わたしが怖いこと

わたしたち夫婦は子どもをもつ予定がない。
いわゆる子なし夫婦だ。
結婚するときそう決めた。
理由はいろいろあるけどここでは割愛する。

子どもは嫌いじゃないしむしろ好き。
でも今の考えを覆すつもりは到底ないし、後悔することもないだろう。
少しだけ淋しい気持ちになることは、まぁないと言えば嘘になるけど
わたしは今の暮らしが十分幸せだし、夫もそうだと信じている。
夫婦の問題なので、それ以外の人の意見を聞いて考えを変えるつもりも正直ない。

結婚適齢期をとうに過ぎ、友人たちはほとんど子どもを産み、育児をしている。
気の合う友達も、自分とは違う時間を生きてるんだなって実感することが増えた。
その中で、どうしても怖いことがあって。

ひとつは、自分の中の常識が周りにとっての非常識になること。
今の子どものこと、身体のことや学校関係のこと、苦労してることも正直何もわからない。
的外れなことを言ってしまわないか、無知ゆえに傷つけてしまわないかと不安になる。
知らないだろうと説明してくれるならありがたいし もちろんちゃんと聞く。
「あの人にはわかんないよね」と諦められたり、知らぬうちに離れていってしまうことが怖い。

ふたつめは、お互いの日常の話が、
無意識にお互い「自慢」や「嫉妬」あるいは「可哀想」と思う対象にならないかということ。

これに関しては自分も、相手も。

たとえば夫婦でゆっくり過ごすのを
「いいね、楽で。こっちの苦労も知らないでさ」
と思われたり

子どもの成長に感動した話を
「いいね、わたしにはそんな気持ち一生味わえないよ」
と卑屈になってしまったり

あるいは
「こんな話してもきっとわからないから、可哀想だからこの人には話さないでおこう」
と思ったり思われてしまったり

そうやって、気兼ねせず何でも話せた友達に対して
気を遣って話題を選んだり
相手の嬉しい話を素直に喜べなくなったり
そういうのが本当に怖いんだよね。

これってお互いの生活の中での余裕のなさと
自分の人生への自信のなさから来るものだと思うから
とりあえずわたしは、なるべく自分の毎日を楽しく生きて、
捻くれた見方をしないように、心がけたいと思う。

適度な思いやりは忘れずに。
でも気を遣い過ぎて自分の心を殺さないように。
バランスとりながら。

今いる友達が育児を終えた頃に、今と変わらず仲良しでいれたらいいなと思っております。

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