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【雑記】批評空間で90点以上付けた傑作

こんにちは。こんばんは。
Peetaro.です。
今回の記事はタイトル通り、私Peetaro.が批評空間で90点以上を付けた作品をご紹介します。

批評空間のユーザーレビューで中央値90点以上の作品と言えば数多ある作品の中でもほんの一握り。
それもあって、自分がプレイした中でも特に高い評価をしている作品のみに90点以上を付けるようにしています。
この記事が上がるまでにクリアした作品は318作品。下の画像は点数内訳です。

該当21作品のうち同作品の仕様違いは省き、対象16作品となりました。
厳選した個人的傑作のみのはずなので、好きな作品の傾向がなんとなく伝われば嬉しいです。
それではどうぞお付き合いください。





◾️90点〜94点の作品

90点『Ever17 -the out of infinity- 』

批評空間・中央値90点

伏線回収の鬼。
ビジュアルノベル最高峰のカタルシス。

伏線回収が魅力となる作品の中で個人的トップ。
誰もこんな事思い付かないよと驚愕したのは良い思い出です。

物語の緻密な設定や、謎が謎を呼び思考を凝らしても先が読めない展開、伏線の虜になっていく没入感は半端ではなかったです。
この作品を語る事はネタバレに繋がるので、何も言えないのが歯痒いですね。
ビジュアルノベル媒体をよく理解した上で構成された印象で、ある意味究極の作品とも言えます。

未プレイの方で気になっている方がいるならば、とにかくネタバレだけは絶対に避けて下さい。
絶対にです。
とりあえずそれしか言えません。




90点『シンフォニック=レイン』

批評空間・中央値89点

最高の雰囲気の良さ、最高の音楽。
雨の音が奏でるアンサンブル。

まずお伝えしたいのが岡崎律子さんの音楽が至高でるということ。
作品の世界観との親和性はビジュアルノベル最高峰。

様々な愛の形を見届けることになる物語は、切なさや儚さに溢れ、音楽と雨の音が優しく溶け合うことで世界観が出来上がっていました。

『シンフォニック=レイン』は様々なリニューアルがされ愛を持ってファンの方に届けられた作品です。作品世界に魅了された今となってはその理由が分かります。

強い言葉で言えば、世間で称賛する場合に使う「名作」とは一線を画して、本質的に本作は名作であり傑作なのだと自分は思っています。



90点『素晴らしき日々 ~不連続存在~』

批評空間・中央値90点

「幸福に生きよ」
難解な物語でもシンプルなメッセージ。

ビジュアルノベルの中でもこの作品で体験した頭がパニック状態、いや、アタマリバース状態はなかなかありません。
第二章、第三章に関してはあまりにカオスすぎて頭が狂うかと思いました。

多層的なシナリオ構成や、哲学を用いた独特の論評で物語が展開される為、非常に難解で読み手の覚悟を問われる作品です。
でも、込められたメッセージは潔いほどシンプル。
起承転結の付け方が見事で、物語が先に進めば進むほどのめり込んでいく中毒性があります。

様々な引用が膨大なので頭はパンクしそうになりますが、それを理解したい欲求を抱かせた事が高評価の理由です。




90点『ヒラヒラヒヒル』

批評空間・中央値85点

人間の尊厳、心のあり方を説いた物語。
ぜひ色々な方に触れてほしい傑作です。


生きた登場人物や世界とは、本作のようなものを言うのだと思い知らされます。 

死んだ人が蘇る病「風爛症」と戦う人々を描き、未知ゆえの恐怖、偏見や差別、行き届かない社会制度、倫理観が語られました。
これに現代の課題でもある医療福祉や社会制度、介護問題を切り口に“人間の心”を説いています。

とにかく読むことの喜びを感じる作品でした。
それにはやはりライター瀬戸口さんの文章の力があったからでしょう。

瀬戸口さんの文章の特徴は、恐ろしく解像度の高い心情表現と美しい日本語だと思います。何気ない言葉がとても美しいんです。

琴線に触れるものが多すぎて、忘れることが出来ない作品となりました。
こういった作品はもっと色々な方が触れて、色々な意見を出し合って広がっていってほしいと願います。




91点『CROSS†CHANNEL』

批評空間・中央値90点

この想いよ、永遠に。
誰かの人生観を変える力のある強烈なメッセージ。

奈須きのこさんに「絶対に越えられない壁として君臨する作品」と言わしめた傑作です。

生きることの意味やあらゆる物事の考え方、人との関わり方を描いていたからこそ、本作に影響を受けた方は多いのではないでしょうか。
自分はそうでした。

ライター田中ロミオさんの文章は、自分でも気づいていなかった感情を作品を通して気づかせてもらえる不思議な感覚で、人間の内面に潜む言語化が難しい感情や衝動を見事に描き切っています。
これは他作品ではまず味わえないかと思います。

エンディング後の余韻があまりに凄まじく、画面の前で放心してしまうほど感情が迷子になりました。
クリア後はED曲「CROSSING」の歌詞を改めて読んでみてください。
そこに全てが書かれています。



91点『白昼夢の青写真』Switch版

批評空間・中央値90点(PC版)
中央値92点(Switch版)

発想力とシナリオ構成力が織りなす純愛物語。
泣きゲー史に名を残す歴史的傑作でした。

CASE-1、CASE- 2、CASE-3という全く異なった物語がCASE-0にて全て意味を成し、完璧なまでに収束していく。これは鳥肌モノでした。
しかもその全ての物語が短編として完成され、内容も素晴らしいもの。
よくこんなこと思いついたなと賞賛したいです。

万人受けしやすい器の広さも魅力で、ビジュアルノベルに初めて触れる方にもオススメしやすい。
媒体の強みが存分に生かされていて、ビジュアルノベルだからこそ表現できた作品であったと思っています。

緒乃ワサビさんをはじめ、クリエイターの方々の強い熱量を感じる作品です。
人気作になるべくしてなったと言うか、勝利を約束された作品だと言えます。




92点『 穢翼のユースティア』

批評空間・中央値87点

不条理に満ちた世界。
希望に手を伸ばした少女の物語。

ダークファンタジーと悲劇や不条理に満ちた世界観が抜群にハマった傑作です。

この作品の魅力はストーリーそのもの。
物語の導入から一気に引き込まれ、気がつけばエンディングに辿り着いてしまったかのようでした。ずっと面白いし、ずっと目が離せない。

テーマであったりメッセージ性も勿論素晴らしいですが、シンプルに物語の展開が最高に素晴らしいものでした。

ダークな世界観にバチっとハマる音楽も素晴らしく、不条理さを濃厚に演出して素晴らしいです。
OPとか神掛かってますからね。

老舗ブランドのオーガストの最高傑作であり、ビジュアルノベル界の宝と言える作品です。




92点『Summer Pockets REFLECTION BLUE』

批評空間・中央値90点

アホみたいに泣きました。
泣きすぎて涙が枯れるほどに。

泣きゲーといったらKey作品の代名詞。
文句のつけようが無い完璧な泣きゲーでした。
グランドルートを迎えた時の感動は忘れる事はないでしょう。まじで涙止まらなかった。

個別ルートの完成度がズバ抜けて高いのも素晴らしく、特に鴎ルートと識ルートはヤバいです。

自分自身が主人公・羽依里と一緒になって夏休みのノスタルジーに浸り、淡い青春や言葉に出来ない大切な想いを追体験している気分にさせてくれたのはあまりに大きい。

挿入歌の演出も抜群なので号泣必至です。
雰囲気の良さや世界観の全てが素晴らしい傑作でした。



92点『俺たちに翼はない』

批評空間・中央値86点

超個性派ボーイミーツガール。
”ありふれた”物語を”特別”にする、王雀孫さんの天才性。

まず言いたいのはライターの王雀孫さんが天才だという事。
雰囲気に酔う会話のセンス。
“掛け合いの面白さ”なんて言葉では伝わらない中毒性。知識とか語彙力とか、そのレベルじゃない。
とにかく会話のテンポにおいては圧倒的な作品です。語彙力が足りなくて魅力を伝えられないのが悔しいですが、プレイすればすぐ理解できるほど強烈な個性に溢れた作品でした。

ヒロイン達の可愛さも天を突き抜けています。
個人的には玉泉日和子という推しヒロインに出会えたのは最大の幸せでした。




93点『妹と彼女 それぞれの選択』

批評空間・中央値85点

テーマは「最高のやるせなさ」
個人的に激推し作品です。

近親愛を真正面から描いたセンシティブな傑作です。
同じテーマの作品の中でも、ここまで負の方向で描き切った作品がどれだけあったでしょうか。
没入感が凄まじい為に先が気になって仕方ないほど病的にのめり込みました

ライター間崎俊介さんの文章がとにかく素晴らしく、丁寧に描写される物語と繊細で美しい言葉の表現の虜になりました。この筆力の高さは特筆すべき点であると言えます。

容赦のない文章に心をズタズタにされて、刻まれたトラウマに歓喜し、最高のやるせなさに感情が迷子となります。
絶対忘れることの出来ない禁断の作品です。




◾️95点~99点の作品

95点『サクラノ詩 -櫻の森の上を舞う-』

批評空間・中央値90点

美と反哲学を持って幸福を語った傑作。
「言葉と旋律」「幸福に生きよ」のその先へ。

じわじわと染み渡る美しい概念と言いますか、SCA自さんの世界観が圧倒的な知識と教養を以て表現されました。

宮沢賢治や中原中也などの文学、他にも哲学や美術史からの引用が膨大なので、言葉の意味や背景を調べては考えて、咀嚼しながらがら読んだりしていました。
非常に難解な為、全てを理解できたわけではありませんが、凄い作品をプレイしてる感はダントツナンバーワンです。

プレイヤーが作品に歩み寄る姿勢が必要なので誰にでもお勧め出来るわけではないですが、興味さえあれば一度触れていただきたい作品です。
琴線に触れれば、至高の作品になるのは間違いないはずなので。

特に印象的なのは理奈ルートでの優美の回想語り。言葉と音楽で支配された美はビジュアルノベルだからこそ実現したもの。
あと楽曲が鬼強い。
オープニング曲「櫻ノ詩」はビジュアルノベル界の殿堂入り曲としても誰もが納得するはず。

物語の展開や起伏より、物語の質感を楽しむ作品だと感じています。



95点『さくら、もゆ。astheNight's,Reincarnation』

批評空間・中央値90点

これは、幸せを探し出すための物語。
これは、あなたの人生のための物語。


世界観があまりに独創的で美しい。
主人公やヒロイン達の切ない想いや葛藤にはめちゃくちゃ泣かされましたし、勇気や優しさの価値を教えてもらえる壮大な物語でした。

優しさだけでなく、儚い感情の美しさもあり、プレイした方にとって特別すぎる作品になるのも頷けるもの。
クリア後は心を洗濯されたかのような感覚で、幸せを見つめ直すような優しさや豊かさをもたらしてくれたので思い入れがあります。
漆原さんの文章は詩的で情緒に溢れて、しっかり意味を読み取りながら堪能してこそ味わい深いものでした。

幸せを噛み締めるような強いメッセージを受け取ったので、何をどうやっても傑作としか言えません。
ビジュアルノベルの奇跡とも言える傑作です。


96点 『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』

批評空間・中央値93点(PC版)
中央値92点(SS版)

ミステリーアドベンチャーの金字塔。
天才菅野ひろゆきさんの決定版です。

並列世界の設定、散りばめられた謎、想像もできなかった物語の展開など全てが魅力的。
後半に明かされていく真実のカタルシスが凄まじすぎて圧倒されます。

物語の展開と“オート分岐マッピング・システム A.D.A.M.S(アダムス)の連携が見事で、宝玉でセーブするゲーム性がとにかく秀逸。
今振り返っても、視覚的に物語の座標を示すという発想は凄いとしか言えないです。

感情面の揺さぶり方や伏線回収の見事さも魅力で、ライターである故・菅野ひろゆきさんの決定版として間違いありません。
どうやらシナリオボリュームが膨大過ぎて後半の展開は端折ったらしいですが、もし全てのシナリオを網羅した完全版が生まれていたらと妄想するとロマンがありますよね。

どれだけ時を経たとしても語り継がれる、真なる傑作であると断言します。



97点『EVE burst error』SS版

批評空間・中央値90点(SS版)

「勘ってのはな、理論と経験に裏付けられた立派な才能なんだ。」は名言。

ビジュアルノベルの沼にハマるきっかけとなった作品。思い出補正も含まれている事は否定しませんが、それを抜きにしても傑作であるという評価に変わりはありません。

場末の敏腕探偵の小次郎と内閣調査室トップエージェントのまりな。
ダブル主人公の異なる視点で見る物語が、後々に大きな陰謀に繋がり重なり合う構成があまりに秀逸で、取り憑かれるかのように夢中で浸っていました。

とにかく心が躍るほどワクワクしたんですよね。
主人公の2人が本当にカッコ良すぎて今でも憧れています。
ビジュアルノベルADVの歴史的傑作です。





◾️100点の作品

100点『WHITE ALBUM2』EXTENDED EDITION

批評空間・中央値95点

ビジュアルノベル界最高峰の傑作。
胸に刻まれた切なさと苦しさ。
その先にある大きな幸せ。
何があったとしても、忘れる事なんて出来ないマスターピース。

プレイしていた時はずっと雪菜とかずさの事ばかり考えてたので、ガチで実生活に影響が出るほどでした。
丸戸さんの描く物語は感情移入が半端ないので心を掻き乱してくるんですよ。
物語の先を知りたいのに、先を知ることが辛くて、クリックするのが怖くて震えるなんて、この作品で初めて経験しました。
恋愛作品でこれ以上の物語と出会えるのかと思ってしまうほど圧倒的な存在です。

最推しヒロインの杉浦小春がいる時点で100点以外考えられません。



100点『サクラノ刻』

批評空間・中央値92点

美とは何か。幸福とは何か。
自分が見ている世界を広げてくれた傑作でした。

主人公の直哉や心鈴たちの美と向き合う姿勢や、高潔な精神と価値観に強く惹かれ、自分自身の幸福論は何かと自問自答するくらいに影響を受けました。

美しい言葉と価値観、美しいビジュアルと音楽。
そして美しくも強いメッセージ性。
作品自体が芸術かのようです。

この美しい概念みたいなものは、頭で理解するものではなく感覚として理解するもの。

『サクラノ詩』の続編として上がりきった期待のハードルを軽々と超えてくるバケモノ作品だった事もあり、100点を付けない理由がありません。ビジュアルノベルの歴史的傑作と言えます。

実は感想を残したいと思いつつも、思い入れが強すぎて文章化出来ていません。多分感想書いても凄かったしか言えないと思います‥‥。



◾️最後にまとめ

個人的傑作として振り返ってみると、物語の理論より、どれだけ心を動かされたか、影響を受けたかという感情面が優先されているとあらためて感じました。

ユーザー中央値から大きな乖離もないようなので、ある程度は迎合しているように見えますが、批評空間ユーザー評価が自分にとってはそのまま参考になるとも感じました。

作品評価は絶対評価が理想ですが、相対的に評価しないと辻褄が合わなくなるので、この先点数の昇降はあるかもしれませんね。
取り敢えず、今現在はこんな感じですよって事で。

今回ご紹介させていただいた中で、未プレイだけど気になってた作品で参考になったよとか、分かる分かるみたいな共感だったりとか、いやいやこの評価はおかしい!とか、何かしら感じてもらえる事があれば嬉しいです。

お付き合いくださりありがとうございました!


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