ダンガンロンパv3感想+シリーズ感想(ネタバレあり・ネタバレなし)

もうすぐレインコード発売ですねー。
それに伴ってか、ダンガンロンパシリーズがswitchでsaleだったので、この機会にと思って買ってみました。

1は数年前、2は4ヶ月前くらいにクリアしてました。v3は、ネタバレのないアマゾンレビューだけ読んだことがあったのですが(これも数年前)、自分の読んだレビューは否定的なものが多かったので、これまでやらずに放置してましたw

結論から言うと、v3は個人的にめちゃくちゃおもしろかったです!!レビューに惑わされてはいけないと身をもって知りましたw

それと同時に、賛否両論の理由もよくわかりました。
先にネタバレなしの感想を書きます。

・システムについて
今作も、2から変わった裁判パートのシステムがいくつかありましたが、自分が1番衝撃的だったのは『偽証』でした。
過去2作でも、もちろん今作でも、犯人自身や犯人をかばう人の嘘を暴いてきたのに、今作では自分が嘘をついて裁判を乗り切るシステムなんて。。。

最初はこの偽証をするのにとても心理的
抵抗がありました。
でも、ストーリーを進めていくうちに、今作のテーマは『嘘』なんだろうな、と気づくタイミングがありました。実際、それを体現したようなキャラクターである王馬くんも出てきます。

このテーマに気づき、ストーリーを進めて皆と絆を深めていくにつれて、この偽証や嘘の必要性と意味について考えさせられました。

詳細はネタバレに続きます。

・テーマについて
テーマである『嘘』についての見解は、制作側からの答えのようなものがゲーム内でちゃんと提示されます。それが最終的なこのv3に対する答えのようなものになるのですが、それに対してプレイヤーがどう感じるかが、このゲームを賛否両論にしている理由だと思いました。

・キャラクターについて
各作品のプレイの感覚がだいぶ空いてるのもありますが、3のキャラクターはみんなとても魅力的でした!総合的に見て1番好きかもしれません。ネタバレ部分で詳しく書きます。
多分今作の主人公が、過去イチ最強だろうなと思いました。嘘までついて詰めてくるなんて、ある意味反則ですよねw でもそんな反則技を納得させてしまうキャラクター作り、展開、見せ方が用意されていて、プレイヤーを納得させてしまうものがあると思いました。

ここから下はネタバレ感想を…





・システムについて

偽証以外の新システムですが、議論スクラムはとてもおもしろかったです。
みんなで議論してる雰囲気を感じることができて、良いシステムだと思いました。どうやら、誰が毎回自分の味方だったとかを考察する楽しみがあるみたいですが、もう実際プレイしてる時はそれどころじゃなくテンパってましたw

また、2のロジカルダイブが本当に苦手だったのですが、今回のブレインドライブは自分でもまだ何とかなったので安心しましたw

今回導入された理論武装についても、2のパニックトークアクションを印新したものかと思いましたが、このパニックトークアクションも苦手だったのでw、今作の理論武装のほうがまだマシでした。それでも難しかったですw
ある程度アクションゲーム苦手勢を救うシステムにしてくれたのは、本当にありがたかったです。

発掘イマジネーションはおもしろかったです。終盤は色が増えてむずかった…

ここからは、『偽証』のシステムについての話になりますが、
いやほんとまじで偽証ってどうなん?!と思ってしまいまして、かなり抵抗感がありました。
特に4章。
あの雑な偽証を王馬にするのはどうかと思いましたよw 絶対逆にロンパしてくるでしょw
多分、あれのせいで王馬は最原が首謀者かもしれないって疑惑を強めたんじゃないかと思ってます。

まぁ、1章で首謀者が実は犯人で、赤松に罪をなすりつけて運営側がルール捻じ曲げてますから、偽証というシステムを導入してなかったら、後々太刀打ちできませんでしたよね。毒には毒戦法。
いやーほんとゲームとして成り立ってないのはいけませんよね。雑だよ白銀ーw

・テーマについて
今回のテーマは嘘(fiction)だと感じました。

○嘘(fiction)でも何かを変えられるなら、それは本当(nonfiction)になる。

○何が嘘でも、自分が信じたいものを信じればいい。

この2つを伝えたいのかな、と感じたのですが、2つともストーリーからちゃんと感じ取ることができました。キャラクターたちも言ってくれますし。

v3否定派の人は、全部fictionだったというのを受け入れたくない人なんだと思いました。言い換えれば、それだけこのダンガンロンパシリーズへの愛が深い人なんだと思います。

自分は、3作目に、これまでの2作は全部嘘でした、fictionでしたって展開にできる、というか作ることができた制作側に、逆に敬意を覚えましたw
これまで自分たちが作り上げたものを壊すような行為ですよね。v3をこのストーリーにしようと決定した制作側は本当にすごい。世間の反応は、きっと全部制作側の狙い通りでしょうね。納得してる人もしてない人も含め、記憶に残りまくる作品になったのは間違いないわけですから。
ここまで完膚なきまでに、非情にプレイヤーを裏切って、絶望させてくれる展開を作れるなんて。本当にすごいです。これでこそダンガンロンパだなと思いました。なんか江ノ島みたいなこと言ってる自分がいるw

自分がプレイしたのは2023年現在ですが、ゲーム内でfictionではありますが、謎のウイルスの流行があったという流れで、うわーコロナーってなりました。。本当にただの偶然なんでしょうけど。。

・キャラクターについて
1章から主人公が死ぬ展開はさすがに予想外でした…ほんとすごいよダンガンロンパ…
シリーズ初の女性主人公かーと思ってたら、お前が犯人なんかーい!
そういえば、今作も所々に他の作品のパロディたくさん入ってますよね。

画面切り替えがkiller7ぽいなと思ってました。2でも思いっきりトワイライトシンドロームをなぞってるので、グラスホッパー好きな人がいるんですかね。

死亡フラッグの説明文も、なんとなくかまいたちの夜のセリフっぽいw チュンソフトだし、自社ネタなわけですもんね。4章のプログラム世界のことについても、ハルマキが『雪に館って、いかにも殺人って感じだね』みたいなことを言ってたのには、さすがに笑いましたw

多分、赤松が主人公のままストーリーが進めば、このまま過去52作品と同じようにダンガンロンパが続いていく展開だったんだろうなと思いました。
1作目のように、サポートに探偵である最原がいるわけですから。
なので、赤松が首謀者を殺そうとしたのは、きっと首謀者自身も予想外だったんじゃないかなぁ。

また、今作は、それぞれ自分なりに働きかけてコロシアイを終わらせようとしていた人が1人じゃなかったですね。
赤松、天海、アンジー、そして王馬。
これがこれまでの過去2作と少し違う点なのかな、と。過去作で思い当たるのは霧切さんくらい。
記憶違いだったらすいません。

今作も結果的に、コロシアイを、ダンガンロンパを終わらせることができたのは主人公である最原のロンパによるものでした。ですが、ここに至ることができたのは、過去2作と同じように、死んでいったメンバーが助けてくれた形になっているのは胸熱でした。

苦手なキャラクターは、アンジーと無気力状態の夢野、神宮寺でした。入間もあんまり…特にアンジーは苦手。
こんなところで宗教の恐ろしさを感じさせてくれるとは思いませんでしたよw

そういえば、犯行動機とか、おしおきの残虐さは、1に近いものを感じました。
2の犯行動機は、やむを得ない感があった気がします。おしおきもちょっとマイルド。

シリーズ通して好きなキャラクターは、苗木、霧切さん、さくらちゃん、日向、七海、偽十神、澪田、最原、百田、ハルマキ、王馬、キーボでした。

苗木は1、2通してかっこよかった。これだ!とか、それは違うよ!とかの声がめっちゃ好きです。
霧切さんはとても心強かった。かわいいし。
さくらちゃんはかっこよすぎましたね。惚れてまうやろ枠ですw

日向は、等身大な感じがして親しみが持てました。最後に覚醒するところも、そこまでの演出もとてもよかった!
七海はおっとりして見えましたが、裁判パートではしっかり支えてくれて頼りになりました。
偽十神は、まじで騙されましたがw、偽物なりにがんばって皆を守ろうとしてた姿勢に好感が持てました。
澪田の明るいキャラがただただ救いでしたw

v3は、なんとなく過去2作より友情が熱かったように感じました。トレトリ大好き。青春でした。
百田には最後まで生きててほしかったなぁ…信じたいものを信じるっていうのは、すごくいい考え方ですよね。これはv3のテーマの1つなのかなと思って途中からプレイしてました。
ハルマキは、最初は怖かったですが、仲良くなるにつれてすごく人間味が出ててよかったですねーかわいいしw

今回は希望枠も幸運枠もいないんだな、と最初思っていましたが、最後のどんでん返しに驚きました!希望いるやん!キーボは最後にかっこよかった!いじられてる時も可愛かったw 声優さんの演技が光るなーと思ってました。王馬も声優さんもすごいなーと思ってましたが、やっぱり声優さんは大事ですね。

それでいうと、今回のモノクマからは不気味さが抜けてました。やっぱりのぶ代が好きだったなーと思ってしまいましたが、今回のストーリーだと、モノクマの絶対的強者感が過去作ほど強くなかったので、逆によかったのかな?とも思います。
そして、山寺宏一さんがすごすぎる…

最原かっこよかったですねー!ビジュアル込みで好きです!とにかく偽証が最強すぎるw 誰よりも強いんじゃないですかねw
そして、苗木、日向よりも成長を感じました。6章が本当に怒涛だったなぁ…過去作のキャラクターたち(コスプレした白銀)が、ありえないことを言いまくる演出はかなり衝撃的でした…そんなこと言わせないでー!の連続でしたw

最原の声優さん、名探偵コナンの灰原役の方らしいですね。(すいません声優さん業界は全然詳しくないんです…)声、全然違うやん!ってびっくりしました。
優しさを感じるロンパ声でしたが、決めるところは決めてくれるかっこよさを感じました。

シリーズ通して1番わからんかったのは狛枝です。あいつはまじでわからんw きっとそれが魅力でもありますがやっぱり危険w

・王馬について
v3を体現しているかのような王馬は、今作の準主役クラスなんじゃないですかね。
死ぬ前の百田との会話は、嘘のない言葉だったんだろうなと思いました。見ていて辛かった…

自分の考えでは、4章の時点で、王馬は個人で首謀者を潰そうと動いてたと思うんです。もっと前からなのかなぁ。なので、安易に最原の偽証に納得した白銀を怪しむはずなんですよね。だって、誰が聞いても納得できない理由で白銀が最原の偽証を肯定してるので。
もしこれに王馬が気づいてくれてたら、きっと5章は避けられたんじゃないかなぁ…
ただ、ゴン太の新世界プログラム内での記憶がなくなってたのは王馬にとってもかなり予想外の展開だったと思うので、内心首謀者探しどころではなかったのかもしれません。

また、この4章時点で、王馬が首謀者と疑っていた人物の中には最原が入っていたとも思うので、4章の裁判は王馬にとって、その疑惑を強くする結果になったと思うんです。
当然、その最原をずっとサポートしていた百田も疑われていただろうと思います。
その2人を仲違いさせる目的でも、4章はうまく機能していると思いました。
4章は、入間の王馬殺害計画の動機が弱いのだけが微妙でした。

王馬は、仲良くしていたゴン太を犯人にするのは、相当辛かったと思うんですよね…
同じく、きっと入間に殺されると確証した時も。なんだかんだ仲良くしてたのに…

多分、王馬はずっと、一人で戦ってて誰よりも辛かっただろうなーと、終わった今なら考えられます。
きっと、ずっと1人で学園内を探索したり、首謀者を乗っ取る作戦を立てたり、デスロードに挑戦したりしてたんだろうなと。

5章は特に悲しかったです…エグイサルに乗って登場した時点で、中はきっと百田だと思ってたよ…
どうしたら王馬の望んだ形で首謀者を追い詰められたのかなぁと考えてしまいました。救いがほしい。

あと、5章で百田もおしおきにより死んでしまいますが、百田も今作のテーマ(だと思っている)を体現している人の1人なので、ここで体現者2人が死ぬことが、6章への伏線になってたのかな、と後々思いました。

自分は過去2作では、自由行動は死にそうなキャラクター優先(失礼w)で絆を深めてたプレイスタイルだったのですが、今作は、何考えてるか知りたい人と優先的に絆を深めにいったので、王馬、百田、ハルマキの順で絆が埋まりました。

自由行動パートの中では、王馬の嘘は、ただのかまってちゃんの部分が大きいのかなと感じました。あと、なんとなく愛に飢えてる感じがしました。
かまってほしいため、ただからかうため、本音をごまかすため、など嘘の種類を使い分けてたんだろうなぁと。

裁判パートでは、最原より先に真相に辿り着いてそうな時もありましたし、わざと嘘をついて誘導しているように見える時もありましたし、ほんと王馬のほうが推理の相棒感はありました。ひねくれたヒントの出し方ばっかりなのが彼らしかったですがw

王馬のウソには、ずっと翻弄されっ放しでした。
『嘘か真実かどうかは重要じゃなく、見る角度によって答えが変わって、どう捉えるかは受け手次第。嘘を体現したような人』、と最原から回想されていますが、本当にその通り。

でも、そんな王馬の獲得スキルが『やさしい嘘』って!!!!!なんだよそれ!!
王馬との絆がmaxになったのは多分3章だと思うのですが、ここから、王馬の嘘ってもしかして…と思い始めました。
だから余計に死ぬ直前の言葉が刺さる…

ハンマー使って、皆より先にデスロードクリアして壊滅状態の世界を見た時はどう思ったんだろう…きっと絶望しましたよね。
その絶望から、首謀者乗っ取り計画を考えるに至れる鋼の精神力…
考えさせられるキャラナンバー1です。

・エピローグ後の世界について
どこまでがfictionかもプレイヤーにゆだねるスタイルだったので、自分としては救いがありました。
自分の考えでは、最初にキーボがロボではないように見えた(教室にいたシーン)し、今作も2 のようなVRの中での出来事だったらいいなと思いました。
赤松の服を着た白銀がブツブツできてましたし、可能性はかなりあると思いたい…

エピローグのシーンは、映画のトゥルーマンショーを思い出しました。トゥルーマンショーでも、空が割れるんですよなんとw

オーディション映像も捏造だと思ってます。最初に目覚めた時、みんな戸惑ってましたし。
白銀の話していた16人それぞれの『設定』は、本当に嘘の記憶として埋め込まれているように思います。
元の記憶に戻したら、嘘の設定の記憶はなくなってしまうんだとしたら、それはそれで悲しい…みんな人格変わっちゃうんですかね…
殺したり殺されたりした記憶自体は、ない方がもちろんいいんですけど、うーん…

また、16人全員、ただの一般人で、ある程度素養のある人を集めた、と白銀は話していましたが、ある程度の素養で、アンジーはあんなでかい蝋人形作れるんでしょうか?w ハルマキの身体能力、入間も然り。
ただ、赤松は一度もピアノを弾く描写がないんですよね。それは気になりました。

そういえば、今作は才能を2つ持ってる人が何人かいましたが、何かの伏線かと思ってましたが全然関係なかったw

・まとめ
v3については、メタ展開に度肝を抜かれ、まさかの過去作を否定する形でコロシアイに対する倫理観を説かれ(?)、嘘(fiction)の意味について考えさせられ、ものすごく大きなインパクトをくれた作品でした。

v3がダンガンロンパシリーズの解として制作側が作ったなら、もう続編はできないんだろうなーと思いつつ、ダンガンロンパならやぶさかではない、とも思っていますw

ダンガンロンパというゲーム内で、『コロシアイ、ダメ絶対』の倫理観を世間に突きつけたのは本当にすごいと思いました。
実際、残虐な殺人事件は世界中で起こってますし、それに対する啓蒙なのかなぁと考えながらプレイしました。

また、一度も裁判パートでゲームオーバーにならず、v3の新システムであるvロンパを何回も成功させられたので、全章の成績を『優』で終えることができました。1、2で鍛えられたんでしょうねw 自分の成長を感じましたw
こんなことを言っておきながら、もちろんアクション難易度はヤサシイですw

これからの予定として、ミニゲーム(紅鮭団とスゴロク)が終わったら、2周目をプレイしたいと思います。1から全部やるのもいいかもなー

プレイ時間は180時間くらいだったと思います。ボイスを飛ばさず、校内を探索しまくったり、途中で値落ちたりしたので、もう少し短い時間でプレイできると思います。
裁判長い!けどおもしろい!w 寝られないーの繰り返しでしたw

プレイ後の感想は色々あると思いますが、プレイする価値と意味は絶対にあります!!
未プレイの方はぜひ!

こんな駄文感想にお付き合いくださり、ありがとうございましたm(_ _)m

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