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「魅惑の心理」マガジンvol.44(話がはずむ雑学力)

私たちは頭の中いつも話のネタをストックしてあります。そして相手や話の流れに応じて、そのネタを出してきて、話を盛り上げようとします。

ネタを収納できる理論値、記憶量としては脳はそれなりの箱が用意されています。米国ソーク研究所のテリー・セチノウスキー教授らの研究によると、人間の脳が記憶できる容量は約1ペタバイト(1024テラバイト)。これは、HD(高精細)品質の映像なら13.3年分に相当する容量だといいます。書類で言えば4段重ねのファイルキャビネット2000万台だそうです。別の研究では17.5テラバイトという数字が算出されていますが、それでもファイルキャビネット34万台分の書類量があります。34万台でも2000万台でも、実際に自分がそのファイルキャビネットの中から、話のネタとして引っ張りでしてこられるのは、せいぜい書類500〜1000枚ぐらい。半日ぐらいで話尽きてしまう量ではないでしょうか。

ネタの質も大事です。ある雑誌の調査では、相手の話がつまらない人がいると回答した人は8割もいて、自分の話がつまらないかもと感じる自覚は9割の人に当てはまりました。人は知識欲があって色々なことを知りたいと思うわりに、十分に相手を満足させる話のネタを持っているとは限りません。以前、テレビの番組で「あなたはすべらない話を持っていますか?」と一般の人に聞く調査をしていました。「ある」と何人もの人がネタを披露してくれましたが、誰も笑えない内容でした。

今回の「魅惑の心理」マガジンでは、話がはずむ雑学力を身に着けるために、心理的に注意してほしいところ、仕入れておきたい話の入手先、表現について解説していきたいと思います。

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