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ホームゲーム「共同開催」について考える。

※本稿はバレーボールアドベントカレンダー用の記事です。

えっと。

今回無謀にも、このような企画に参加させていただきました。

初めましての方も多いと思われますので簡単に自己紹介をば。

鳩豆と申します。ただのバレーファンです。経験者でもなければ関係者でもない。ほんとにただのバレー観戦好き。

愛知県を拠点に、一眼レフを片手に持ちながらちょろちょろと観戦しております。主たる観戦チームは男子V1はジェイテクト等、男子V2はつくばユナイテッド、女子もたまーに。大学バレー男子は九州学連特に福岡大学、女子は関西学連特に大阪体育大学といった具合です。よろしくお願いします。

なお、今回の内容ですがアドベントカレンダーでの当初の告知から大幅に変更をしております。あしからずご了承ください。この内容はどうしてもこのタイミングで書いておきたかった…
当初予定のものは、当方23日のアドベントカレンダーに再登場しますので、その時に。

2019年12月14日、15日

この日、アダストリアみとアリーナで開催されたVリーグ水戸大会。
「茨城男女コラボ大会」として開催された今回の大会だが、男女共催の試合を見るのは、私自身は初めてではなかった。

先にも申し上げたが当方、愛知県在住である。
県内男女ともV1チームを複数擁し、近隣県まで範囲を広げるとV1男女もV2男女もチームが存在する愛知県(来年にはそこにV3男子も加わるし)
故、男女やチームにさえこだわらなければ遠征することなくVリーグを見ることが出来るお土地柄。

そのため10年以上前から「男女同時開催」や「同性複数カテゴリーの同時開催」の試合を見る機会は多くはなかったけども時々あった。(見に行けてないけどもプレミアリーグ(現V1リーグ)女子同士でデンソーとトヨタ車体の共同ホームゲームってのもあったかと)

ただ、これまで私が見たことがあるものは共同開催というより「同会場での同時開催」にすぎなかった。
10年くらい前に見たそれは、特にホームゲーム感を強く出さずに3試合(男子2試合、女子1試合)やるだけだったりとか、昨シーズンの刈谷や三重@サオリーナでやってた奴はチケットも全く別にして、一旦客を退場させて会場設営や装飾を大幅に変えて入場させるスタイルだった。

「見たい試合を見るだけ」ならそれでもあまり気にならない。
しかし、何度かこういった開催形式の試合を観戦してて「2つのホームチームが集まってるのに、何かもったいないな」と思っていたのも確かだった。

またある時は、格下のカテゴリの試合を前座扱いする形だったりとか。
一応タラフレックスのコートだけど、客も少なければ応援もまばら。DJもなければ下手したらV1(旧プレミア)チームがやる時よりも点いてる照明の数が少なかったりして・・・←実際に見たことありますそういうの

メインで見たい試合がその後の試合だったら、複数カテゴリが1会場で見られる点ではむしろちょっとお得な感じすらするけども、応援しているチームがこのような「げんこつハンバーグの横についてる人参」並の扱いしかされてないのを見るのは、結構悲しいものだ。

残念から期待へ

過去にそんな経験をしていたからか。今回の水戸での男女共催の試合も、正直あんまり期待はしていなかった。

同じ茨城県内といえど、地理的にはどう見てもリヴァーレのホーム。そして格下のV2となれば、どうせまた前座的な扱いなんだろうなぁと。
むしろ、チケットは女子と一緒だから通常のホームゲームよりもとりづらい上に、女子ファンの大半は男子なんてあんまり見ないだろうし、水戸に新しく出来た体育館は行ってみたいけど、朝10時半試合開始なんて始発で行っても間に合わんがな・・・としょんぼりしたぐらいにして。

その残念な気持ちを期待に変えたのは、ホームゲーム前のつくばユナイテッド側の告知だった。

あ、今回の共同開催ホームゲームでもつくばユナイテッドがやることは普段のホームゲームとほとんど変わらないんだなと。加えて、両チームでバレーボール教室をやるとか、珍しいこともやるんだとか。

前座的な扱いをされようがされまいが、応援しているチームのホームゲームとして位置づけられているから行くけども、これはちょっと面白いものが見られるかもという期待に胸を弾ませた。

その「予想外の期待」は現実のものとなった。

会場の装飾こそはリヴァーレ寄りだったが、それ以外はつくばユナイテッドにとっても、日立リヴァーレにとってもちゃんとホームゲームだった。


入場の際に配られたグッズ。
これらからも見て取れるように、ほぼ対等に「ホームチーム」として扱われているように私の目には見えた。

男子は開催が朝早かったので、それこそ観客の入りは少な目ではあったけども、ちゃんと応援も入りDJによる選手紹介もある。
グッズ販売もほぼ対等、時間の関係で見られなかったけども試合後に行われたというバレーボール教室も両チーム参加。

まさに「共」催である。どっちががどっちかのおまけではない。

そもそも「複数のホームチームが一緒になって試合以外の何かをする」Vリーグの大会自体が、今までありそうであまりなかったんじゃないのかな。


実は当方もともとは女子ファンだったこともあり、今回女子の試合も見られることは楽しみにしていたのだけど、第一試合の男子の試合から見ている女子のファンが多かったのが正直意外だった。
それもただ仕方なく見ているだけでない。選手紹介のチラシを見ながら「あのでっかいのが廣瀬っていうんか」等々、彼らなりに興味を示していた。
昔よく見たチャレンジマッチで女子の試合の後は席が異様に閑散とする場面に何度も出くわしていた経験上、「女子のファンは男子の試合を見ない」という偏見が私の中で出来上がっていたのだけど、それは見事に良い方向に覆された出来事だった。

見る機会があれば、興味は広げられるもの。

そして、あえて引用まではしないけども、ホームゲーム終了後の両チームの選手のツイートを見て、今回のホームゲームに満足感を得て、かつ取り組みを通じてお互いが良い刺激になったのだなという様子がうかがえた。

それが私には嬉しかった。


せっかくの今回の試み。来シーズン以降も続いて欲しいと願っているし、このような本当の意味での「共催」が他の地域にも広がっていくといいなと思う。

運営側にしてみたら「格下のカテゴリーのチームと共催なんかにしたら客の入りが悪くなる」なんて認識されているかもしれない。
しかし、実際今回行ってみたら見た感じそうでも無い様子だった。ファンにとっては普段見ないカテゴリーを見る機会を作ることで自チームやそのカテゴリーのファンを増やすことも出来るだろう。
毎回毎回共催にする必要もないけれど、たまにはこういうのも面白いですよと。

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