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「魅惑の心理」マガジンvol.193(なぜ教師は生徒にセクハラをするのか?)

現状を知るまで、「まさか」とその現実が理解できないことがいくつかあります。たとえば洒落た結婚式場の外国人神父さんはアルバイトの人が多いのです。雰囲気作りのためにただの外国人を募集しているなんてことは知らないほうがよく、現状を知るとショックなわけです。

私が現実を知って、それを理解するのに時間がかかったものが、教師のセクハラ行為です。個人的には田舎の学校を出ているだけあって、先生もみんな普通で良い人ばかりで、セクハラ行為をしている先生などを見たことはありませんでした。それは先生も人間ですから、普通にパチンコ屋さんに行くのも見かけましたし、昔ですからエッチな ビデオとかを借りたり買ったりする話は聞いたとこがあります。しかし、セクシャルな行為を生徒にすることがあるというのは本当にレアケースだと考えていたのです。

時代とかエリアの違いもあるとは思いますが、現役学生や現役に近い学生から話を聞くと「そういうことは普通にあります」という答えが返ってきて衝撃でした。そして心理の仕事をするようになり、私は個人向けに相談を受けたりしていませんが、それでも、そうした話が出てくる、出てくる。これは私には衝撃的だったのです。教師が生徒にセクハラをすることは、けして珍しいことではないのです。

読売新聞がおこなった調査によりますと、国公立大学への調査では、過去5年間で78人の教授らがセクハラやわいせつ行為で懲戒処分を受けていたことが明らかとなりました。みなさんはこの数字を聞いて、どう思いましたか?
「多いなー」と感じましたか、それとも「そんなものか」と思いましたか。5年間で78人、1年間にすると約15人です。この数字は国立大だけです。国立大の生徒数は2022年で約60万人、公立と私立を加えると293万人。単純計算で5倍の1年間で75人の教授らが処分をセクハラやわいせつ行為で処分されていてもおかしくない数字なわけです。警察官が犯罪行為に手を出すことは、一般人よりも問題があると考えるなら、教育者のセクハラやわいせつ行為は、かなりの違和感を持ち、そしてそのモラルを疑います。

そこで今回の「魅惑の心理」では、私が直接聞いた話を現状を全部暴露して、この恐ろしさと、現状を知り、なんで教師はセクハラ行為をするのかというメカニズムを解説していきたいと思います。

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