母乳とミルクの話、からの育児サポートのお話

小児科医がこんなこと言うとベテラン先生から怒られますが、どっちでもいいんですよね。

どのミルクがよいとかも、ないです。違いは味と溶けやすさぐらいではないでしょうか。微妙にナトリウム濃度とか違っていて、未熟児や病児では関係しますが、一般の赤ちゃんには縁のない話ですね。

母乳の方がよいとか、医学的にはそこまでないです。もちろん多少のメリット、デメリットありますが、それは便利かどうかとか、生活に即した形で判断していただければ、良いと思います。まぁ、外出が一時的に便利だったり、災害時にも有効だったり。でもミルクだったら、お父さんが手伝えたり。

さて、ちょっとは医学的な話をしておかねばね。

栄養学的には、今の時点で判明していることとしては、細かい違いはありますが、成長に際して大きな問題はないです。

アレルギーの予防、発症に関しては、まだまだ議論がされていますが、現時点で差はないことになっています。(実はミルク飲んでたほうが牛乳アレルギーは減るとか減らないとか)。逆に母乳だからと言って、アレルギーの予防に良いことも悪いこともない。お母さんが何か食べたらアレルギーになるとかも今のところ証明されてない。

ただし、食生活や、おうちの環境は、ダイレクトに腸内細菌に影響するため、子供も同じ腸内細菌となることを考えると、母子ともにまっとうな食事が必要ではあります。ただ、なかなか生活に取り入れるのは難しいですし、無理のない範囲で、自己流で良いので、やれることをやっておく、ぐらいのスタンスがよいでしょうね。食生活や環境を気にするあまりストレスをためてしまっては、結局、腸内フローラは改善しませんから。

結局、適度においしいものを、楽しい気分で適度に食べると、一番良いんです。その中に楽に取り入れられるものがあれば、取り入れて。

母乳が楽なら、母乳で、ミルクが楽なら、ミルクで育ててもらえれば、それで十分。お気楽に、と。こんな感じで育児が終わった人間は言ってしまうんですよね。

さて、実は、ここまでが序章です。長くなりましたが、まっとうな育児論って書きやすいんですよね~

次が短いですが、本題。

逆に私は頑張って良いことをやってあげたいんだ!やってあげないといけない!と考えるお母さんいますよね。それもそれでよいと思ってます。できる限り頑張った、というのは、お母さんにとって大きな自信にもなるし、愛情を育んでくれる。旦那さんや周囲の方は、無理ない範囲でね、と言いたくなるでしょうが、ぐっとこらえて、その頑張りを褒めて労わってあげてください。

パッソクリニックでは、押しつけに近い育児論をなくし、育児書やネットにあふれたいい加減な情報に惑わされず、大きく間違わなくて済むように、クリニックでは気を抜いて、お話ししたり、相談したりして、お母さんの頑張りを認められるような専門職の集団でありたいなと考えています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?