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「魅惑の心理」マガジンvol.211(失敗を成功に反転させる心理術)

「私、失敗はしないので」フリーの天才外科医である大門未知子はそう言いましたが、一般の人間は何しろ失敗をします。誰でも日々失敗の連続です。株の投資、仕事でのミス、「別なもの頼むほうが良かった」とレストランでのメニューの選択ミス。「何、この髪型」と新しい美容院での出来栄え、結婚相手を間違えてしまう人もいます。「過ちは人の常、許すのは神の業」。人はそもそも間違える生き物なのです。

人は鉄の塊を空に飛ばすことができるようになり、月や他の星にまで行くことができる技術を手に入れました。人類は華々しい進化と発展を遂げているように見えますが、そこに到達するまでたくさんの失敗があったのです。もしかすると、これから人は時間旅行までできるようになるかもしれません。しかし、そこに辿り着くまでにはさらにたくさんの失敗をするでしょう。ミスなしで時間旅行が実現する訳はありません。人の歴史は失敗の歴史でもあります。

今回はこの「失敗」をどのように「成功」へと反転させるか、そのアプローチを心理学的な視点で紐解いていきたいと思います。

まず、成功と失敗の関係について見てみましょう。下記のイラストは最新の AIが絵描きだした成功と失敗の関係です。

多くの人は成功と失敗を左のような関係と考えています。選択点があり、そこで選択を間違えると失敗し、正しい選択をすると成功するものだと。なので「あの時、あーしていればよかった」と後悔するのです。確かに、ものの中には左のような形になっていることもあります。しかし、一般的な成功と失敗の関係は右のようになっています。

いくつかの失敗を経て、修正をして成功に辿り着くのです。だから「失敗をしない」と思ったり、失敗に対していちいちメンタルをやられるのは間違っています。誰でも失敗をします。正しい解釈は「同じ失敗を何度もしないようにする」「失敗から学び、修正する」です。これがとても重要なことと考えます。

では、失敗の典型的なパターンを知り、そこから失敗を反転させることを考えていきます。

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