平成最後も今日だった。

ヘドウィグアンドアングリーインチが再び日本で上演されるらしい。この情報を今朝、夫からマクドナルドで聞いた。同名の映画は私が高校生のときに夢中になった作品だ。自分としては精一杯のパンクっぽいファッション(蛍光オレンジのトレーナーを切断し、腕部分をレッグウォーマーに、そのほかをミニスカートにして装着し、古着屋で買ったピタピタのTシャツを着て、肩ぐらいまであった髪の毛を強引に頭頂付近で結び逆毛を立てて、ラメラメしたものを目蓋に塗った記憶)で渋谷のシネマライズに数回観に行った。人生で生まれて初めて水商売のキャッチにあったのがショックだった。(ちなみにそれが今の所最初で最後だ)
で、そのヘドウィグの舞台の出演者が女王蜂というバンドのあぶちゃんという人だと夫から聞いた時、まず頭に浮かんだのはめざましテレビだった。10年近く前だと思うけど、めざましテレビで特集されてるのをみて存在を知った。朝からアブノーマルな雰囲気のバンドが出ていることが印象的だったのを覚えている。大塚さんはどんな反応してたっけ。音楽もかっこよく思ったような記憶があるけど、特にその後ハマったわけではない。
その後、夫とはひとしきりヘドウィグのあらすじ、舞台は映画と違い、延々ライブ仕立てで進行するため出演者は二人しかいないこと、などを確認した。
夕方2回目のごはんを食べる。最近ハマっているクラシルというアプリでみつけた「レンチンでできる味噌バターうどん」。簡単で美味しかった。ちょうど天皇が退位のおことばを言う時間だったのでテレビをつけてデザートのハーゲンダッツを食べながらコーヒーをのみつつ観た。その様子を見守るNHKの番組では、皇室に詳しい老人たちに混じって、なぜか中川翔子が出ていた。
4月中ずっとやってた仕事がひとつ終わったので、グーグルマップ上で評判の銭湯に行こうと思ったが、雨なので自宅の風呂に入ることにする。先日FALLで買った岬書店から出た新刊「90年代の若者たち」を湯船で読む。著者の島田潤一郎さんは私より8つほど上の人なのだけど、自分も19歳〜20歳ごろ、リサイクルショップ(本・ゲーム・CD専門)でバイトしていたので、バイト先の先輩をリアルに思い出しつつ読んだ。ああいう手合いの店で働く人は、こじれた自意識を持っている。というかそこが大事だった。自分は詳しいジャンルがあったわけではないにも関わらず、バイト先の先輩たちの、そのこじれた自意識に親近感があった。
そして読んでいるときに出てきたテレビ番組のタイトルの数々が懐かしく(HEY!HEY!HEY!MUSIC CHUMP、ポップジャム、パパパパパフィー、めちゃ×めちゃイケてるっ!、ごっつええ感じ、CDTVなど)そういえば昔は割と毎日楽しみにしているテレビ番組があって、テレビの前に座ってたものだなと思った。「うたばん」「THE夜もヒッパレ」「速報!歌の大辞テン」とか好きだった。そこで「めざましテレビ」も毎朝見るともなく見てたなあ、と思い出した。今はもう見ていない。毎週楽しみにしている番組は今の所NHKの「ダーウィンが来た!」と「いだてん」だけだ。年取った感じがする。

読んでいたら自分も20歳前後に、もやもやぐるぐるしながら音楽や小説や漫画や映画や美術に触れていた時のことを書きたくなったのだけど、平成が今日終わることを思い出した。私は平成というと、90年代のイメージがまず湧く。だけど実際は2000年代の方が20年近くあるのだから多いんだった。2000~2010年と2011~2019年のそれぞれのイメージがあまり湧かない。1960.70.80.90年代はカラーがはっきりあるように思うけど。
それは近すぎるからなのか。「90年代の若者たち」のように思い出して書けるようになるには、そのイメージが湧いたときかも知れない。
そんな風に今日は終わった。

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