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ホームセンターの駐車場にて

この週末も絶好の天気。空気も澄み渡り、海越しの富士山がくっきり見える。こんな日に家でじっとしている手はない。カバーを外して相棒に乗り込む。キャンバストップを開いてフロントフードレバーを引っ張る。再び外に出たら、始動前点検。フロントフード、リアフード開き、ブレーキオイルよし!エンジンオイルよし!ジェネレーターのベルトよし!特に異常が無いのを確認してセルモーターを回すと、乾いた音を立ててエンジンが掛かった。だいぶ慣れて来たかな?しばらく暖機した後、ゆっくりとアクセルを踏み込んだ。

さて、どこに行こう?そうそう、買い物を頼まれていたことを思い出し、南に向けてハンドルを回した。
エンジンルームからのダクトを開いて暖気を導くと時期に車内が暖まってきた。頭上を抜ける冷たい空気が気持ちいい。海面に反射する太陽の眩しさに目を細めながら、海岸沿いの道をひた走る。

目指したホームセンターの広々した駐車場に相棒を停めて店内に向かった。買い物を終えて相棒の元に向かうと、隣にポルシェが止まっていた。広い駐車場、わざわざ隣に止めんでも、と愛車のカギを開けて、ぶつけないようにそっとドアを開けようとしたところ、突然ポルシェのドアが開いた。

中から飛び出してきたのは彫りの深い外人のオジサン!すわ、何事か!と身構えたところ、「そ~り〜、あいきゃんのっとすぴーくじゃぱに〜ず!」と言って何やら話しかけて来たので、こちらも「あいきゃんのっとすぴーくいんぐりっしゅ!」と返したところ、多少ゆっくりになったが英語で話しかけられ続けた。
わからないなりに理解するところでは、おじさんはイタリア人らしく、「ナイスなクルマに出会って興奮している」、「このクルマはとても綺麗だ」、「マレーシアに住んでいるイタリア人の友人に送りたいので写真を撮らせてほしい」というようなことを言っていた。
もちろん、どーぞどーぞ、ということで、ドアを開けると、そこで「お〜、べり〜ベり〜きゅ〜と!」とおじさんスマホで写真を撮り始める。その後も、内装の写真を撮ったり、エンジンを掛けてアイドリングの動画を撮りながら「べり〜ないす!」と連呼していた。

最後は硬い握手をしてお別れ。チンクエチェントはイタリア人のおじさんにとっても声を掛けたくなるクルマなんですね。ここまで喜んでくれるとこちらも嬉しくなるもんです。とてもホッコリした一時でした。ああ!おじさんと一緒に写真を撮っておけばよかった!

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