円陣

その点検・確認は、誰のため?

 連投164日目。

 新入社員や異動で初めての仕事を任される人は、わからないことが多々あるでしょう。

 その段階では、手取り足取りの指導やフォローが有効ですが、ある程度の基本的な仕事ができるようになってきたら、一人前の相手として扱うことが必要です。

 ところが、そこの切り替えができないままの指導者は少なくありません。

・明日の会議の準備はできてる?
・報告書は完成した?
・Aさんに連絡してくれた?

 まぁ、これを子どもの頃にやられ続けると、親が臨むのとは真逆の子どもにどんどん成長していってしまうので、要注意であることは、これまでの記事でも取り上げてきたところですが、大人に対してもその危険さは変わりありません。

 基本的に、この言葉かけを何度もし続けると、相手には、半人前に見られているメッセージとして受け取られかねないので、デリケートにTPOをわきまえたいところです。

 半人前に扱われることで、一人前に扱われないことへの残念さや悔しさを抱くかもしれませんし、逆に半人前に扱われることで、半人前でい続けようとするかのように、依存的になってしまう可能性も考えられます。

 自分がきちんとしていなくても、多少の抜け漏れがあっても、いつもチェックしてくれる人がいれば、痛い目に遭わずに済むので、いつまでも抜け漏れが治らない。こうなることを、点検・確認している指導者は望んでいないでしょう? むしろ、真逆のことを望んでいるはず。

 【その点検・確認は、誰のためにしているか?】

 これ、相手のためと思っているかもしれませんが、多くの場合、指導者のためされていることが珍しくありません。

 だって、その確認をしちゃダメ!と仮に言われても、気になってしかたないんでしょう?(笑)

 だとすると、それは指導者のためにしている面があると言うことができます。要するに、指導者が安心するために点検・確認の質問をしている。

 でも、そのことが逆に自立を妨げたり、依存を強めたりするのだとしたら、本末転倒ですよね。

 いつまでも点検・確認が必要な半人前の相手とみないこと。
 自分のために点検・確認をしないこと。

 この2つくらいを、意識できると、部下の育成も機能し始めるかもしれませんよ^^
 
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