この夏、私には新しく一人のお友達が
できました。その名はぽこたん

は？何やそのふざけた名前、
しばき倒すぞお前とか思ったそこの方、
いえいえこれにはちゃんと理由があるのです

とあるむしむしとした寝苦しい夜のこと、
私はいつも暑い日は窓を開けっぴろげで
寝ていたのですが、それだと流石に
防犯上良くないよと友人からご指摘を受け
その日は体とお財布には少々良くないな、と
思いつつもクーラーをかけて
部屋を暗くし眠りについたわけです

しかし、ものの5分もしないうちに
部屋に何とも言い難い奇妙な音が
響き始め…

ポコ…ポコ…ｺｺ、ポコ……

といった感じであまり調和の取れているとは
いえない変なリズムで不思議な音が
紡ぎ出されていきまして…

私、最初は本当にこの音の正体が何で
あるのか全くもって分からなかったため
え、何！？これもしかして
あの噂のポルターガイスト現象！？、？

と本気で思いめちゃくちゃビビって
しまいました…それまでせっかく
ウトウトしていたというのに
眠気もこの一件でどこかへ吹っ飛んで
しまう始末……

怖くなりいても立ってもいられなく
なった私は急いで部屋を明るくし
(暗いまんまで何か起きたら嫌だし)
凄い勢いでスマホで検索をかけました

「エアコン 変な音 ポコポコ」

われながらよく分からんこと調べてるな～
とは思ったのですがまぁ仕方がない…
焦っている人間というのは時に
とても愚かな行動を起こしたりするものです

まぁ、結果的にはこの音の正体は
エアコンの何かしらの不具合によって
起こされたものであったらしく
私が恐れていたポルターガイスト現象？
とは全く関係のないものであった
ようでした笑

やはり無知というのは恐ろしいものですね…
いつだってそうだ、いじめや人種差別と
いった偏見だって人間の無知や無教養さから
くるものだし…まったく、はぁ……

最初はクーラーをつけるたびに
ポコポコいうこのポンコツエアコンのことを
少し鬱陶しく感じていたのですが、
何にしろ私は一人暮らしです。ずっと
部屋の中に一人でいるといくら日中
大学で友人たちなどと関わりがあると
いっても時に寂しくはなるもの
なのですよ…

だからある時からその
煩わしさが謎の心地良さに変わった
瞬間があったんです

変な言い方をしますけど、
分かりやすくいうと家の中に
自分以外にも誰かがいるような…

彼は基本的に「ポコポコ」といったことしか
言葉を発しないのですが、何だか時に
それが私を励ましてくれているかの
ように感じる時があってですね…

「はぁ…今日も一日疲れたなぁ」

「ポコポコ」

「ん…？何、どうしたの？」

「ポコ…」

「ふふ、もしかして…私のこと励ましてくれてるの？」

「ポコ…ｺｺ…ポコポコ」

みたいな感じですね

今では結構仲良しになれたのでは
ないかな、と自負しています

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