられる、心の中を深くえぐられるような感覚になるドラマです。
どう言ったらいいんだか、一言では難しいのだけれど。

シーズン1を見てからストーリーはもちろん、犬系男子チョン・ヘインの今までと違う演技に衝撃を受け、シーズン2の配信を心待ちにしていて、配信されていきなり見始めましたが、シーズン1の内容、すっかり忘れてるーーー(-_-;)

シーズン2はよくあるまた別の話、、、ではなくて、シーズン1からの伏線をたどりつつうまい具合に絡んでいくので、絶対にシーズン1のストーリーが頭の中にないと楽しめません。
と、いうことを3話目にして気づき、一旦シーズン2を閉じて、またシーズン1を3話目から見直すという無駄視聴をまたやってしまいました。
しかし、これがまた初めて見たかのように、見入ってしまう。
感情移入して、どきどきしつつ、やめて!どーなるん?
って、一回見ましたよね⁉
登場人物もどんな人だったか、性格とかその存在、心情が変化していく様子とか、もう一度よくよく再確認します。

一通りおさらいして、また2に戻る。
シーズン2の3話目までにも重要なことがいろいろ続いていたので、それまでにちゃん復習しておけば、もっともっと楽しめたと自分を呪います。
制作側が多分D.P.ファンのために用意してくれていたんだろう演出の数々、しっかり受け取りたかった。

これから見る方には、絶対にシーズン1からの視聴を踏まえた上でシーズン2に進んでほしいと思います。
そして、ストーリーの粋な計らいと感動を十分に堪能してもらいたいです。

今回X(小鳥さんとさよならした旧Twitterですね)を何気に見ていて、D.P.2のネタバレ的な、匂わせみたいなのですかね、踏んじゃったんですね。
これが本当に私の失敗で、見なけりゃいだけの話なんだけれども、私が思っていたことと同じことが、その名前が書かれていたんですね。
たった一言ですが、分かる人は分かるやつ。

ネタバレ、匂わせであろうと、それをする心境って何なんですかね。
自分だけが気づいたっていう優越感?
知らない人に教えてあげないと、という使命感?
ただ見たことをそのまま書いた素直な人?

どれも罪やで。

最近同日配信の韓ドラが多くなって、我先にと視聴して、すぐに感想を書き込むという現象がよく見られますが、それはそれで全然オッケー。
見たくない人は見なければいいんだし、私はまた見ていないドラマについての感想は見ないようにしているんだけれども、感想を共有したい気持ちは分かるし、私自身もストーリーに触れない程度に都度レビューもします。
だけど、肝心なその回のみどころ、予告にもないようなこと、事前に公開されていないストーリーをバラすってどーなんですか?
しかもご丁寧に好きなシーンとかって、スクショを上げてくれていたりして。
文章読まずとも、一目でバレてるやん。

ネタバレ見た上で、ドラマ見たい人いるのか?それが不思議で、せっかく制作する側が用意してくれたサプライズをバラしちゃうって、ドラマを愛する人としてはどーなのかと思っちゃいますね。

あっ、D.P.と全然違う話で熱くなってしまいましたが、D.P.2で注目すべき点を挙げますと、、、

チョン・ヘインのボクシングスタイルのセンス

父親の暴力から自分を守るためにボクシングを習得したアン・ジュノ。
暴力にボクシングを使うことはボクシング道に反しますが、あくまで相手が攻めてきたときの防御。自分を守り、相手をも守るためにボクシングを武器として使うのですね。
シーズン1でもボクシングをもって戦うシーンはありましたが、今回はそれがパワーアップしている。
ボクシングの基本であるジャブ。軽く相手の顔面辺りに出して、距離感を測ったり、相手を近づけないためにけん制するために使うんですが、ジャブ、うまい。
そして、距離をつかんで、素早いパンチを出す。
テンポがよくて、迫力があって、見ていておもしろい。
相手とのこう出して、こう打つ、かわす、みたいなアクションの段取りは当然あるんでしょうけれども、チェン・ヘインのそういうアクションのセンスを感じます。よう分からんけど🙄

アン・ジュノ(チョン・ヘイン)とハン・ホヨル(ク・ギョファン)のケミ

アン・ジュノにホヨルがいてくれてよかったし、ホヨルにもアン・ジュノが必要で、意図せずお互いを補い合っている。
チョン・ヘインが主役でいいことは間違いなんんだけれども、ホヨルの存在があってこそアン・ジュノが生きているのだと思うし、特にク・ギョファンの演技がすばらしい。おふざけとちゃんと物事の真髄をついてくるところ、絶妙ですよね。

そして、何といってもソン・ソックの魅力

シーズン1ではD.P.と対峙する嫌味な上司だった記憶があったんですが、シーズン1の終わりあたりからちょっといい人を醸し出し、シーズン2の初めからは自分自身も組織と現場との間に葛藤しながら、D.P.寄りの人情キャラに変化していきます。

マザー」でソン・ソックの怖さを知り、「私の解放日誌」でソン・ソックの寡黙な男にしびれたもんで、今回はセリフが普通にありつつもその表情は柔らかく、ユーモアとか、これが本来のソン・ソックの姿なのだろうか?
あなたは何者?
ちょっと戸惑っちゃうけど。
どちらにしてもチョン・ヘインを食っちゃうぐらいソン・ソックは魅力にあふれておりました。

最後にちょっと、、、

このドラマではイントロ部分もショートフィルムを見ているような仕上がりになっていて、幼少期の映像から軍隊に入る青年たちの様子、家族の心配そうなまなざしを目の当たりにして、私は完全に親目線で送り出すほうの気持ちになって何とも切なくなりました。
ぜひスキップせずに1話目だけでもフルで見てほしいと思います。

そして、もう一つ、、、

3話のニーナのエピソードはキレイな歌声が心にしみわたるし、唯一女性的な面を描いているから、共感もあり、悲しくもありで印象に残る回でした。
暴力とかいじめとかのテーマは苦手でD.P.は見られないとの声もありますが、その点で敬遠しちゃうのはちょっともったいないなと思います。
それを超える人間ドラマがあります。
マイ・ディア・ミスター」を見たときにも感じたのですが、これを見るか見ないかで人生観が変わるかも。
どうぞ、この作品に立ち向かって、一緒に考えたり、悩んだりしてもらいたいと思います。

それから、やっぱり思うことは

韓国の軍隊であんなに暴力やいじめがあって、2015年あたりの設定の話ではあるけれど、キム・ソクジンとホビは無事に兵役生活を送っているのだろうか?
ソウルでのD-DAYラストの日に現れたメンバーの姿。
休暇を取って公演を観に来ていたジンとホビは元気そうに見えました。

そして、昨日ついにユンギが兵役に向けての準備に入ったことが発表されました。
いつかはこのときが来るとは思っていたけれど、こうやって、1人また1人、
寂しさしかありません。
ユンギは肩の影響で社会服務要員とのことで、官公庁で勤務する可能性が高いとの報道もあり、D.P.の世界とは少し違ったものなのかもしれないけれど、どうか、心と体が傷つくようなことがありませんように。
元気に戻ってくる日まで、待っています。

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