円陣

パートナーシップが、相手しだいになっていませんか?

 連投180日目。

 春になり、進学・就職・異動などで新しい人間関係が始まった人もいることでしょう。そして、悩ましいのは、「クラス」や「職場」など、自分で選べない人間関係の中に身を置くことでしょう。

 できることなら、良好な関係の中に身を置きたいので、いいクラスメートや、いい同僚・上司に恵まれることを祈りますよね。

 ところが、やはりうまが合わない人や、付き合いにくい人はいるものですから、そういう人と一緒に共同作業をしたり、仕事をしたりするのが嫌になることがあります。

・上から目線で言ってくる
・自分の考えを押し付けてばかり
・言うことがコロコロ変わる 等

 こんな人が相手だと、パートナーシップが相手しだいになってしまい、「あの人が変わらないと一緒にやってられない」と思ったり、「パートナーシップなんて組めるわけない」と思ったりするかもしれません。

 わたしは、そう感じる同僚がいたとき、仕事は好きだし、他の社員は好きだけど、このままこの人と一緒に仕事をしなきゃいけないなら、会社を辞めよう…と真剣に検討した経験があります。

 でも、思うわけです。「なんで、俺が好きな仕事を辞めなきゃならないんだ! あいつが辞めればいいのに!」と。

 そんな願いも虚しく(笑)、その人は辞めませんから、職場に行くのが憂鬱でしかたなかった。

 それもいまとなっては遠い過去であり、いい経験(いい思い出)となっています。

 そんな相手ともパートナーシップを組めたとき、「人とつながる」ということの本質に震えましたし、あの体験があるからこそ、言えることがあります。

 『パートナーシップは、自分しだいで創り出せる』

 自分が我慢すればいいってこと? 譲歩すればいいってこと? 答えはNOです。

 相手しだいにしていると、相手の反応をうかがい、相手の反応を推測し、言いたいことも言わずにやり過ごすことを覚えます。
 相手しだいにしていると、チームに大きな損失が生じることでも、「変わらないあの人が悪い」「わたしは悪くない」と誰が悪いかを軸にして人と関係することを覚え、チームに及ぶ影響を他人事で片付けることを覚えます。
 相手しだいにしていると、自分の影響力をさげすみ、自分の限界にばかり着目し、挙げ句の果てには自分も他人も「あきらめる」ことを覚えます。

 自分しだいでパートナーシップを組むためには、まず、自分が相手しだいで人と関わっていて、こんな望みもしないものを身につけていっているかもしれない可能性に目を向けることです。
 そして、被害者意識に支配されて見失ってしまっている「ともに向かう方向(創り出したい価値)」に、自分は向かいたいのか向かいたくないのかを自問してください。相手が変わるなら向かいたいが、相手が変わらないなら向かいたくないという程度のものなら、自分が進む方向を見つめ直しましょう。「雨降ったらいかへんけど、晴れたらデートいこう」という相手と、「とにかくデートいこう」という相手がいたとしたら、あなたはどちらに本気の愛を感じますか? それと同じです。ゆるぎない自分がいるのかどうか、条件しだいで揺らぐ程度の自分なのかを見つめ、どちらの自分で生きるかを選びましょう。

 これは生き方の問題なのです。

 あなたの人生です。いまは半信半疑でも構いませんので、あなたはあなたしだいで誰とでも自由にパートナーシップを創り出せるということを、知っておいてください。

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 本マガジン「パートナーシップを磨く」は、自分しだいでパートナーシップを組むために必要なことを、様々な角度から、様々な事例を交えながら取り上げてきました。180日間、毎日「パートナーシップってなんなんだ?」と向き合う日々を過ごす中で、一番成長したのはわたしだと言えるくらい、何ものにも代えがたい経験となりました。

 「スキ」や「サポート」や「シェア」をしてくださった読者の皆さん、ありがとうございました。
 「印刷して職員に配ってます」「印刷して冊子にして読み返しています」「とても勉強になっています」と感想をくださった読者のみなさん、ありがとうございました。
 マガジンを読んで「パートナーシップを取り入れたい」と企業研修に採用してくださったパートナー企業の皆さん、ありがとうございました。
 みなさんからコミュニケーションをいただいたことで、自分が役に立っているんだと感じられる瞬間を、何度も経験してきました。心からありがとうございます。

 連投は本日をもって完了しますが、引き続き読者のみなさんの周りにパートナーシップが広がることを意図して、これからも不定期で記事はアップしますので、これからもパートナーシップをよろしくお願いします。
 
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記事に価値があると認めてもらえることは、何より嬉しいですし、とても力づけられます。いただいたサポートはパートナーシップの価値が大きくなる使い方につなげます。