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制作秘話「天使が降ってくる日」

この記事は今後書いていく有料記事のサンプルです。全文無料で読めます。


2018年12月制作
アトリエ空白企画公募展「Gothic」にて展示しました。

原画

原画の額装はこんな感じで、アーチ型のマットを世界堂にて作成、額はロッサの銀。マットの色形についてはラフの段階から決めていました。窓から外を覗き見るようなイメージです。

没案からラフへ

実はこの絵の前に没案がありました。

構図がどうしてもしっくりこなくて没に。よくあることです。窓(ステンドグラス)のイメージがマットの形に繋がって、ではそこから覗き込んだ風景を描こうと思い至りました。

ラフが出来てからはわりとトントン拍子で線画ができました。下のゴシック建築(のつもり)はハンガリーの国会議事堂をモデルにしています。

制作イメージ

宗教画のような雰囲気を持たせたくて、後光を描いたり六枚羽にしたり。
描いてる間じゅうALI PROJECTや妖精帝国を聴いていたので世紀末のイメージが強く残り、明け方の空から天使が地上に落下する光景、それを呆然と窓の内側から眺めている、そんなシチュエーションを脳裏に思い描きながら着色していました。

天使のモチーフは比較的よく使います。基本的には人々を救うための祈りのような存在として扱っています。今回の天使の場合は「天上にいるはずの天使が地上に降ってくる、災いの予感、不穏かつ神聖な空気」を演出したくて、にじみやぼかしを多用しました。

下塗りで空気感を作る工程は結構好きです。良いにじみができたので、重ね塗りはせずにじみを最大限活かす形で仕上げました。(普段は結構良いにじみが出来ても塗りつぶしてしまうことが多い)

解説書いてて気がついたんですが、このシーン既視感あるなと思って、DOD(ドラッグオンドラグーン)のEエンドで空から母体が降ってくるシーンを思い出しました。

もしかしたらこれが無意識ながら頭の隅にあったかも知れない…建築物の屋根も赤いし。人生何が絵のネタになるか分からないものですね。

余談ですが私は今までやってきたゲームの影響を結構受けています。自分の手で操作するゲームって小説や漫画と違ってそのストーリーを追体験したような感覚があって、記憶に残りやすいような気がします。特に多感な年頃にやった古いゲームは根強く残りがちです。

あとがき

そんな感じで、この作品の解説は以上です。
比較的新しい絵で解説記事のサンプルを…と思って書いてみましたが、言うほど特筆することなかったですね…有料記事ではもうちょっと実のある話をしたいところです。

いただいたサポートは私の画材代だったりおやつ代だったりになります。