円陣

クリスティアーノ・ロナウドの愛の告白にみるパートナーシップ

 連投179日目。
 
 「チャンスをください」

 とあるバラエティ番組で、サッカー少年がクリスティアーノ・ロナウドと会うというサプライズをやっていました。その中で、少年は喜んでいましたが、思いがけない質問をしました。
 ロナウドに「好きな子に告白するのに、アドバイスが欲しい」と伝えたら、少し考えたロナウドが答えました。そのロナウドの回答で、(正確な言葉は忘れたけれど)印象に残ったことがあります。

 「僕は◯◯のことを大切に想っています。だからチャンスをください

 この「チャンスをください」というフレーズ。日本では「好きです!付き合ってください」と告白するのが多いパターンで、こんな風に言わないなぁ…と思って終わってたんです。

 ところが、先日、アメリカのTVドラマの中でも、やはり愛を告白するシーンで「俺にチャンスをくれ」と言ってたんです。

 そのセリフを耳にした時に、「やっぱり、こういう表現をするんだ」と思い、そこからどんなコンテクストがあるんだろうと考えました。

 「つきあってください」には、諸々の意味が含まれているとは思いますが、好きな気持ちを伝えて、それを受け取ってもらうメッセージですね。でも、付き合うっていうのは、お互いに好きな気持ちがあることを前提になりたつ関係です。
 だから、相手も自分のことが好きだとわかっているなら変じゃないけど、それがはっきりしない時に、「好きです!付き合ってください」ってプロポーズするのは、よ~く考えたら、変なんです。
 だって、「僕はあなたが好きです!だから、僕の気持ちに応えて、あなたも僕を好きになってください」と言っているようなものでしょ? 相手の主体性を無視した告白でしょ? だから、変なんです。

 一方の、「チャンスをください」という告白は、その逆です。

 「僕はあなたが好きです! だから、僕があなたのことが好きだということを示して、あなたに好きになってもらえるようにチャンスをください」という意味合いのプロポーズですから、『相手が自分のことを好きかどうかはわからない』という前提となるコンテクストがあります。
 それが、相手の主体性を尊重することに繋がっているのでしょうね。

 そんなことを考えてたら、「チャンスをください」ってすてきなプロポーズだな~と思いません?

 それに主体性を尊重しているだけじゃないですよね。

 もらったチャンスは活かし続けること、つまり、行動で示し続けるという覚悟を相手に示すメッセージでもあります。

 「付き合ってください」と伝えてOKをもらったら、なんか恋愛関係ができてゴールした感じがしません?

 「チャンスをください」と伝えてOKをもらったら、ようやく恋愛関係のスタートラインに立てた感じがしません?

 本来、関係は創り続けるものですから、やはりチャンスをもらって、一緒にそのチャンスを活かして関係を創り続けるという方が健全なんじゃないでしょうかね。

 恋愛に限らず、夫婦関係でも、親子関係でも、上司と部下の関係でも、仕事の取引先との関係でも、関係は創り続け、壊れたらつくり直して、また創り続けるというコミュニケーションが広がることを心から願います。

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記事に価値があると認めてもらえることは、何より嬉しいですし、とても力づけられます。いただいたサポートはパートナーシップの価値が大きくなる使い方につなげます。