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「魅惑の心理」マガジンvol.191(デート代は男性が持つべきか)

ネットではどんな話題が議論されてるのか、そんなことを仕事がらよく監視しています。セクシー女優の方が「デート代、なんで男が払わなくちゃいけないのって言葉 女性はそのデートの為に準備して洋服、メイク、美容代も入ってると思う 全然安くない。」と投稿したことをきっかけに、「デート代は男がおごるべきか否か論争」が勃発しました。もう二十八回目ぐらいでしょうか。太古の昔から何度も繰り返されてきた言葉だけに、多くの人の興味があるものであり、かつ答えが出ないものなので、「またか」と思った方がいるかもしれません。

この論争の刺激的なところは、参加した人がなぜか怒っているというところです。ムキになって他の意見を批判しています。傾向を見ていると「感謝しろよ」「当たり前と思うな」という男性と「もっと大事にされたい」「女性も大変なの」と考える女性の意識が中心にあり、言い方がそこに加算されて、問題が大きくなっているようにも感じます。男性批判、女性批判を言葉の中に見つけて、みなさん怒り心頭です。

実際に怒っている男性を見ると、女性に今までデート代をたくさん使ってきたけれども、成果がなかった、軽く扱われてきた人というよりも、デート代を使うことで成果が期待できないことへの不安や不満がみてとれます。そもそもしてもしていないことへの恐怖心です。ここで問題なのは「お金を使ったら、その対価として女性を得られる」という期待感というか妄想です。まあ、こんなことを書くと怒られそうだけど、そういう感情が強く読み取れます(もちろん、全員ではない)。女性をもののように見ているから、思い通りにならないことへの怒りがあります。多分そういう男性は「感謝がないことに怒っている」「奢ってもらって当たり前という態度が気に入らない」とすり替えます。実は感謝されても「感謝が足りない」と怒るのです。こうした男性は女性がものにできないなら、代替報酬として精神的な「感謝」という快楽を得たいわけです。仮に「奢ってもらって当たり前」という意識を持っている女性がいることが真実であっても、そうした女性を誘ったり、一緒に行ったのは男性でもあります。

女性の「デートの為に準備して洋服、メイク、美容代も入ってると思うからおごれ」という論法もどうかと思います。「男だって金をかけてきている」という人もいるでしょう。男性もメイクはしないにしても、最近は美容代にも使う人もいるし、交通費だってかかっているに違いないです。スーツ代もあるかもしれない。セクシー女優は「なんで全額女性に奢らなくちゃいけないの」と言われた知人を受けて、つい言ってしまったようですが、男にも男の正義があると思います。仮に私にそんな薔薇色の機会があっても、全くお金をかけないと思いますから、文句もないですが、そもそもそれはかなり女性に失礼です。

さて、この話は心理学でいう羅生門効果に似ています。

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