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Fiat500Dがやって来た。

我が家に新しい相棒がやって来た。Fiat Nuova500D。
ルパンでお馴染みのチンクエチェントというやつだ。
(正確にはちょっと違うが、それはまたの機会に…)

これまで、ネットは見るだけのものだったが、最近物忘れも激しくなってきたので、このクルマとの付き合いを備忘録がてら記録に残してみようと思う。

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いつからこのクルマが欲しかったんだろう?
免許を取って云十年、何台かのクルマを乗り継いできたが、チンクエチェントのことはずっと頭の片隅にあった気がする。
もちろんルパンの影響も大きい。小さなクルマであんな風に走れたら楽しいよね!(無理だけど)
でも、若いころはもっと動力性能の高いクルマに乗りたかったり、家族ができると生活が優先されたりと、このクルマに関しては夢のまた夢という感じだった。あまりにも現実感がなかったので、見たことはあるものの、ハンドルを握ったことも運転したこともなかった。
夢とは思っていても熱は上がったり下がったりするもので、googleフォトを見返していたら、2015年にチンクが集まるオフミを見に浜松まで出かけたりしていた!

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そんなこんなで、最近は熱も下がり気味。定年後にでも手に入れられればいいなぁ、という感じだったと思う。
一方で、私の熱の上がり下がりとは関係なく、最近は台数も減って来たのか、中古車相場は上がる一方だった。以前の価格を知る身としては、こんなに高くなってしまっては、定年後も無理かな?とあきらめ気分に陥っていた。

そんなある日、ふと眺めていた中古車サイトでこのクルマが目に留まった。
Fiat500には年式でいくつかバージョン違いがあるが、これはD型というさらに希少になってきた「前開きドア」が特徴のバージョンだった。当然お安くはないが、相場からするとリーズナブルに見えた。おまけにディーラーは都内で会社帰りに寄れる場所だった。
「これは実車をじっくり見れるチャンスだ!けど、もう売れているかもな…」と半分あきらめつつディーラーに連絡をとったところ、掲載したばかりだったようで売約にはなっていなかった。この時点で買う気はさらさらなく、マナー違反ではあるが、実車見たさにアポを取ってディーラーに行ってみることにした。

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そこにいたのがこいつだ。
今を遡ること57年前の1964年式、昭和でいうと39年、なんと前回の東京オリンピックの開催年!
ネイビーブルー(イタリア語ではブルースクーロというらしい)の外装にレッドの内装。とても50年以上前のクルマとは思えなかった。
聞けば、2016年にフルレストアされているとのこと。細部にイタミはあるものの、非常にいい状態であった。
許可をもらって、前開きのドアから乗り込み、運転席に座らせてもらった。

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ビビッ!ときた。
この機会を逃したら、もうチンクには乗れない予感がした。
まったく予定もなく準備もなかったが、気が付けば申込書にサインしていた。

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帰宅途上の電車の中で妻にどう話そうか、思案した。
あれこれ考えてもいい案が出る訳もなく、家に到着。
妻に会うなり、「今日、会社帰りに見てきたチンクが凄くいいクルマだったんだよねぇ~」と言ってみたところ、「買えばいいじゃん。買っちゃいなよ!」と。妻はこういうことに理解がある。特にクルマについては寛大だ。「実は(仮)申込したんだよね~」と報告した。我が妻はクルマ好きで運転好きだ。先日も京都までドライブ旅行に出かけたりしていた。古いクルマはドライブ中に止まるのが怖い、と常々言っているが、嫌いではないらしい。妻よ、ありがとう!

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納車までには多少時間がかかった。クラッチがダメになっていたということで部品を取り寄せ新品に交換してくれたとのことだった。
そして、2021年10月30日(土)についに我が相棒がやって来た!

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人生、この先どうなるかはわからないが、免許返納の日までこの相棒と付き合っていきたいと思う。
古いクルマにつき、不具合や故障もそれなりに出てくるだろう。乗っている時間より修理している時間のほうが長くなるかもしれない。そんなことも含めてこのクルマとの付き合いを楽しんでいきたい。

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