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LINEがあるから必要ない? 「0041夜 メーリングリスト、利用していますか?」

筆者は複数のメーリングリスト(ML)を利用しています。その中には管理者になっているものもあります。MLは必要不可欠な仕組みと思いますが、多数の知人などに一斉に連絡をするのには、グループメッセンジャーやLINEの方が使いやすいと思っている方が多いのだとも思います。今回は、メーリングリストについて書いてみます。(適宜、「メーリングリスト」か「ML」のいずれかを用います。「メーリス」は好みではないので使いません)

やはりパソコンと親和性

メーリングリストが適しているのは、長文や添付ファイルを扱うグループの場合でしょう。グループメッセンジャーやLINEでは難しい領域だと思います。
では、まずメーリングリストがどんなものか、下の図をご覧願いたいと思います。

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ここでは、3人のメールアドレス(右側)が登録されているML(仮にgroup@mailinglist.ne.jp)を想定しています。3人の仲間うちの連絡は、MLのアドレスに送れば誰かを漏らしてしまうことはありません。また部外者からMLアドレスに送られたメールは通常そのまま届くことはなく、ブロックされるか管理者の個別許可がある場合に限って届くかのいずれかです。

メールヘッダを見てみましょう。

下の画像をご覧ください。メールのことは「メールヘッダ」を見てみるのが王道と思いますので、関連するものを抜き出しました。メールヘッダは手紙の封筒に例えられると思います。宛名(住所と名前)を書き、差出人の住所と名前を書き、消印が押されますね。電子メールでこの役目をするのがメールヘッダという訳です。

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では、メーリングリストのメールヘッダという観点で見てみましょう。
宛先(To)の部分にメーリングリストのアドレスを指定します。これで初めてメーリングリストを利用することができます。差出人(From)は前述しましたが、通常はメーリングリストに登録されている人に限られます。
システムにとってはあまり重要ではありませんが、ユーザに取っておそらく重要なこととして、題名・件名(Subject)に付加されるML特有の通し番号があります。これは設定の問題なので付加しないことも可能ですが、それがあればユーザは判別が容易です。
それから、普通はあまり問題にならない返信先(Reply-to)についてMLの特徴がありますので、覚えておくと良いでしょう。メールに返信すると普通は当然、差出人に送り返されます。ところでメーリングリストは複数の宛先に同時に発信するための仕組みですから、返信する際に、発信者にしか届かないのではディスカッションは途中から他の参加者には届かなくなってしまいます。そこで、MLでは返信する際に、再び登録者全員にメールが送られるようにReply-to(返信先)にMLのアドレスが設定されている訳です。(差出人だけに返信される設定も、MLサーバによって可能な場合も)

携帯ユーザにとってMLはまどろっこしいはず

さて、携帯電話やスマートフォンを使う場合、電子メールがメッセンジャーと同じように表示されることが多いようです。
通常のメール環境(ひとつひとつのメールが表示される)とは違ってチャットのような状態です。
返信するときは、端的に極めて短いものになるであろうことが予想できますが、他のメンバーから見ると前後関係がわかりにくいメールが届くことになります。
あまり良いできではありませんが下のような例を考えてみました。

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幹事の◯川さんは、通常のMLのメールを出しているつもりですが、スマホユーザの△原さんは、メッセージが届いたという認識なので要点だけしか書いていません。噛み合わなくなってしまう心配があります。相手の立場に立って考えないと、まどろっこしいと感じたり、言葉足らずだと感じたりすることになります。

2021年2月10日のコメント

MLがチャット化してしまうと話題についてこられない参加者がでてきてしまいます。ディスカッションをするのも参加者全員が目に触れることを意識して適切な内容・分量で発信するのはなかなか難しいですね。添付ファイルで文章を何人(なんにん)もで推敲する場合は、「ワープロソフトはレイアウト崩れする」前提で気持ちを大きくしてお付き合いしましょう。
さて、今日はこれでおしまいにします。また、明日。

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