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抗がん剤治療は、予防薬投与から始まる

今、noteから、「こんにちは、午後も頑張りましょう」のメッセージもらった。この突然来るメッセージ、うれしいね。

西陽の部屋だけど今日は雨なので、窓辺で続きが書けます。
いいんだか、悪いんだか・・・

ここから続きます

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前回、放射線入院の最後の数日は、抗がん剤治療のための予防薬が追加された。

毎朝の飲み薬にビタミン剤が増えた。
これは、私が投与される「アリムタ」という抗がん剤の副作用を軽減するための葉酸(粉薬)。

それ以外に、ビタミン12(コバラミン)を注射で9週間ごとに接種の第一回目を早々接種。

そして、ゾメタという、骨を強くする薬を注射で接種。
このゾメタは骨の痛みを減らしたり、骨折予防になる。
ただし、顎の骨の壊死などを引き起こすことも稀にある。ということで、歯科検診もしたのね。


ま、こんなことを説明されても「なんのこっちゃ?」でしょうが、現代の病院としては、患者へのインフォームドコンセント(医療行為を受ける前に、医師および看護師から医療行為について、わかりやすく十分な説明を受け、それに対して患者さんは疑問があれば解消し、内容について十分納得した上で、その医療行為に同意すること)なしに進められないし、この病院はそこのところとっても丁寧。


問題がなければ、通院日帰りの最近の抗がん剤治療だが、初回だけはアレルギー反応や強い副作用の心配があるので、入院

1日目 入院して、明日受ける治療についての説明を聞く。
主治医から聞く、看護師から聞く、薬剤師から聞く・・・と、まあ、すごい。

そして、同意書にもサイン。
この1ヶ月間ほど人生でサインをたくさん求められたことはないわね。


そして、義務だから仕方ないんだけど、それぞれの抗がん剤の起こりうる副作用についても、説明してくれる。

「抗がん剤の副作用で数%の人が命を落とします
「ごく稀に投与直後にショック症状やアレルギー反応がでます」
「白血球が減り抵抗力が落ちます」
「便秘、下痢」
「間質性肺炎、大腸炎、糖尿病、重症筋無力症、筋炎」
「吐き気、食欲不振、眩暈、頭痛・・・・・」

およそ、私の頭で予測ができるありとあらゆる症状の危険があることがわかる

ぼーっとして集中力が落ちた感じ、眠気、だるさ、目が見えにくい、二重に見える、やる気がしない、手足のむくみ・・・

に至っては、もはや、投与前から副作用か・・・


あの手この手の丁寧な説明を受けているうちに、抗がん剤が怖くなる

あんまりひどい吐き気や眩暈が続くようなら、抗がん剤やめて、自然治癒力にまかせちゃおっかなあ・・・


二日目  さて、いよいよ、点滴による抗がん剤投与開始。

動くと点滴の針がずれて液漏れすることがある。
抗がん剤は強い薬なので液漏れするとちょっと大変。

前回入院時の液漏れ画像。

いい病院だって液漏れはある

だから、安静を保てるようにベッドに寝たまま

しかも2時間以上かかるので、ビデオが見られるようにパソコンをセットして、お茶の用意もして・・・私なりに準備万端。

しまった!お茶菓子の用意を忘れた。


まずは、吐き気止め

次にキイトルーダ
免疫チェックポイント阻害薬  
がん細胞から免疫の一員のT細胞に送られているブレーキをかける信号を遮断。その結果、T細胞が活性化され、抗癌作用が発揮される

がん細胞ってすごくない。
自分が増殖するために免疫に攻撃のブレーキをかける信号を送っちゃうって。
T細胞はまんまとだまされて、攻撃を中止しちゃうんだよ。

そしてその仕組みを発見した研究者もすごい。


次、ぺメトレキセド(商品名アリムタ)

これは、DNAの合成に必要な「葉酸」と間違えてがん細胞が、よく似た構造の「ぺメトレキセド」を取り込んで、DNA を作らせないようにしてがん細胞を死滅させる仕組み。

がん細胞を騙してぺメトレキセドを食べさせてやっつけちゃう

もはや、がん細胞と研究者の騙し合い


そして「カルボプラチン

生理食塩水の中にまぜて投与していた。
だから絶対量が多くなって1時間ぐらいかかった。
私の体感だとこの薬が一番強い気がした


入ってくると「とろとろ」と眠くなって、終わった後も、半分寝ぼけた感じで、危うく、展望風呂入り損ねるところだった。

あぶねっ。数少ない楽しみなのに。

この薬は、がん細胞のDNAのある部分に結合して、複製されるのを防ぎ、がん細胞を死滅させたり、増殖を抑えたりする

無事終了。


吐き気も、めまいも、食欲不振も・・・起こらない・・・


不死身のPeco
抗がん剤になんか負けてない!

願わくばPecoのがん細胞は、あんまり頑張らないでね


三日目  副作用チェックの予備日。

明日退院だから、また、更新遅くなっちゃうと思うので、今日は二つブログ書いてます。


ここまで読んでおわかりになったでしょうか。

癌治療って、がん細胞と研究者の騙し合い。
予想される副作用と予防のせめぎあい。

その微妙なバランスで、成り立っている。

日進月歩の世界

まずは、1日でも長生きすることね。
その間に、確実に医学は進んでいくから。

何だかブログ終わったように見えますが、まだまだ、続いちゃうもんね。

いま、ここ

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そして、ここに続きます

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