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心理研究者が考えるもっとも危険なギャンブルとは(ギャンブル心理学)

ギャンブル依存症の対策など、依存症を改善していくことに詳しい心理学研究者はたくさんいますが、ギャンブルの何が依存性を生むのか、今あるものをどうしたらもっと楽しいものになったり、どのような音や映像が記憶に残ったり、病みつきを作るのかを研究している人は少ないです。ポーポー・ポロダクションは「何が人の病みつきを作るのか」「期待感の作り方」などを研究しておりギャンブルを含めたゲームや遊びの世界のことも詳しくお話をすることができます。これらはエンターテイメント系の世界では重要に知見となります。

ギャンブルを嗜んでいるうちは脳の発達や記憶の強化、落ち込まない心の作り方などに役に立つこともありますが、ハマってしまうと抜け出せなく、個人だけでなく家庭まで崩壊してしまうものになりかねません。そこで、ギャンブルを楽しく遊んで、豊かになってもらいたいために、ギャンブルに関わる心理学についても少しお話をしたいと考えました。今回はハマると危険なギャンブルをわかりやすくランキング形式でお届けします。

危険度1位「オンラインカジノ」

オンラインカジノはここ数年で一気に普及しました。日本ではカジノは2022年現在違法行為であり、賭博場を開帳すると非常に思い罪に問われます。主催者は賭博開帳図利罪として3月以上5年以下の懲役。参加した人は50万円以下の罰金または科料、常習的に賭博を行っていたと認められると常習賭博罪として3年以下の懲役になります。海外のサーバーを使っているオンラインカジノは、極めて黒いグレーな存在です。

このオンラインカジノがなぜ危険かというと、もっとも大きな理由は一度申し込みをしてしまうと、手軽に参加できてしまうことです。家の近所どころか部屋の中にカジノができるわけです。そして、ポーカー、バカラ、ルーレット、勝負の時間がとても短く、負けても勝っても金銭感覚が麻痺しやすく、頭に血が登りやすいからです。掛け金がどんどん増えていき、あっという間に口座にお金が無くなります。私は人の感覚がどう崩れてしまうのかに興味があり勉強したいと思っています。ユーチューブでギャンブル配信している人の行動を見ますが、やはり頭に血が上りやすいなと感じています。よくギャンブルは依存性が高くて危険と言われますが、オンラインカジノは依存化する前に一気に致死量になります。致死率の高いウイルスのようであります。

このオンラインカジノは入会システムにかなり危険な背景もあります。特定の何人かがカジノで使えるお金を無料で配り、大勢を参加させて、その負け分の一部をバックさてもらっているという負の循環を作っています。そして参加させるために架空の勝ちを演出して、「いいなー」と思わせる行為をしています。違法行為の可能性も極めて高いですし、オンラインカジノには手を出さないほうが良いとは思っています。いずれ社会問題にもなるでしょう。

危険度2位「競艇」

公営ギャンブルの中でもっとも危険なのが「競艇」です。なぜ競艇が危険なのかというと予想するボートは6艇しかなく、当たりやすいと言われでいますが、実際には当たりそうな「惜しい」予想を作りやすいのです。たとえば競馬の場合、馬単で「1→2」という馬券を買ったとします。実際のゴール順は「1→18」だっとします。中央競馬ではコースや距離によって最大フルゲートは18頭、1着が当たっていれば、ハズレ通りは1→2、1→3、1→6など16通り存在します。あんまり惜しいと感じません。買った2番と18番も離れています。

ところが競艇は「1→2」という舟券を買ったとします。実際のゴール順は「1→5」だっとします。6艇しかいませんので、ハズレ通りは1→2、1→3、1→4、1→6の4通りしか存在しません。とても惜しい気がします。さらにもし1→4、1→6を買っていると「あー隣だったかー惜しい」と惜しく感じてしまうケースも増えます。

また競艇が危険なのがそのレース構造です。競艇の勝負は最初のターンで大方態勢が決まってしまいます。スタートから最初のコーナーまでのわずか数秒に勝負が詰まっているのです。この緊張感がとても危険です。たとえば競輪は最後のゴール前数秒で目まぐるしく順位が変化して逆転もあり、そのスピードは人の目では追いつけないこともしばしばあります。各ギャンブルは個性があって面白さが皆違うのですが、競艇の決着のつき方が心理的に危険なのです。競艇は最初のコーナーでほぼ決まるのですが、逆転の期待感もごくわずかに1割、2割残ります。このごくわずかな期待感が階段式に下がると気持ちが乗りやすく、病みつきになりやすいことがわかっています。

最近は CMをたくさん入れてイメージも良くなってきており、家で買えることもあって売上は伸びているそうです。

危険度3位「パチンコ・スロット」

上位の2つが抜けてはいると思いますが、パチンコ・スロットも危険なギャンブルと言えます。正式にはギャンブルではなくて遊戯に分類されます。ダイレクトには現金にはなりません。遊戯の結果を景品に変えて、その景品を業者に買いとってもらいます。

パチンコが危険なのは毎日駅前や郊外でやっているその利便性です。オンラインカジノでも説明をしましたが、利便性は依存性を作るのに危険な仕組みの人です。スマホに依存する人か多いのは、スマホが便利というだけでなく、いつでも手元にあるからです。

またパチンコ、スロットにはアニメのタイアップものが多く、依存をする気持ちを作りやすい特徴もあります。そして遊戯をしていると感じないかもしれませんが「座りたくなる」「追加投資したくなる」「家に帰ったらまたやりたくなる」そんな心理的な技術が作為的に複数搭載されているのです。具体的な話をするとキリがありませんが、たとえばパチンコの大当り後に通常モードと違うモードに入るだいが多く見られます。ここ何年かはヒロインたちが突然お風呂に入る「お風呂モード」が使われています(そろそろ遊戯者にも飽きられて空気化していますが)。この切り替えたモードにより通常時とはとがう違和感に知識がないと「確変が残っているのでは」と希望的観測をもったり、セクシーなヒロインが見れてつい続けたくなったり、単純に新しい演出を見たいという欲求が高まったりするのです。

心理的な機能は開発者が意図して入れる場合と、たまたま備わっていたケースとがあります。意外とパチンコ業界は心理的な監修がまだまだされておらず、開発者次第という不安定な部分もあります。そのためヒット作の続編がヒットしないこともよくあるのです。

以上、1位から3位までの危険なギャンブルを紹介しました。続いて地方競馬、中央競馬、競輪などが続きます。もちろん個人差もあるので、競輪にハマりやすい人、オートレースにハマる人などもいます。

やるならストレス発散などに使い、ストレス発散がストレスを生まないようにしたいところです。

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