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LONEの業業天国の日

どこから話せばいいかわかんねーくらいの付き合いのLONE
初めて出会ったのは寺田町ファイアーループ。
ライブハウスの入り口の工事中のフェンスにもたれかかって、肩からニルヴァーナのショルダーバックをかけていかにもとんがってますって感じの竹家と、真っ白でヒョロヒョロの毛利が話しているところに先輩に紹介されたのがきっかけだった。
その時はお互いあんまり話さなかったような気がする。
それがもう10年以上も前の話で、その時はまさかこんなに長い付き合いになるなんて思ってもなかったな。

色々、あった。
バンドだし、バンドってのは人が集まってやってることだからそりゃあ、色々ある。
付かず離れず、気づけばずーっとバンドやってる。
いつか日の目を浴びてやると、もっともっと。と。
そういう気概でずーっとやってる。
LONEもBrian the Sunも、お互いがお互いの距離感を保ちながらずっと。

お互い状況は違えど、もがいたり試行錯誤しながら、時々スタジオで顔を合わせるたびにちょっとした安心感みたいなものを感じながら。

仲間とかって意識、出てき始めたのも実は最近なのかもしれない。
世の中の有象無象に対して争い続けて、同じ方向を見据えながら生きてきたんだから、間違いなく仲間だと思う。
それは、俺も彼らも色々経験したからだろう。失うこと、得ることをなんどもなんども経験して、もうあかん。を何回も超えてきたからだろう。

この日のライブは、今まで見たLONEの中で一番洗練されていて、一番かっこよくて、一番好きなライブだった。
終始感謝の言葉を口にするもーちゃんのMC、それが口先だけじゃないということは集中力とサウンドを聞けばわかる。
肉体の隅々まで神経を行き届かせているような体の奥底から湧き上がるボーカルに思わず鳥肌がたつ。
大黒柱のひろゆきの奏でるドラムのサウンドには激情と優しさが入り混じっていた。音の一つ一つにまで今までの経験が乗せられている。
LONEでドラムを叩き続けてきた事による肉体的にまで完全にLONEに特化したフォームから放たれるビートは紛れもなくLONEの心臓だった。
てつや(牛首)のベースもその強靭なビートに振り落とされまいと必死に食らいつく。一つでも何かを逃してしまうと取り返しのつかないような緊張感の中でベースを弾く姿に狂気を感じる。
ゆうたはいつも以上にのびのびと、それでいて空間を噛みしめるようにギターを奏でる。こんなにギターうまかったっけなー。って思うくらい演奏もキレキレで、完全にLONEの顔である。彼がいいと、LONEのライブも必然的によくなる。そういうパワーを持っている。

全員の力が一つになって、会場中に鳴り響く音響。
彼らはものすごく実直で、ある意味愚直でもあって、だからこそ人望もすごい。PAも、照明も彼らのことがとても好きなんだなと一聴一見しただけでわかるサウンドと空間を演出していた。
いろんな人の思いと力が一つに重なる瞬間。バンドのパワーが一番発揮される瞬間をそこに見た気がする。
バンドっていうのはさぁ、こうでなくっちゃ。みたいなことをしたり顔で思う余裕もないくらいのいいライブだった。
いいライブというか、彼らの人生を時間軸を無視して圧縮したような光景だった。
だから音楽ってのは不思議だ。
もがきながら、尖りながら、触れるもの全てを傷つけながら生きていた若かりし頃の彼らの姿。
いろんな現実を突きつけられて、大人になってしまった彼らの姿
それを乗り越えてまた子供の心で純粋に音の渦の中に飲み込まれてはしゃぐ今の彼ら
その全てが一直線で遠くの方まで重なって見えたような気がした。
何も知らずに無邪気でいただけの頃とは全然違う。
幸福の奴隷だったあの頃のLONEではなく、今は幸福さえもオーディエンスにしてしまうような、そんなライブをしていたな。

まっこと、いいライブでござった!!!

また次、LONEと合間見えるのがとても楽しみになったし
俺ももっと気合い入れてくぜ!!て思ったなぁー。
とてもいい日だった!!!!
あの日、会場にいた人は紛れもなく幸せだったと思うし
そんなライブを、そんな日々を俺たちも送らないとね!!