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見慣れた景色なんてないのよね

陽の光を浴びた名も知らぬ街路樹。
それは、高校時代に美術部の窓からの光景を思い出させてくれる。
といっても、映像は思い出せないけど。油絵に描いたのは、こんな紅葉具合の樹だったな、とか、不思議と鮮明に思い出す。鮮明だけど、頭の中に映像はない。
きっと、アファンタジア仲間の一定数には、分かってもらえると思う。


それは、映像だけじゃないんだなぁ。まだ強く実感するような事象にはぶち当たっていないけれど。
でもラジオとか聴いていて、何かのシチュエーションで遠い記憶の鯖のこんがり焼けた匂いが鮮明に甦り、お腹空いてきた、なんていうお便りが読まれると、鮮明に匂いが脳内再生される人はいるんだなぁ、などと。
きっと大多数の方がそうなんだろうなぁ。

頻繁に見る近所の景色でも、映像としては全く思い出せない。
隣の家も、いや隣に家があったかも微妙に思い出しにくい。外にでて景色の中に飛び込めば、迷ったりはしないのだけれどね。

だから、どんなに何度も見ている景色でも、見る度に発見があるし、見慣れた景色なんてないのよね、私には。
初めてみるわけじゃないのは分かるけど。でも、見慣れることはない、って感じなのかな。言葉にしようとすると、案外難しいものだなぁ。


AIイラストはPixAIで生成。

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