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自分が社会の一員として活躍するために読む本

女性たちが見ている10年後の消費社会という本を読んだ。
その感想を記そうと思う。
結論を先に申し上げると、現代社会に対して抱いていた不満を言語化してくれた気持ちのいい作品で、特に自己肯定感の低い女性には響くと思う。

マーケティングに興味のある方は
プロローグ、第2章、第4章、第6章が実例や数値分析が細かく記載されており勉強になるだろう。
そうでもない方が読むなら
プロローグ、第3章、第5章、第7章、第8章あたりが読みやすい。私たちの生活と経済の結びつきを感じられるのでおススメだ。

もちろん全編通して読むと様々な気づきがあるだろう。

なんの変哲もない暮らしが幸せ


少し話はそれるが、私は「日本は女性のリーダーが少ない」という問題を全く問題だとは思っていない。
全く、は言いすぎかな。
だとしてもリーダーの男女比が平等であるべきだという論調には賛成できない。
なぜなら、男女は機能的にあまりにことなる社会人だからだ。
それはもちろん妊娠・出産・生理などの身体機能のこともあるが、仕事に対する取組みや考え方にも現れる。

例えば私が長年身を置く販売、営業の世界では売り上げの件数や金額で成績が評価される。
女性のナンバーワンも稀に現れる。
ただし私の身の回りにいるデキる女性陣はおおむねナンバーワンを生み出す側の人間だ。
具体的には販売のサポートだったり、クレームの予防や対処のエキスパート。
それから数値管理や契約書作成の高速処理&ホウレンソウ。
現場の円滑な業務遂行に一役も二役もかっており、上司からの信頼も厚い。

しかし彼女たちはその行為が社会的に評価されないことをよく理解している。ナンバーワンを取ってくる営業たちに敬意を払いつつ、サポートに回る。もちろん自らの数値向上に意欲がないわけではないが、全員が突撃兵になった場合のリスクをとりたくない。
理解の無い上司の下につくと「積極性が低い」と評価されてしまうのがつらいところだが、私の年代(30代中盤)にもなってくるとその状況を受け入れている人も少なからずいる。
それが良い事かどうがはわからないが、むりやりリーダーに据えられた女性の未来は明るくないだろう。
本人たちが自然と競争できる状況や、そのための教育が不足していると思う。

女性の社会進出は今後も加速するだろう。
男女ともに働かなければ国が成り立たないのはいまや小学生でも知っている事実だ。
男女の性の違いだけで給料に差が出てしまうのは許容しかねるが、男女を同じ土俵に上げるならば、
女性が何を考えて働いているか。
女性が何を考えて生活しているか。
女性が何を評価してほしいと思っているか。
何を、誰のために、いつ必要だと判断し、行動するのか。

これを理解することが必須となる。
そのための第一歩にあたる本に出合うことができたのは自分の人生にとって意義深いと思っている。

なぜなら女性だったとしてもその目線に気づいていない人は多いのだ。
自分たちを男性と同じ土俵に乗せ、男性と同じように評価されなければならないと、こちら側が勘違いしているケースのなんと多い事か。
自らの長所をそれと気づかずあろうことか欠点と感じるものもある。
それくらい、社会には女性目線が不足しているのだ。
私たちは自分の見ているものに価値があることを知らなくてはならない

しばらく前に流行った「忖度」だが、辞書を引くと「他人に気持ちを推し量ること」とある。
ようは気配りなのだが、これって女性の得意分野なのではないだろうか。

家庭で言えば…

家族の好むメニューを考える
家族に必要な消耗品をそろえる
家族の万が一に備えて薬や便利アイテムをそろえる
子供の宿題を手伝い翌日の支度を手伝い…

社会で言えば…

コピー機の紙が切れる前に補充しておく
予備の筆記用具を前もって用意しておく
新しい企画書に目を通して情報を整理しておく

このように何の不自由もなく家庭が仕事が回るように気を配る存在が今後評価されていき、そこに照準を合わせた商品が開発されることで経済が発展するのではないだろうか。

SNSを上手に利用する人間になる

この本ではたびたび女性たちの口コミの力、拡散の場所と速度の変化が書かれているが、そのSNSの良い面が多めに書かれている。
もちろん炎上のリスクなどにも触れているが。
気を付けなくてはいけないこととして、SNSの情報はありとあらゆる立場の人、いわゆる「クラスタ」の人が自分の良いと思った情報を同じ立場の人間に共有したいという目的で発信している。
最近になりネットのアフィリエイト広告の規制の流れなどもそのあたりの影響力が大きい事を社会が認識し始めた証拠だろう。
つまりは商品やニュースに対する「個人の感想」が異様な力を持つのがSNSだということだ。
これはしっかり認識しておかなくては大きな流れの中で拡散に参加してしまい、ふいに加害者側に回るリスクもあるということだ。

これには注意したいと思う。
そうは言っても、私はこの本(女性たちが見ている10年後の消費社会)をTwitter上で教えてもらって購入している。(@FACTDEALさん)


つまりは誰が、何の意図で発言しており、内容は正確であるかということを十分精査すれば、良い商品やサービスに出会う機会は多いのだ。
情報を、SNSを上手に使える人間になりたい。

私の現状と将来

最後に私のことを記しておく。
私は35歳女性会社員。妊活中で主人と二人暮らしだ。
収入はそこそこ安定している。
しかし、突然の体調不良に見舞われ、現在は休暇中だ。
おそらくこのまま会社を去ることになると予想している。
今までは③DINKSだったのに、突然に⑥SINKSになる可能性が出てきたのだ。
いろいろ思案中だができることをやるより他ないのだからこうやって本を読んでまとめたりしてのんびり過ごさせてもらっている。
つまり何が言いたいかというと…

男女問わず、人生何が起こるかわからないので突然ライフスタイルを変える事態になることもあるだろう。
その時に慌てないように、柔軟に生きていければ幸せなんじゃないだろうか。
そう思った次第。

様々な出会いを大切にしていきたい。(終)

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