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「魅惑の心理」マガジンvol.185(ミスチョイス症候群)

人は必ず最善の選択肢を選ぶわけではありません。いや「選べない」という表現が正しいかもしれません。経済学やゲーム理論では人は「合理的に考えて最善の選択をする」という前提で話が進みます。しかし実際はそんなことはありません。人は様々な影響を受けた結果、最善の選択を選べなくなってしまうことが多々あります。

たとえば「恋愛です」。恋愛は相手選びをよく間違えます。これは「自分を幸せにしてくれる人」を選んでいるつもりでも、実は「自分を幸せにしないが、魅力を感じてしまう人」を選んでしまうことがあるからです。「この人と付き合いたい」「付き合ってもいいかも」と思って付き合ってみたものの、相手のモラハラや暴力に悩まされるようになり、「なんでこんな人と付き合ったのだろう」と後悔をします。

恋愛だけではありません、就職、転職、引越、車の購入、人生は大きな選択を迫られることがあります。とても大事問題でありながら、ここでよく人はミスチョイスをしてしまいます。それも「熟考したけれども、判断を誤った」ではなく「選ばざるをえない何かの力に動かされて、間違える選択を選ばされた」ということがよく起きるのです。ポーポーはこれを「ミスチョイス症候群」(防衛本能のトラップ)と名づけています。このミスチョイス症候群にかかる人が最近増えています。

良い選択をしたい。でも自分はできていない。
 
今回の「魅惑の心理学」ではこのミスチョイス症候群のメカニズムと改善策に迫ろうともいます。もう自分を幸せにしない、選択に終止符を打ちましょう。

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