日記

お国に払うお金が20万円くらいあったので払いました。本当に悲しい気持ちですが、これが怠惰です。悲しいです。
久々の地元は変わったような、変わってないような。すれ違う20代後半の人たちはみんな、同級生に見えます。スーパーへ向かう子連れの母もミスタードーナツで休憩しているサラリーマンもみんな、同級生だった子かもしれないと思うと、緊張します。他人事だと思っていた街中の背景である大人たちは、いつしか自分たちになりました。一方でこの歳にもなって平日昼から地元サンダルで歩けることに嬉しさも寂しさも感じます。変わってないこともあります。実家の冷蔵庫は新品になっていました。男しか暮らしていない我が家では、前に使っていた冷蔵庫を捨てる人がいません。使用済み冷蔵庫は収納になっていました。数年前おじいちゃんが亡くなって引き取った猫の影響で家の匂いも変わります。いい匂いではないですが、臭いわけでもないです。僕の自室は弟の自室になりました。ゲームソフトも売っているスーパーマーケットは潰れていました、やよい軒だった場所にドミノピザがあります。小学校の前にある駄菓子屋はシャッターが閉まっていました。工場はまだあります。すれ違う大人たちの誰もが他人には見えません。地元を歩くそれぞれがかつて同じ教室で授業を受けていたかもしれない友達に見えます。地元の友達と会いたいかと言われたら迷います。生きているだけでたくさんお金がかかるなあと思いました。

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