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帰省のあと、旅のあと

帰省や旅のあと、冷蔵庫を開けてがっかりする。くたくたに疲れているのに、中には何もない。

いや、冷凍庫には買い置きの魚や肉があるが、どれもすぐには食べらない。調理が必要だ。疲れているのに。

あぁ、疲れているからこそ、自分の作った料理が食べたい。

あきらめて野菜だけでもサラダにしようと野菜室を開けたら、しなびて柔らかくなった人参を発見する…。

親元を離れた頃の、情けない思い出だ。

せめて野菜だけでもすぐ食べられる状態で保存できないのかと思案した結果、手作りピクルスに出会った。

ピクルスは西洋版の漬物のようなものだ。野菜を酢や砂糖で作ったピクルス液に漬け込んだら、しばらく時間をおく。すると野菜に味が馴染んで美味しい上に保存が効く。ぬか床のように毎日かき混ぜる手間もいらない。

旅立つ前に余りそうな野菜をピクルスにする。帰ってきた時には、食べ頃になっている塩梅だ。

実家と言えど、有難いことにそれなりのご馳走を用意してくれる。旅行ではその土地の名物を堪能するのが楽しみな私は、帰路に着く頃には食傷気味で自分の料理が恋しくなる。

情けない失敗から私はいろいろ学び、肉や魚は下味をつけて冷凍するようになった。

「ただいま」と玄関扉を開けたら、肉か魚を冷凍のままオーブントースターに入れて加熱する。その間にレンジで白米を解凍し、食器を並べる。

今回も上手くできただろうか?とドキドキしながらピクルスの瓶を冷蔵庫から取り出す。蓋を開けてお皿に盛る前にひとつ口に運ぶ。行儀が悪いが待ちきれない。

酸味のあるピクルスは、今日も疲れた私の体に優しく美味しい。

◆ピクルスの作り方(ピクルス液300ml分)◆

酢(米酢)     150ml

水                   150ml

砂糖                30g(写真は黒糖を使用)

塩                    小さじ1と半分

ピクルススパイス    小さじ1 

スパイスはローリエや黒コショウなど好みのものをブレンドして使えばよいのですが、私はエスビー食品さんのこちらを使用しています。

ピクルス用スパイス。とりあえず初心者さんにはこれがオススメ。

野菜は人参、きゅうり、玉ねぎ、セロリなど好みで。今回は人参1本、きゅうり2本、玉ねぎ 1玉で作りました。

保存容器は瓶かこちらの野田琺瑯の深型が便利です。(瓶は煮沸消毒してくださいね)

1、ピクルス液の材料を全て小鍋か琺瑯に入れて、中火で沸騰させます。その後完全に冷ます。

2、野菜をスティック状か、一口サイズに切り、鍋に塩(分量外)をひとつまみ入れて湯を沸かす。

3、野菜を30秒ほど湯がいて、水気を切り熱いうちに保存容器に入れて、冷ましたピクルス液野菜がひたひたになるまで注ぐ。(写真だとちょっと足りないので液後で追加しました)

人参は硬いので、薄め切るのがオススメです。

一週間後から食べ頃です。

冷蔵保存で1ヶ月OKだそうですが、なるべく早く消費してくださいね。


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