愛の容量と、溢れ出た愛の渡し方
いくらあげても愛が足りないような子だったのにね、と母に言われた。言葉通り、私は幼い頃、愛されても愛されてもまだ足りないと求め続ける子だったらしい。母はベビーシッターをしている私が”この世に生まれた子はみんな幸せになってほしい”と話し、愛を与える側になっていることにしみじみした様子だった。秋に帰省したとき神社でこの話をしてから、いつから私は愛する側にもなったのだろうとずっと考えていた。
考えて、私は愛を貯めるコップがいっぱいになったのだと思った。ひとりひとり愛を貯めるコップを