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色彩心理の基礎知識①(感情や判断に与える影響)

色の不思議な力は、大昔から様々な場所で様々な使われ方をしていました。例えば「口紅」を例にあげて説明したいと思います。みなさんは、口紅は赤い理由を知っているでしょうか?

 口紅の歴史は古く、紀元前数万年前から、人類は悪魔が口や耳から入ってこないように、赤いものを塗る習慣があったといいます。赤の持つ強いパワー(イメージ)が魔除けとして使われていたようです。紀元前三千年頃、古代エジプトでも呪術的な意味が強く、次第に装飾的な意味が加わっていったと考えられています。16世紀ルネッサンスの時代になると装飾の意味合いがますます強くなりました。絵画には優れた技法が誕生し、様々な色が生まれていきます。同時に装飾的で色あざやかな服飾文化が広がっていくと、口紅の色もより鮮やかになっていくのです。17世紀では、薔薇色のほほと口紅が美しいとされるようになり、下唇は上唇よりもふっくらと丸く描いたそうです。

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日本でも平安時代から江戸時代後期まで口紅は身分を表すものでした。装飾的な意味が強く出てきたのは明治時代以降です。現代において口紅には「美的表現」「社会的義務」「恋愛機能(子孫繁栄)」としての意味が存在します。自己表現として美しさを追求する手段のひとつに口紅が存在します。そのため、微妙な色が存在し、自分らしい美的表現ができるようになっています。社会的義務とは身だしなみとしての口紅です。口紅を引くことが社会人女性として当然の行為として慣習化されてしまっています。また、恋愛機能(子孫繁栄)として口紅が果たす役割もありました。男性は女性選びを視覚中心におこなっていることが最近の研究でわかってきています。中でも唇の色に魅了され、影響を受ける男性は多くいます。赤い唇は男性を引き寄せるものにもなるのです。

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海外の実験では女性が赤いもの(服)を身につけると、女性の評価が高くなるという結果もあります。口紅の赤はメッセージ性を持ち、美しさやその人らしさを表現し、受け取り側の感情や判断に影響を与えています。

色にはこのように、感情や判断に与える影響があります。色は

① 感情や判断に与える影響
② 感覚を狂わせる影響
③生理的に与える影響

があります。ここからはさらに詳しく説明をしていきたいと思います。ここでは「① 感情や判断に与える影響」を取り上げていきたいと思います。

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