みなさまこんにちは、ポーポー・ポロダクションです。noteで書き続けた心理の原稿は、おかげさまで200以上になりました。ポーポーはネットで調べたら簡単に出てくるような内容ではなく、他の方があまり語らないけれども、でも、人の心の中に深く広く棲んでいる魅惑の心理をまとめたいというポリシーがあります。

200の原稿を振り返ってみると、よく読まれている原稿のひとつに「vol.9　日本人男性はなぜロリコン化するのか?」があります。日本人男性がロリコンになりやすい背景や心理をまとめています。こちらです。

動画にもして、原稿に貼っています。2019年にアップしたものですが、いまだによく見られます。また、ロリコンになってしまうメカニズムにスポットを当てていて、非難も批判もしていないつもりでが、動画には自己弁護のような多くのコメントも寄せられています。それだけ人の心の深いところにあるものなのだと思います。

この原稿からポーポーを「ロリコンの先生」と呼ぶのだけはやめてください（笑）。「ロリコンを解説している人」と短縮しないようにお願いします。

この原稿の影響で「ショタコン」についても知りたいという話をされるようになりました。ロリコンも複雑なのですがショタコンや少年愛はさらに複雑であり、男性と女性のメカニズムが異なっています。また、ロリコンは文化的な一面もありますが、ショタコン、少年愛はもっと病気のように捉えられていて、自分をせめている人が多いと見受けられるので、なかなか簡単には書けないものです。

今回はその部分をできるだけ簡単に解説していきたいと思います。非難や批判ではなく「人のなぜ」を小さく紐解けたらなと思いました。ご興味がある方は、ご覧になっていただけると幸いです。誰の心の中にもあるショタコンについて解説します。

○複雑なショタコン、少年愛

ショタコンと少年愛を複雑にしているのは名称と性差です。まず名称から。「ショタコン」というのは「正太郎コンプレックス」の略です。

誰?

と思う人もいるでしょう。正太郎とは「鉄人28号」の主人公である金田正太郎君のことで、半ズボンの似合う少年らしい少年として表現されたわけです。「鉄人28号」1960年代の話ですから、えらい古いです。もっとわかりやすく「ジャイアントロボ」の草間大作君にすればいいのにと思います。

誰?

「正太郎コンプレックス」はアニメ雑誌の編集長が読者の質問に答えるコーナーで、ロリコンに対しては少年を好きな女性は何と呼ぶべきか？という質問に対し、金田正太郎の名を挙げたとこから、「ショタコン」という言葉が普及されたとされています。この質問が1981年の話ですから、これまた古いです。

今だったらクレヨンしんちゃんとか、少年アシベ、ポケモン金銀のツクシ、もう鬼太郎でいいと思います。でも「シンコン」「アシコン」「ツクコン」「カランコロン」なんだかよくわかりません。そもそも半ズボンキャラが現代ではあまりいなくて、少年らしい少年を表現するのに、すでに「半ズボン」ではないということの証でもないでしょうか。

アニメ雑誌の企画から「ショタコン」とは女性が少年を好むという文脈で本来は使われますが、ショタコンは少年好きということよりも、性的に少年が好きとして表現として使われることが多く、性的に受動的な少年がお姉さんから誘惑されるという設定が定番かもしれません。

ショタコンと似たもの、混在して使われるものに「少年愛」があります。これは成人が少年に対して恋愛感情を抱くことであり、女性だけでなく男性によっても行われます。性的なものは特に少年性愛とも呼ばれます。少年愛と少年性愛はまたメカニズムも異なります。ショタコンは病名ではなく俗称です。

ちなみに成人男性が少年を性的に愛するという歴史は古く、有名なのは戦国時代に主君と小姓の間で交わされた男色の契りです。小姓とは主君の近くにいて支えた者で、織田信長と蘭丸の関係は有名ですが、武田信玄も伊達政宗も小姓との間に精神的に支えるだけでなく、恋愛関係もあったとされています。全ての主君と小姓で肉体関係があったかどうかは、研究者によって意見が異なるところもあります。徳川家康は井伊直政の美しさに魅了されて、毎晩相手をさせていたという話です。大河ドラマをそういう目で見るようになってしまうので、知らないほうがよかった情報かもしれません。当時は正室、側室に加えて、年下の若い男性とも関係を持ったのが一般的でした。平安時代、海外ではローマでもよく見られるものだったのです。

○ショタコンの心理を考える

ここでは成人女性が少年を好む理由、その心理を解説します。後で、成人男性が少年を好む理由にも触れます。ショタコンのメカニズム一つとっても複雑です。ショタコンの人の心理を紐解いてみると、いくつかのパターンや複合した心理が見られます。