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将棋教室訪問記〜横浜西口大人将棋教室編〜


いつもは年末や期末の区切りで書いてますが、番外編で書いて行きましょうと。もしも続いたらその時に書きましょうね。

という事でタイトルにもある通り、教室訪問をしてきました。自分で教室をやっていると他の教室の様子や雰囲気、どんな人が通っているかなどって全然わからないもので。

大変ありがたい事に、上野裕和先生にお声がけ頂き横浜西口大人将棋教室を見学する機会を頂きました。


初めての訪問機会を頂けたのもあり、経緯も含め書いていこうと思います。


訪問に至った経緯

と言ってもいきなり書き始めても初めてご覧になる方もいるかと思うので簡単に自己紹介。

カルチャースクールでかれこれ5年くらい零細ゆるふわな将棋教室をやっているポールと申します。先日2024年4月で丸5周年を迎えました。個人で細々とやってる割によく続いてるなぁと思う次第です。

毎年、というか節目にはちゃんと備忘録的に何か残しときたいという事でnoteを書いています。

その中の6年目は何やろうかなと考えた所、「他の教室見学をしてみたいな」というのを1つ挙げておきました。
同じ事を教えるにも教え方、表現方法などは恐らく人それぞれあると思いますし、資料作成・管理方法等のノウハウ、教室ごとの課題などはその教室ごとにあると思うわけです。私の場合どうやっても独学でやってきた事しかできないですし、勉強してみたいなーと思っていたわけです。


そう思って書いた矢先、上野先生(@hirokazuueno)がいつでも見学歓迎ですとDMをくださり、これはチャンスと思い予定を調整してでも見学の機会を頂いた、というのが事の経緯です。

教室は入門・級位・有段クラスと3クラス、午前中から夕方まで続けてあり、好きな時に来て好きなだけ見学して良いと言われたのでお言葉に甘えまくって全部ぶっ通しで見る事にした。

見学当日

場所は横浜西口の宇宙棋院のスペースの一角。広さにもかなり余裕があり、まずウチの教室との差を見せつけられる。

ちなみに各クラスの時間は以下の通り。
入門クラス 10時半〜12時半
級位クラス 13時〜15時
有段クラス 15時半〜17時半

入門クラスが始まる少し前に先生にご挨拶させていただき、教室で使う資料も頂きながら見学となりました。

教室は上野先生と指導棋士六段の高野悟史先生の2名体制。大変羨ましい、ほぼワンオペ勢としては大変羨ましい。優秀な人員大事。
教室の席は最大10名程、どの回もほぼ満席に近い好評っぷりである。

入門クラス

教室は1コマ2時間。時間配分はスタート前に大盤に詰将棋が並べられて開始前に着いた方から解いておける。定刻でスタートした際に答え合わせをします。

教室の流れとしてはその日のテーマ毎に講座→指導対局という流れ。時間的には講座30〜40分、指導90分(指導の間に5分休憩、甘いもの食べてよし)。

この日は受けをテーマにしたもの。基本のキからから教えてくれて、スピード感としてはゆっくり合わせてくれる。生徒さんからも納得が出来ない部分も丁寧に教えてもらえます。

テキストはA4両面1枚。よく見るとナンバリングされて管理されており、数は100を超えている。内容の密度も高く、このクオリティのテキストがこれだけ数あるのは苦労を伺えると共に、これを入門初心の時に使える生徒さんが羨ましい限り。
マジで大変っす。これだけ作るの。

指導対局は4〜5面指し。そして上野先生と言えば「レベルカード」の使い手として有名です。

レベルカードは対局前に天使・普通・鬼のカードを希望のレベルによって選択出来るものとなっています。
これは指導側が「生徒さんがどの位のレベルを希望してるのか」を把握するのに大変有効で、生徒側からしても指導受けるのに慣れていない方でも希望を出しやすい、双方にとって良い工夫と思います。

指導対局は入門の生徒さんは8枚落ち、6枚落ちからやられる方から平手をやってみるなど、進み具合によるが大体2局くらい教われます。
教え方は選択されたカードにもよりますが、その人に合わせて対局の流れの中で問題を出してくれて、それもしっかり読みが必要な中身のある問題を出してくれているので、一局一局の密度が本当に高いです。

対局中にも質問にも答えてくれますし、必要なだけアドバイスもくれるので初めての方も安心して受けて頂けると思います。


級位クラス

お昼を挟んで級位クラス。流れとしては入門クラスとしては一緒です。
講座の内容は午前中のクラスからレベルが上がり、部分図から自玉の詰み逃れを探す受けの問題がテーマ。終盤の大事な所をしっかり考える問題を出されています。

指導対局も上記のレベルカードを用いていますが、駒落ちの枚数も減り棋力帯もグッとあがり生徒さんも腰を落として真剣に取り組んでおられました。


有段クラス

有段にもなるとより実戦を元にした次の一手問題を用意(毎回あのレベルを用意してると思うとマジで頭が下がります)。上野先生の指導対局からの実戦から持って来ているという事で問題としても質の高いものが用意されています。

指導対局はもはやマニアックな角換わりの定跡型や駒落ちもしっかり勉強されている跡が見て取れる方もおり中々レベルの高い、私も見ていて勉強になる対局ばかりでした。

見学を終えて

という事で欲張って丸々1日、生徒さんの後ろで色々見させて頂きました。見知らぬものがウロウロしてて鬱陶しかったら申し訳ない。
ずっと見ているだけだったものの、人の対局観ているのも楽しいモノでぶっ通しでしたが全く飽きずに見学する事が出来ました。

終わった後に改めて先生方にお礼と共にお話を伺う事が出来ました。
2時間✖️3コマと中々の忙しさと思いきや、過去に連盟で開催されていた「遊々将棋塾」で更に過酷なものを経験されており、まだまだ余裕のご様子。これすごい事なんですよ?(私は2コマで真っ白に燃え尽きます)

教室のご状況や資料作成の方法なども教えて頂きまして、それに加えて上野先生が過去に作成した問題プリントのデータを共有頂く事が出来ました(!)
教室資料作成の大変さもご理解があり、有り難く活用出来ればと思います。

全体を通してですが、資料としてのわかりやすさもさる事ながら、指導に関しては大変丁寧です。

初めての方には希望に合わせて話しながら課題を出してくれて教えて下さいますし、リピーターの方には 事前に先生側で前回どういう内容かをメモをされて、またそれを踏まえて指導して頂けます。

素直な感想として「初めて教室に通うならこういう所がいいなぁ」と思うばかりで、フォローの行き届いたいい教室です。大人が通える数少ない、え大変貴重な場所でもありますし。

また上野先生は六枚落ちマニュアルとしてnoteを書かれており、もし駒落ちで悩まれている、指導対局をやった事が無い方などに読んで頂きたい中身になっております。是非是非ご覧いただきたいと思います。

終わりに

改めまして今回私のワガママを聞いてくださった上野先生、高野先生、見学をさせて頂いた生徒の方々に感謝申し上げます。

まずは自分の教室と比べて、他の教室がどんな感じなのかは伺えて良かったなと。教室の構成もそうですが、教える時の細かい言葉遣いやニュアンス、初心者に向けての対局時の導き方など吸収できる点は多かったなぁと感じた次第です。

今回初めて教室見学をしたわけですが、やはり教室ごとに色はあって、やってる事は近いものはあるだろうけどそれぞれ違う部分はある模様です。

当初こうして書く予定では無かったので写真を撮り損ねましたね。。でもまた行って別の内容をやってる所も見たいくらい良い教室でした。
ウチも足元には及ばないにしろ、勉強できたことは活かしていきたいですね。

まぁまたこういう機会があればまた書いていきましょ。

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