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Bakana Otokoについて

やあ。Gang Gangだ。今回は飽きずにこれを書き切ったんだ。EPを一通り聴いてから読むことをお勧めする。これは俺の独白だ。リスナーの解釈やリリースされるアボかど氏の解説と違った3つ目の解釈を楽しんでくれ。

まずこのEPは紹介の "全編で「バカな男」を描き、強い人間の弱い部分を表現することを目指したという。"  にある通り、前作や前々作のハードなHIPHOPソングを集めたものじゃないんだ。そしてこのEPはこれだけで終わらず、物語は続いていくことになる。そのかけらはいくつかがもう既に散らばっているから、逃さないでくれ。それじゃあEPについての話していく。

1.BakanaOtoko

Paydayのチャート上位に食い込んできやがるDating Againって曲を作った後、クリスとラップソングを作ろうとしてたんだ。彼女はその時ラップに挑戦したがってた。それで、こういう風にしたらいいんじゃないか?と提案するつもりで曲を作ったんだ。
その曲はトラックだけが別のものでリリックとフロウはBakana Otokoと同じだった。作った後に思ったより気に入ったからトラックを作り直し、ディレイを強力にかけて出来上がったのがこの曲だ。
俺はレゲエをルーツとしていないが、レゲエからできたDubというジャンルが昔から好きで、ディレイをめちゃくちゃにかけた曲がやりたかった。これでもキャッチーにした方さ。はじめはドラムまでディレイがかかってたし、スローダウンするパートも入ってた。これを作ってる時はPornhubを開く気にもならなかったし、21ジャンプストリートを観て笑ってはまた暗い気分になってた。タイトルは気に入ったからそのままEPにつけたよ。ちなみにリリースした5/20は俺もクリスも誕生日だ。

2.Movie

恐らく最初に完成した曲だ。なんだろうな、、、色々やりたかったことをこの曲でやったが、1st Albumの中にあるBackstreet(feat.Hee)を作った後に友達とブッ飛び、ソファで映画を見た。その記憶がそのままこの曲の印象って感じだ。映画は大好きだ。EPの裏テーマで「SF映画の一編」というのを考えてたんだが、その一つ目のピースになってくれたし、EPのすべての曲のサウンドはこれから始まってる。

3.Scorpion

最初に言っておくと、この曲はHIPHOPソングじゃない。現実と虚構が入り混じってるからだ。大袈裟にリリックを書く、ってことじゃなくフィクションが入ってるんだ。ある映画の脚本から出来てる。その話は生き物の「さが」みたいなものを映そうとしていたんだ。
ここから話が長くなるから週末にグラスをあおってる飲んだくれは飛ばしてくれ。この曲はややこしい話なんだ。

サソリとカエルの話を知ってるか?

大きな川を前に、サソリはカエルにこう頼む
「背中に乗せてくれ」
カエルは
「断る。君はその毒針で僕を刺すつもりだろう」と返した。
サソリは
「そんなことしちゃ俺も君も川に沈んでしまうよ」
と言い、そりゃそうか、とカエルは背中にサソリを乗せて川を泳ぐんだが、途中で背中を毒針で刺されて沈んでしまう。
「なぜだ?君も沈んでしまうのに」とサソリに聞くと、サソリはこう返す
「それが俺の性だからさ」

このサソリとカエルの話を映画では描かれてるんじゃないかと思ったんだ。この映画から、

"これは当然だ、と仕方なくやっていることが実は自分の本性だったりしないか?
本当は人を傷つけたい、逆に傷つきたい。仕方なく今は理不尽に耐えて上を見据えていると言っているが、本当は上に這い上がりたくなんてない。ここが好きで居続けているんだ。とかね。
金を稼ぐため、誰かを守るため、生きるため、と言っちゃいるが、本当はただのテイのいい言い訳なんじゃないか?ってことさ。答えはわからないがね。"

と訴えられた気がしたのさ。Driveって映画だ。観てみてくれよ。

4.Urban Twilight

都会は人によっては冷たく感じるもんだ。たくさんの金のため、大きな文化のため、腐るほどいる人のために人は都会に集まるし、俺もその1人だが、それらに振り回されることばかりだ。この大きな街に自分の居場所や帰る家なんて無いんじゃないかと思わされる。それでも大きな流れにすべてを呑まれちゃおしまいのは当たり前のことだが、毎日ぶっ倒れそうなほど生きてちゃそんなこともわからなくなる時がある。そういう時に書いた曲だ。どんな時でも自分の心もそれを尊重してくれる人も大切にしなきゃいけないってことさ。

5.Nothing to say

バカな男ってタイトルの通り、俺も俺を読んでるお前もお前もどうせおバカな野郎だがそんなやつにぴったりの曲だ。ヤケ酒飲みながらタバコばっか吹かしてるなら俺の曲を聴いてグッズのTシャツを買ってくれ。なんの得があるって?お前の肝臓がビール1ダース分健康になるのさ。
それと俺にバンドはもうやらないのか?って聞いてくるやつがいるが、俺はバンドを解散していないし、こうやってギターを弾いて歌ってること、バンドを愛してることをわかってほしい。バンドもラップも流行りに乗っただとか言われるが俺は14歳でバンドを組んでからずっと好きだし15歳の時からHIPHOPやラップを愛してるよ。一過性のものじゃないことはこれからの活動でわかるだろうが。

6.Beauty and Beast

まるで別アーティストのフィーチャリングのようにフックとバースが分かれているが、俺はもともとそういうスタイルが好きなんだ。俺はそもそも多才だということを忘れないで欲しい。この曲のデモができていたのはだいぶ昔だが、コンセプトが違いすぎて入れるタイミングを失っていたんだ。やっとリリースできて嬉しいよ。俺が過去にしていた間違いすらも愛してくれた人がいただとか、ある日それが交通事故のように突然壊れてしまうだとかはどうでもよくないが、まあいい。別れるとわかっていても一緒にいた方がまだマシなのさ。それも別れてからはどうだったかわからないが。

7.Tyrant

今しかできないことをしろ、という誰かのありがちな教訓に従って俺は部屋で音楽を作り続けていたんだ。電話が鳴っても気付かなかったし、iPhoneはリリックを書くことにだけ使っていた。その結果、この素敵で最高でバカな男の7曲入りEPが完成したわけだし、みんなが大好きなDark ShadowやDying Nowhereができたわけだが、どうやら大切な恋人を大切にするのもその時しかできないことだったらしい。
誰か俺の英語の家庭教師をしてくれよ。
ミックスもマスタリングも代わりに頼みたいぜ。
もしこのEPのストリーミング再生やライブのギャラだけでそれを依頼できていたらあんなことにはなかっただろうな。
そう思うことが何度もある。辛いことがあっても前を向いて生きていかなきゃいけない、と俺はいつも言うが、過去の思いに囚われてしまう時があるんだ。言い訳をしたって、ただ傷ついて耐えるだけの時が。正直でいればその傷がつくこともなかったのかも知れないな。そんな惨めでバカな男の締めに選んだ曲さ。

和訳

I used to do my work
don't care bout you
miss you I lost my fortune
I gotta get you back.
when I'm better
君を気にせずやることをやってきた
君が恋しい
道しるべをを失ったみたいだ
もっと状況がよくなったら君を取り戻さなきゃいけない

blind my view.
you're my blood (getting back
When I fucking lose you I'm plastic
(I'm freaky I'm blazing I'm needy you
drink pop is in full of glass
used to going crazy all my fault.
when I see you my life resume breathing bae
視界が真っ暗
君は俺の血液だよ
取り戻せ
君を失えば俺はプラスチックだ
俺はおかしくて、キレやすくて、君を必要としてる
炭酸がグラスいっぱい注がれる
イカれてた、俺の失敗だ
君と会えたら俺の命は息を吹き返すよ

verse

This is the worst day of my life.just first day.
anxiety don't have a break.
no take a breath.
Phone me up I don't care late night
drug me down oh my cupcake
The safety on my gun is broken
take a risk
oh my god I'm tired to face to my negativity ok
今日は最悪の日だ。いや、最悪の日々の始まりの1日目だ
不安は休んでくれない
息もつけない
夜遅くに連絡してきてもいいぜ
君は俺の心を打ちのめしてくれるね
俺のピストルは安全装置が壊れてる
リスクをとれよ
自分のネガティブと向き合うのは疲れたんだ

I got busy for you and me
It was shit when I was K
wave my cane,knights follow my lead like fantasy.
俺たち2人のために忙しくしてるんだ
俺が王様みたいに振る舞った時はクソだったよな
杖を振るえば騎士は俺の後をついてくる
ファンタジーみたいに

listen,greed and evolve are happy meal
is it danger?
is it tyranny?
prosperous must decay
it's the day of the king's fall.
聞いてくれ
強欲と進化はつまりセットなんだ
俺は危ないやつかい
俺は暴虐の王かい?
盛者必衰の理さ
王の陥落の日だ

fucking my fault
So our love is gone
gang gang is goat
heaven is goal
whatever,can't even tied a rope.
there's no hope
baby don't forget me please.
it's my least relief
Paradise lost
It wasn't Eden we were
I wish I had never
known love,no more.

俺のせいだ、俺は囚われてた
でもそれも終わったことだ
俺はいつだって最高だ
天国は終点だ、ってそんなことはどうでもいい
首を吊るロープすら結べない
希望はない
俺のことを忘れないで
最悪、覚えてればそれでいいよ
楽園から追放されるんだ
ここはエデンじゃなかったってこと
知りたくもなかったよ、愛なんて

下手なボーイフレンド
またベタなデート
俺自信ないよ
失敗をしてばっか
俺はばっか
さらけ出すだけだった
それができりゃ君と俺は完璧だった
惨めで情けないよ

仕事をするのに慣れてしまった
君を気にしなくなるほどに
君が恋しい
俺は活路を失ったも同然
調子が戻ったら取り戻すんだ
前が見えなくなってしまった
君が必要なんだ
君を失えば俺は生きてないも同然
グラスなみなみの酒を飲む
全部俺のせいだ、おかしくなっちまってる
もう一度会えれば俺の人生は取り戻せるのに

曲については以上だ。

毎日ラップをしてミキシングをしてると挑戦したいことばかり出てきて、全て詰め込むとアルバム単位でまとまりがなくなることが多い。Dying Nowhereでは出来なかったことや、やりたかったことがBakana Otoko EPでやれたと思ってるし次の作品でもまた今回やれなかったことをやるだろう。クラウドラップやエモラップと言われるジャンルは俺の音楽のルーツに深く根付いてるものばかりだし、やらない方がおかしいくらいだったのさ。
前作や前々作に比べてメロディのパートが極端に多い曲、逆にこれまでの曲よりメロディの少ない曲があると思う。俺は常に新鮮な気持ちで曲を作ろうとしてるんだ。言葉の発音や子音の語感の違いで聞こえ方の味みたいなものが変わるし、韻を固く踏んでみたり言葉遊びをしてみたり、逆にしてみなかったりするのは楽しい。感覚的すぎて言葉にできないが、自分の言葉を大事にしない馬鹿なラッパーには耳が痛い曲だろう。
これからもルーツに根付いたものから全く新しいものまで、リリックやラップにこだわりながら作ろうと思ってる。次の作品の制作も既に進んでいるから楽しみにしててほしい。
いつも聴いてくれて応援してくれるみんな、初めて聴いてくれた人たち、感謝しています。本当にありがとう!
それじゃ。

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